道路「一般財源化」で始まった、国民不在の予算分捕り合戦【経済ジャーナリスト 町田徹の“眼”】
「使途の議論がいささか分捕り合戦的に先行している。どう割り振るかという議論は本末転倒」――。
福田康夫首相は、16日の「道路特定財源に関する関係閣僚会議」で、利権争いを繰り広げる閣僚や官僚を牽制する言葉を口にせざるを得なかった。一般財源化という方針を打ち出した道路特定財源を巡って、厚顔無恥としか言いようのない獲得合戦が始まってしまったからである。
そもそも、この混乱の原因が、首相自身の指導力の乏しさや福田政権の経済政策オンチに起因することは見逃せない。今こそ、道路特定財源の廃止や縮小によって、納税者に還元し、国内の自動車市場を活性化するようなプラス思考の経済政策が求められているのではないだろうか。
席上、「道路特定財源の一般財源化はチャンス」「高度な政治判断が必要なため首相と話す」などと大見得を切ってみせた。同会合の有識者委員から「将来医師が過剰になるリスクもあり、定員を増やすには覚悟が必要だ」と再考を促す発言があったにもかかわらず、同大臣は「リスクは政治がとる」と押し切った。
厚生労働省と言えば、今なお未解決の“失われた年金”問題を引き起こした社会保険庁を傘下に持ち、「お年寄りに死ねと言わんばかり」との批判を浴びた後期高齢者保険の導入問題を引き起こし、福田内閣に対する世論の支持率を急低下させた元凶の一つである。舛添大臣は、そうした懲りない官僚たちを諌める役割が期待されて入閣したはずだった。ところが、今や、福田内閣を支える気など毛頭無く、ただ省益拡大だけを目論む官僚たちの代弁者に成り下がったかのような発言をして、周囲を驚かせたという。
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