Amazonが「Kittyhawk」と呼ばれるプロジェクトの一環でAndroid OSを搭載したハイエンドタブレットを開発していると、ロイターが報じました。新しいタブレットには、これまでKindleなどに搭載されていたAndroidベースの「Fire OS」ではなく、純正Androidが採用されるとのことです。

Exclusive: Amazon looks to ditch homegrown software for Android in Fire tablet revamp, sources say | Reuters

https://www.reuters.com/business/media-telecom/amazon-looks-ditch-homegrown-software-android-fire-tablet-revamp-sources-say-2025-08-20/

Amazon Fire Tablet to fully embrace Android with new release

https://9to5google.com/2025/08/20/amazon-fire-tablet-android-report/

事情に詳しい関係者6人によると、Amazonは社内でKittyhawkと呼ばれるプロジェクトに取り組んでおり、その一環として400ドル(約5万9000円)程度のハイエンドタブレットを開発しているとのこと。このタブレットは早ければ2026年にも発売される予定とのことです。

Amazonは長年、AndroidをベースにしたFire OSを開発しており、「Fire HD」など自社開発のタブレットに採用してきました。ところが、シンプルさを重視したことで、逆に高性能なデバイスを求める消費者の間で販売が伸び悩んでいるとロイターは指摘しています。



特に、Fire OS搭載端末はアプリストアの「Google Play」を公式にサポートしていない点が最大の懸念点です。KindleやFire HDのユーザーは基本的にAmazonアプリストアからアプリを取得することになりますが、Google Playに比べて圧倒的にアプリの数が少なく、「YouTube」などGoogle製の人気アプリをインストールできません。

2025年3月にはAmazonアプリストアからWindows 11にアプリをインストールする機能をサポートしていたMicrosoftの「Windows Subsystem for Android(WSA)」が廃止され、2025年8月20日にはAndroid用のAmazonアプリストアが終了するなど、Amazonアプリストアは機能を縮小している傾向にあります。

ただ、シンプル故に格安で、Amazonプライムビデオや電子書籍など関連サービスと連携した点が強く、ハードウェア自体の売れ行きは好調。Amazonは世界のタブレットシェアでApple、Samsung、Lenovoに次ぐ第4位に位置づけています。



新しいタブレットの400ドルという価格は、現行の最高機種「Fire Max 11」の約1.7倍という比較的高価格の設定ですが、iPadなど他社のタブレットと比べると依然として格安です。

ロイターの取材に対し、Amazonは「うわさや臆測には応じない」としてコメントを控えました。