東京のド真ん中で育った、生粋の都会っ子である速水さん。なかでも、恵比寿は昔から馴染み深い街だそう。そんな速水さんだからこそ知っている、恵比寿の昔ながらのソウルスポットをナビゲートしてもらった!



ひょうきんで話好きな大将が握る鮨は、これぞ江戸前!『鮨 博一』

次々と新店が生まれる新陳代謝の著しい恵比寿にあっても、速水さんの行きつけは、昔から馴染みの老舗店。

「仕事柄いろんな店に行きますが、僕はまず人柄で見ちゃうので、個人的に通うのは結局昔から好きな店ばかり。古風な人間なもので、今の恵比寿の繁盛も、地元の方々が脈々と守ってきた恵比寿愛がベースにあるからだと思うんですよね」(速水さん)



夜のコースはおまかせで、¥6,000、¥8,000、¥10,000から。写真は¥8,000コースの握り。江戸前のルーツに則り、シャリには赤酢を使用

そのひとつが、恵比寿に店を構えて22年という『鮨 博一』。

かつて恵比寿4丁目あたりが下町情緒に溢れていたころから家族で訪れていたそうで、速水さんを子供の頃から知る大将は、今も速水さんの活躍を常に温かく見守っている父親のような存在だ。



思い出話に華が咲くふたり

「味ももちろんですが、何より大将のヒロさんの人柄が素晴らしいので居心地が良いんです。だから、友だちを連れてきたり、事務所のスタッフとの打ち合わせにも利用しますし、ひとりでふらっと顔を出して、ヒロさんに仕事の相談をすることも。やはりこの道50年の職人さんなので、勉強させていただくことはたくさん。和食のイロハはもちろん、お得意のダジャレも参考にさせてもらってます(笑)」(速水さん)

ふたりの屈託のない笑顔が、その関係性をすべて物語っていた。



コースにつく特製アジフライは隠れた人気メニュー。握りに使うアジをフライにしているため鮮度抜群!

「僕の中の玉子焼きの味はこれが基準」と絶賛する甘じょっぱい玉子焼き¥1,080を、撮影後にお持ち帰り

次のページへ



あさりのいいダシ出てます!
ご家族経営ならではの縁が僕との縁も繋いでくれた『吉住』

子供の頃から恵比寿に慣れ親しんできた速水さん。大人への階段も踏んだのもまた恵比寿だった。

その舞台とは、創業38年の懐石『吉住』。



旨みたっぷりのあさり鍋は創業以来の看板メニュー。コースで¥8,000から

「ドラマ『東京タワー』で共演した倍賞美津子さんに初めて連れてきていただいたのですが、当時まだ20代前半だった僕にとって、懐石の和食店は大人の世界の入り口でした。でも勝手知ったる恵比寿南辺りとあって、店構えも確かに記憶にあり、不思議な縁を感じましたね。子供の頃から存在を知っていた店に、大人になって初めて足を踏み入れられたことが感慨深かったです」(速水さん)

速水さんが『吉住』を贔屓にするわけには、もうひとつ縁にまつわるエピソードが。



「いろいろ食べますが、最終的に行き着くのはやっぱり和食」と速水さん。そんな速水さんを息子のように思う女将さんの待つ『吉住』は、まさにおふくろの味

「店を切り盛りするのは、元タカラジェンヌの女将さん。そして包丁を握るのは、10年前に他界した先代の後を継いだ息子さんなのですが、彼が、先代から受け継いで、研いで研いで、もうペティナイフみたいに小さくなった包丁を使っていることに、ご家族経営ならではの魂のつながりを感じました。腕前だけでなく、道具ひとつにも込められた気持ちが、味わいを生むのだなと思って。そして、ここは季節によって料理の内容が変わりますから、来る度に和食の素晴らしさに触れる新しい発見もありますね」(速水さん)

 料理はもちろん、作る人の人柄を重視する速水さんらしい店選びだ。



この時期のコースの焼き物は、木の芽を散らした「秋鮭の木の芽焼き」

レタスの千切りにA5サーロインのしゃぶしゃぶをかぶせ、ゴマだれをかけた人気の肉サラダ¥4,000は、速水さんも毎回オーダー

次のページへ



ミックスピザ¥1,150。もっちりとした生地の食感が楽しめる。ピーマン、ベーコン、マッシュルームという定番の具がうれしい。郷愁を誘う、昔ながらの一品
恵比寿のイタリアンといえばココ懐かしの味わいが今も続く『コルシカ』

沢通り沿い。槍ヶ先交差点にもほど近い場所に佇む『コルシカ』は、今年で46年目を迎える恵比寿きっての老舗店。

「恵比寿の洋食といえばココですよね。素朴な味が好きだし、小さい頃から何度も訪れています」と速水氏が語るように、恵比寿に馴染み深い人ほど、同店との思い出が深い。店内に入ると、赤と白のチェックのテーブルクロスが懐かしさを醸し出す。



常連客が必ず頼むというコルシカ風ライスグラタンは¥1,500。具材もたっぷりで、玉ねぎ、マッシュルーム、豚肉、決め手は貝のあさり

銀座の老舗『イタリー亭』で修業を積んだオーナーがイタリアで修業後に開店。ピザやグラタン、スパゲッティにカネローニやラザニアなど、創業当時から変わらぬメニューも多く、各界のファンも多い。牛フィレステーキや帆立貝のプロヴァンス風など、メインディッシュもボリューム満点で、満足できること請け合いだ。また、料理はもちろん、オーナーとの楽しい会話もお客を存分に楽しませてくれる。

速水氏も「まさに、ごちそう」と評す料理群の中でもお気に入りはコルシカ風ライスグラタン。ホワイトソースとチーズがグツグツと煮える様子は理性が崩壊するほどのインパクト。中にはドライカレーの層ができているという手の込みようだ。



「恵比寿を訪れたらぜひ食べてもらいたいですね。こういった店が点在してるのが恵比寿の魅力です」(速水さん)

テレビで見せる、現代的かつ美しく繊細な料理の根底には、胸裏に刻まれた昔ながらの味があったのだった。



連載では恵比寿の、こんなお店にも訪れています!

喜久や 恵比寿店

2016年4月号掲載


いまや行列ができるほどの人気店になった立ち食い天ぷら店。

オープン直後に訪れた速水氏は「立ち呑みといってもカウンターの形状や木の素材感がよくて、肘や腰をつけば長居もできそうです」とコメント。



ポルトガルのワインを合わせるという、粋なこだわりにも注目していた。

「気軽に入れる天ぷら店という、原点回帰なコンセプトもいですね。すごく今っぽいお店」と感心しきりだった。




Bar TRENCH

2016年2月号掲載


西口の路地裏で圧倒的な人気を誇るのが、薬草酒バー『Bar TRENCH』。

夜な夜な、人が入り切らず外に溢れていたり、次々に訪れるお客が満席の知らせを聞いて肩を落とす様子は、もはや恵比寿の風物詩。



「薬草酒は身体にも良さそう。酒を飲みつつ、体調を整えてくれるとは、とてもユニークです」と速水氏。

60年代のアメリカを意識したインテリアも心地よく、高い天井が開放感も演出する。


■プロフィール
はやみ・もこみち 1984年生まれ、東京都出身。日本テレビ系『Z I P !』内の“MOCO’Sキッチン”に出演中。自身がプロデュースするキッチン用品ブランド「MOCOMICHI HAYAMI」が絶賛発売中。来年1月より、WOWOWプライムにて「連続ドラマW 本日はお日柄もよく」スタート

■衣装
[P1]ダウンベスト¥58,000、シャツ¥23,000〈ともにデザインワークス/デザインワークス ドゥ・コート銀座店 03-3562-8277〉、ジャケット¥57,000〈ソリード/タトラス ジャパン 03-5708-5188〉、カットソー¥6,800〈フリーシーム/ハンドイントゥリー ショールーム 03-5775-7813 〉、デニム¥28,000〈リプレイ/ファッションボックスジャパン 03-5773-5098〉[P2]シャツ¥27,500〈ベヴィラクア/トレメッツォ 03-5464-1158 〉、パンツ¥19,000〈デザインワークス/デザインワークス ドゥ・コート銀座店 03-3562-8277〉