大人の女性と初デート、どうやってエスコートするのが正解なのだろうか?

今回、「東京カレンダー」新人編集部員・植村と、憧れのモデル・森 絵里香さんとのデートをお膳立て。

レストランでのふるまいを先輩女性3名がモニタリングし、デートのポイントを徹底解説する!


Today's Mission 「高嶺の花」な相手とのデートを攻略せよ!


【新人部員:植村拓也】

8月から「東京カレンダー」編集部に加わった、陽キャの32歳。フルマラソン2時間台という“ガチ”なランナー。恋愛に関してはロマンチック派。

憧れの森 絵里香さんとのデートに、緊張しつつも気合十分。


9月某日、先輩たちのお膳立てでデートを決行!


編集部の先輩女子3名(嵩倉、中野、一寸木)がモニタリングする中、デート企画はスタート。

まず誘いの文面だが、気負わず「YES」を返せるノリは合格ライン。

「ディナーに気乗りしなければ、“ランチなら”と女性側が提案できる余白もある」と、一寸木のコメント。

また、「1週間前くらいに打診しているのも○。突然すぎると、ピンチヒッター感が否めないので……」と、嵩倉からも合格点。




「無邪気さを前面に出して、断られても傷つかないようリスクヘッジもしています」と、植村の弁。

彼なりに計算し尽くしたお誘いLINEを経て、デート当日の待ち合わせに指定したのは19時、恵比寿駅。

が、待ち合わせに関しては、「どこに行くにもタクシー移動の大人には、駅集合は無理」と、中野からダメ出しコメントも。




BEAMSで購入したというベージュのセットアップに身を包み、改札口で森さんを出迎えた植村は、西口のタクシー乗り場へとエスコートしつつ颯爽と店へと向かう。

ちなみに植村は、数日前にロケハンして店の場所とルートを確認していたそう。さらに、皆に服装の相談までする念の入れよう。

その甲斐あって、リラクシーなジャケットスタイルでの登場は、女性陣3名から好印象!


19:15、白金のエレガントな1軒家フレンチでデートがスタート


デートの舞台となるのは、今年5月に白金の美食エリアにオープンした『アマンディエ』

予約3年待ちと言われた『長谷川 稔』の理念を継承した柏木暢介シェフのフレンチが、美食家たちを唸らせていると評判の一軒。料理は、約12品からなる“おまかせコース”(33,000円)のみ。

2階にあがると、クラシカルエレガントをテーマとした優美な空間が広がる。美しく上品な雰囲気は、年上の女性をエスコートする際の最高の切り札だ。

緊張の面持ちで席に座りつつ、まずはシャンパンで乾杯。森さんのこぼれるような笑顔に、店選びの成功は確信する。




では、肝心のディナーでの振る舞いは……。

「着席時に、“どちらに座ります?”なんて、相手に聞くことは野暮」と、一寸木がバッサリ。

すかさず、嵩倉が「でもドリンク選びを始め、終始“森さんファースト”の姿勢を貫いているのは可愛い」とフォロー。

気になる点はあるものの、明るさとワンコ系キャラで、概ね及第点に見えるこのデート。

実は、良くも悪くも女性が気になるポイントが隠されていた。


上質な料理とワインをいただきながら、なごやかに会は進む――


『アマンディエ』のコースは、1回の食事で2度楽しめるようにと、前菜からメインまでが2回出てくる構成。

その2度目の前菜として登場した「毛蟹のレムラード」は、その美しさに森さんも感嘆。

「お皿のテーマが“円”なので、器や食材、盛り付けもすべて“円”を意識しています」という支配人の説明も、ふたりの会話を弾ませる糸口に。




森さんの柔らかな雰囲気に導かれるように、ふたりともワインが進んでいく。




彼女のグラスが空きそうなタイミングで、すかさず「すみませ〜ん!」とワインリストをオーダーする植村。

「僕、ワイン全然詳しくないので、お任せします」と、森さんが見やすいよう、タブレットを差し出す。


宴もたけなわ。ふたりの笑顔があふれ、リラックスムードに……


熟成にんじんとイカスミペーストを添えた「鳩の胸肉のロースト」。柔らかな肉質と深い旨みを味わう一品。

緊張がほぐれてきたのか、「生まれて初めて鳩食べます!」と、支配人とにこやかに会話をする植村。




コースのフィナーレは、フォトジェニックなデザートプレート。

ココナッツムースとマンゴーピューレで目玉焼きを模した小菓子や、焼きたてのカヌレなど、パティシエールが作る可愛らしいフィンガーデザートは、女性の心をつかむこと請け合い。




森さんはスイーツをパクッとひと口で完食し、「美味しい♡」と今日一番の笑顔を見せてくれた。




森さんが化粧室に立ったタイミングで、植村がすかさず会計。

「お腹いっぱいだね」と言いながら、約2時間半の食事を終え、席を立つふたり。この後は二次会か、帰宅か、どうなる?


女性陣が感じた「ここがいい!」「ここはちょっと……」の6大ポイント


デートの様子を振り返りつつ、女性にとってのOK・NGポイントを解説。

舞台は整っていても、“使う人”の行動ひとつで、結果は大きく変わってくるのだ。


【1】キリ良い待ち合わせ時間は気が利いている!


通常であれば店を19時に予約、待ち合わせは18時50分など中途半端な時間になるところ。

だが、「キリのいい時間で待ち合わせた方が、スケジュールも組みやすいし時間に余裕をもってもらえると思って」と、あえて待ち合わせを19時、店の予約時間を19時15分に設定した植村。

その小技の効いた配慮は「相手のことを考えているのが伝わる」と、好感度大。


【2】携帯電話は存在感をも消しておくべし


無意識にしがちな、“スマホ オン ザ テーブル”。

「料理の写真を撮ったり、話題を検索することもあるから、つい」という植村の言い分もわかるが、「何かに気をとられているようで嫌」というのが女性陣の共通見解。

トイレに立つ際に持っていくのも、隠し事があるようで警戒心が高まる、とも。デート中は、携帯電話の存在を見せないのがスマートだ。


【3】飲むペースを合わせるのは紳士の振る舞い


実はそうお酒に強くない植村。が、「量を飲めないけど、相手に合わせて頑張ります」との言葉通り、シャンパンや赤ワインを森さんと同じようにオーダーしていた点は合格。

が、それ以上に好評価だったのが、実は密かに飲むペースを合わせていたこと。

女性は遠慮しがちなぶん、男性が量を合わせてくれれば、“飲みたいけど我慢”することなく楽しめるのだ。


【4】「すみませ〜ん!」は場の空気を読んでから


グランメゾンのエレガントな空間にそぐわない、「すみませ〜ん!」の声。

「元気いっぱいのキャラをアピールしたくて」という意図があったらしいが、場の空気を読まない振る舞いは同席者がいたたまれない思いをすることも……。

雰囲気を壊す大声や大振りの動作は厳禁。オーダーの際は会話を楽しみつつ、さっとサービススタッフに目配せするくらいがスマートだ。


【5】ワイン選びの丸投げはノット・エレガント


ワインリストを手渡されたとき、「私もすごく詳しいというわけではないですし、予算感も分からないので……。自信がなければ、“このへん、どうですか?”と、一緒に選んでくれたら嬉しかったかも」と、森さんは苦笑い。

できれば男性にリードしてほしいし、一緒に選べば、感想を交わし合うこともできるはず。


【6】お店の方と会話できる人は魅力的


サーヴしてもらう度に、「ありがとうございます」「美味しかったです」と声をかけていた植村。

その自然なコミュニケーションは、現場にいたスタイリストやヘアメイクといった全女性スタッフからも好反応。

余裕がある対応は一緒にいて安心感があるし、誠実さやコミュ力の高さも垣間見え、人としても魅力的。料理の詳しい話を聞くことで、ぐっと豊かな時間にもなる。


さて、実際に植村とのデートを疑似体験した森さんの感想は?


「知ったかぶりの知識を披露せず、等身大の自分で勝負している感じは、すごく好感が持てました。帰り際にミニブーケと予約困難店のスイーツを手土産にと渡してくれたのも、誠実さが伝わってましたし。

でも、様々な気遣いや至れり尽くせりさが、初めてのデートには逆にちょっと重いかな(苦笑)。可愛い後輩に接待してもらったっていう感じ」とのこと。

「まさに、同じことを何度となく言われ、撃沈した過去が蘇りました……」と、項垂れる植村。

「駅集合からのタクシーでエスコートとか、ワインリストを渡しちゃうとか、デザート後にさらにスイーツの手土産とか、気遣いのつもりかもしれないけど、それってちょっとやりすぎ感が……?」(嵩倉)

「森さんが“お腹いっぱいだね”と、お開きのサインを出しているのに、なかなか気づかなかったのはハラハラした」(一寸木)と、先輩たちも追い打ちをかける。

だが、満場一致で「恋愛には至らなかったけど、植村くんの一生懸命さ、人の良さは伝わりました」というのが女性陣の総意。

もう少し手管を磨けば、“切り札を使いこなす男”となる日も近いのかもしれない。


植村のデートをお膳立て&批評する先輩女性はこの3名


編集歴6年目。外食の守備範囲は、グランメゾンはもちろんのこと赤ちょうちん系酒場やカジュアルなビストロまで幅広い。

デートでは、「オトす、オトさないの前に、その場を楽しもうという余裕がほしい」とのこと。




気づけば半世紀近く生き、酸いも甘いも知るお年頃。昭和の人間のため、デートにはスマートさとラグジュアリーさを求めがち。

素敵なマナーと華麗なマネー使いを身につけている殿方は魅力的。




今号からスタートしたゴルフ連載ほか、本誌でのライティングに毎号複数企画携わる古株ライター。

細かい所によく気がつき、せっかちで合理的な性分ゆえ、デートでもそこに厳しい傾向あり。



細かな振る舞い一つひとつが、食事デートの成功か失敗かを大きく左右する。

ぜひ、今回ご紹介した一連のエスコートの仕方を参考に、彼女を誘ってみて!