トランプ米大統領が3月31日にホワイトハウスで郵便投票と関連した大統領令署名式で自身が敗北した2020年の大統領選挙が操作されたという主張を繰り返している。[写真 ロイター=聯合ニュース]

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トランプ米大統領が与党からも反発が出ている「司法被害者基金」を白紙化する可能性が大きくなったとの見方が出ている。

米司法省は1日、Xに上げた声明で、先月29日にバージニア連邦裁判所が基金執行を一時中断するようにした決定に対し「裁判所の判決を順守するだろう」と明らかにした。司法省はただ、「この基金は不当に加えられた虐待と被害、憎悪を補償するために設立されたもの」とし、裁判所の判決に対しては「強く反対する」という立場を先に提示した。

アクシオスは、こうした立場は基金設立を撤回する可能性を示唆したものと報道した。同メディアはこの日、トランプ政権高位関係者2人の話として、「基金設立計画が保留された状態」と報道し、「現在としては終わった」という当局者の発言をともに伝えた。

「反武器化基金」と命名されたこの基金は、バイデン前政権が司法機関を武器化したのに伴った被害を賠償するという名目の下、17億7600万ドル(約2836億円)規模で推進されている。トランプ大統領が自身の納税記録流出を理由に国税庁を相手取り提起した100億ドル規模の損害賠償訴訟を取り下げる見返りだった。

しかしこの過程で司法省が今後トランプ大統領一家を相手に税金訴訟をしないという裏合意があったという疑惑がふくらんだ。また、税金で作られた資金で2021年の大統領選挙敗北を不服として起きた議事堂暴動の加担者を支援することになるという批判が提起された。民主党のシューマー上院院内総務は基金を「秘密資金」とし、「1セントでも支給される前になくすための組織的努力を始める」という書簡を所属党議員に送り政治争点化を予告した。

議論が広がるとトランプ大統領は先月22日、自身の交流サイト(SNS)に「反武器化基金が推進されるよう許容し、私は多くのお金をあきらめた。邪悪で腐敗し武器化されたバイデン政権から深刻な被害を受けた人たちが正義を得られるよう助けるためのもの」としながら正面突破を試みた。

しかし11月の中間選挙を控え、イラン戦争による否定的世論が拡大した中でトランプ大統領が基金設立に力を入れ、共和党からもこれを撤回すべきとの要求が公開的に表出された。

最近共和党上院議員10人ほどはホワイトハウスと司法省高位関係者らに基金設立計画を撤回すべきという立場を伝え、ブランチ法務長官代行との非公開会合では激しい攻防が広がったという。彼らはこの基金を変更するか廃止しない場合、議会に係留中である移民取り締まり関連予算通過を支援しないという立場までホワイトハウスに伝えたという。

ホワイトハウス高位関係者はアクシオスに「この基金が国政運営の妨げになる悩みの種になった。いまはこの問題を取り扱う適切なタイミングと手段ではない」として事実上基金設立計画をひとまず保留するという考えを伝達した。

ウォール・ストリート・ジャーナルはこれに対し「トランプ大統領が結局基金に対する立場を翻意する場合、共和党議員が大統領から独立的な姿を見せるタイミングで与党の圧力に屈して立場を変える珍しい事例になるだろう」と指摘した。

実際この日共和党の圧力はさらに強まった。共和党所属のジョンソン下院議長はトランプ大統領と会い基金をめぐる党内の懸念を伝えた。共和党のスーン上院院内総務も記者らと会った席で、「基金に対し政府が直接撤回を決めることが最善の解決策」としながらトランプ大統領の翻意を促した。