株式会社ispaceは2025年6月4日、同社の月面探査プログラム「HAKUTO-R」のミッション2「SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON」について、月着陸機「RESILIENCE(レジリエンス)」の月面着陸予定時間が更新されたことを発表しました。


ispaceによると、更新後のRESILIENCEの着陸予定日時は日本時間2025年6月6日4時17分となります。着陸目標地点は寒さの海(Mare Frigoris)の中央付近(月の北緯60.5度・西経4.6度)です。ispaceは日本時間同日3時10分からライブ配信も予定しています。


次に掲載する画像は、2025年5月27日にRESILIENCEのカメラで撮影された月面と地球です。2025年6月4日の時点で、RESILIENCEは月の高度約100kmの円軌道を周回しています。


【▲ ispaceの月着陸機「RESILIENCE」のカメラで2025年5月27日に撮影された月面と地球(Credit: ispace)】

2年ぶりの挑戦 日本民間初の月面着陸成功なるか

ispaceは2022年12月に月着陸船の打ち上げが行われたHAKUTO-Rミッション1で日本初・民間企業初の月面軟着陸を目指したものの、ミッションの計画段階で生じた着陸地点の変更にともなうソフトウェアの問題によって推定高度に誤差が生じ、2023年4月26日に試みられた着陸は失敗に終わりました。


今回のミッション2は、着陸目前まで進んだミッション1の成果をもとに、ランダーの設計・技術や月面輸送サービスのさらなる検証と強化を目的としています。ispaceによると、ミッション2ではミッション1で得たデータをもとにソフトウェアの改良や着陸シミュレーションの範囲拡大などを通じて、ミッションの精度の向上を図っているということです。


RESILIENCEには顧客のペイロードの他に、ispaceが中長期的な目標に掲げるシスルナ(※)経済圏の構築で重要となる資源探査の初期的な取り組みとして、ispace EUROPEが開発した小型月面探査車(マイクロローバー)「TENACIOUS(テネシアス)」が搭載されています。


TENACIOUSは月着陸船から月面へ降ろされた後にスコップを使ってレゴリス(月の土壌)を採取する予定で、レゴリスの所有権はNASA=アメリカ航空宇宙局の月資源商取引プログラムの下でNASAに譲渡されます。


※…cislunar:地球と月の間の空間


HAKUTO-Rミッション2の月着陸船に搭載されているペイロード

高砂熱学工業株式会社の月面用水電解装置株式会社ユーグレナの自己完結型食料生産モジュール台湾・国立中央大学の深宇宙放射線プローブ株式会社バンダイナムコ研究所の「GOI宇宙世紀憲章プレート」スウェーデンのアーティスト、ミカエル・ゲンバーグ氏の「ムーンハウスプロジェクト」ispace EUROPEが開発した小型月面探査車「TENACIOUS」

関連画像・映像

【▲ ispaceの月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション2の月着陸機「RESILIENCE(レジリエンス)」(Credit: ispace)】
【▲ ispace EUROPEが開発した小型月面探査車「TENACIOUS(テネシアス)」のフライトモデル(Credit: ispace)】
【▲ ispaceの月着陸機「RESILIENCE(レジリエンス)」のカメラで2025年2月18日に撮影された地球(Credit: ispace)】
【▲ 月面に着陸したHAKUTO-Rミッション2の月着陸船「RESILIENCE(レジリエンス)」(左上)と、月面に展開された小型月面探査車「TENACIOUS(テネシアス)」(右下)の想像図(Credit: ispace)】


 


文/ソラノサキ 編集/sorae編集部


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