Daiichi-TV(静岡第一テレビ)

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徳増 ないる キャスターが直接取材して現場の声をお届けする「イマコエ」。

医療用のウィッグのために自分の髪を提供する「ヘアドネーション」。この活動のために、6年間かけて髪を伸ばした小学生の男の子がいます。その思いを取材しました。

自分の髪を切って寄付する「ヘアドネーション」。寄付された髪は、がん患者など、病気の治療中に髪の毛を失ってしまった人などへ「医療用ウィッグ」として提供されます。

今回、この「ヘアドネーション」を行うという家族を取材しました。出迎えてくれたのは山本さんご一家・母親の綾さんと、長女で中学3年生の侑香さん(15)、小学5年生の健真さん(11)が、今回、6年かけて伸ばした髪を3人一緒に寄付します。

きっかけとなったのは、健真さんが幼いころに抱いた強い思いだったといいます。

(山本 健真さん・11歳)
Q.なぜヘアドネーションを?
「幼稚園の年中くらいのときに、小学生の子がヘアドネーションやっているってテレビで見て、かっこいいなって思って始めました」

また、健真さんは幼稚園の頃、病気がちで病院に通っていたとき、そこで、治療の副作用で髪の毛が抜けてしまった患者さんを見かけ「自分の髪の毛をあげたい」と思ったんだそうです。健真さんの決心に、母、綾さんと姉の侑香さんは。

(健真さんの母 山本 綾さん)
「当時、子ども病院に通っていたので、親としてもぐっとくるものがありまして、『僕もやろうかな』って言ってくれたので、やってみたらって」

( 健真さんの姉 侑香さん・15歳)
Qどう思った?
「男っていうのもあるから最初はびっくりしたけど、一緒にやれるし、いいかなと思った」

ヘアドネーションをするには、一般的にウィッグをつくるのに必要な「31センチ以上」を提供できるまで髪を伸ばします。

髪は美容院で切っても、自分で切ってもよいのですが、いくつかの束にしてヘアドネーションを行う団体に送ります。送る団体はいくつかあるので、ネットで調べるなどして選びます。送った団体が届いた髪でウィッグを作り必要とする人に提供する仕組みです。

健真さんの髪の毛はというと、なんと80センチ。その分、お手入れは大変だったといいます。

(健真さんの母 山本 綾さん)
「結構頑張りましたね。もうしっかり地肌から洗ってリンスもして…トリートメントして乾かすのも結構時間がかかった」

さらに大変なのが外出時。学校に行くときは髪を三つ編みに、

外出先では、髪の毛が長いことで女の子だと勘違いされることもあったそうです。

(山本 健真さん・11歳)
「外食とかで食べに行ったときにトイレ行ったら冷たい目で見られたり~なんで入ってんの?みたいに言われるのが嫌で」

(健真さんの父 山本 真宏さん)
「健真がやるって言った時は応援しようという思いと、たぶん周りからも色々といわれたりすることもあるだろうなと思いながら。~2度見されたりそういう中で頑張っているし、支えるというか見守って来ましたね」

ここまで頑張ってきた理由を聞いてみると…。

(山本 健真さん・11歳)
Q.頑張ろうと思えたのはどうして?
「僕が髪の毛を提供することで、いろいろな人が笑顔になるんだったら頑張ろうかなという感じで」

そして、いよいよ6年間伸ばした髪をカットするときがやってきました。美容院に到着するとお父さんはビデオカメラを準備。

(健真さんの父 山本 真宏さん)
「これはちゃんと撮っておこうかと記念ですね」

健真さん、少しそわそわしている様子。

(山本 健真さん・11歳)
Q.今の気持ちは?
「初めての感覚、なんていうんだろう楽しみ。髪切ったらどういう感覚になるんだろう」

ヘアドネーションは髪を5つくらいの束にしてカットします。

(山本 健真さん・11歳)
Q.ドキドキしますか?
(うなずく)

(健真さんの父 山本 真宏さん)
「急に静かになった」

(BLESS 田代 祐吾 店長)
「ではいきましょう…いっていい?」

(山本 健真さん・11歳)
「うわあ~すごい。できた」

(健真さんの母 山本 綾さん)
「金太郎さんみたい」

(山本 健真さん・11歳)
「ねえまって。めっちゃ軽い。なんか軽い」

切った髪は…ごらんの量に。自分の髪を見た健真さんは。

(山本 健真さん・11歳)
「こんなに長いんだと思ってびっくりした。たくさんの人に使ってほしい」

続いて姉の侑香さんもカットします。

( 健真さんの姉 侑香さん・15歳)
「すごい、軽い。絶対これさ、シャンプーとかめちゃ簡単になるよ」

そして母の綾さんも…。困っている方に使って欲しいと話します。

こんなに長かった髪が、とてもスッキリとした髪型に、健真さんもお似合いです。

(山本 健真さん・11歳)
「自分1人だけだったら心配になって、途中で切ってしまったかもしれないけど、(家族)皆が一緒に取り組んでくれたからうれしい。自分のおかげで皆が笑顔なるんだったら自分もうれしいし、皆もうれしいから一石二鳥だと思う」