自動車への搭載は1万個へ、電子部品メーカー「MLCC」大攻勢
電動化で最も期待されるのが積層セラミックコンデンサー(MLCC)だ。電気を蓄えたり、電流を整えたりする電子部品で、現在、ほぼ全ての電子回路に搭載されている。MLCC搭載数は現状の車1台当たり最大6000個から、近い将来に同1万個まで増える見通し。MLCCの需給は逼迫(ひっぱく)しており、電子部品各社は能力増強で安定的な供給体制の構築を急ぐ。
TDKは19年度、MLCCを含む受動部品事業に500億円程度の投資を見込む。MLCC向けの投資は18年度よりも増やす計画だ。永田充常務執行役員は「当社が得意とするのはハードスペック」とし、モーター制御基板向けに高温下での信頼性を追求している。
太陽誘電も19年1月、約150億円を投じて新潟県上越市内の子会社の敷地内に、MLCC生産の新棟を建設することを発表した。20年4月に完成し、20年度内に稼働する計画だ。新棟の建設で生産能力を4割高める。
京セラは競合メーカーと比べてMLCCのシェアは低いものの、生産能力を年率約30%引き上げ、需要増に対応していく方針だ。
MLCC以外では、日本電産が成長の柱とする車載用モーターなどの生産能力の引き上げを図る。特にEVに使う駆動用モーターの増産を急いでいる。永守重信会長兼最高経営責任者(CEO)はEV増により、「トラクションモーターの受注が殺到している。欧州のOEM(相手先ブランド)メーカーからも大きな引き合いがある」とする。20、21年度の受注数量計画が4月時点に比べ、大幅に増加している。
