豊洲のタワマンから追い出された31歳未婚妊婦「養育費地獄の幕開け」…年収3000万の内縁夫が送りつけてきた「身勝手な絶縁状」

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年収3000万円男に養育費を請求

近年、養育費の未払い問題への対策として民事執行法が改正され、“養育費を回収しやすくする”ための制度整備が進められている。

これまで日本では、「義務があるのに元夫が養育費を払わない」「勤務先や財産がわからず差し押さえも難しい」といったケースが後を絶たなかった。ただ近ごろは、裁判所を通じて勤務先情報などを取得しやすくなるなど、ようやく“逃げ得”を防ぐ方向に動き始めている。

だが、そうしたニュースに触れるたび、千葉県在住の澤田美穂さん(35歳・仮名)は複雑な思いになるという。

「国の対応が遅すぎますよね。時代遅れの制度のせいで、これまでたくさんのシングルマザーが苦しんできたんじゃないでしょうか」

美穂さん自身、年収3000万円の男性との間に子どもを授かりながら、2年半にわたり養育費をめぐって争った当事者だ。相手にこれだけの稼ぎがある場合、算定表に基づけば月30万円近くの養育費を請求できる。

では美穂さんは執念の末、一体いくらの養育費を手にしたのか?

重たいお腹を抱えながらも奮闘したシングルマザーの2年半に迫る。

夢のタワマン生活の始まり

「もともと結婚願望はありませんでした。でも、子どもは絶対に欲しかった。どうしても高齢出産は避けたくて、35歳までにはママになりたかったんです」

後に法廷で争うことになるA氏と出会ったのは、6年前のことだった。美穂さんによれば、不動産業を営むA氏の年収は約3000万円。あちらの猛プッシュにより、出会って2ヵ月で交際に至った。

「付き合い始めた頃の私は家賃10万円もしない小さなマンションに住んでいたのですが、『僕と付き合ったからにはもっといい環境に住ませてあげたい』と、彼は豊洲のタワーマンションの1室を借りてくれました。家賃は25万円を超えていて、とてもじゃないけど年収300万円程度の私が住めるような物件じゃなかった。正直、最初は彼ではなくマンションに惹かれたと言っても過言ではありません」

高年収のパートナーと出会ったことで美穂さんの生活は一変した。空欄の多かったスケジュール帳は国内旅行と海外旅行で埋まり、2人で外食に行けば毎回の会計は4万円を超えた。一般的な金銭感覚の男性としか付き合ったことのなかった美穂さんは「夢のような期間だった」と振り返る。

そして交際から半年が過ぎた頃、A氏から「子どもが欲しい」と告げられる。

「同じことを考えていたんだな、よかった、と思いました。亭主関白なところはありましたが、旅行やデートの段取りを全てしてくれて、なによりお金の心配もいらない。彼とのあいだに子どもができても安心だと思っていました」

急浮上した地下アイドルの存在

妊活を始めた2人の関係性は驚くほど安定していた。婚姻届こそ出していないものの、お互いの友人すらも認める事実婚の状態だったという。それにしても、なぜ結婚しなかったのか?

「私は単純に苗字が変わるのが嫌だったんです。あっちも結婚には興味がないと言っていたし、だったら別にこのままでもいいかなって」

妊活を始めて半年、交際して1年が過ぎた頃、美穂さんは31歳で念願の第一子を妊娠した。だが、2人はこの喜びをすぐには分かち合えなかった。

「妊娠が発覚する直前に彼の愛猫が亡くなったんです。確か16歳くらいだったと思います。家族のように可愛がっていたからすごい落ち込みようで、妊娠したことをなかなか言い出せませんでした」

しばらくして美穂さんは恐る恐る妊娠を告げた。すると、返ってきたのは「おめでとう」ではなく、「ちゃんと育てられるのか?」「母親の自覚はあるのか?」という言葉だった。

「猫が亡くなって悲しいのはわかりますが、自分の子どもができたのに『育てられるのか?』はあり得ないですよね……」

そして、その後も違和感は続く。同じタイミングで、A氏が地下アイドルに重課金していることが発覚したのだ。

きっかけになったのは、スマホの通知欄に表示された「今日はありがとでした♡」というインスタのメッセージだった。不審に思った美穂さんはA氏が寝静まるのを待ち、寝顔を使ってスマホの顔認証を突破。DMのやり取りを確認したところ、怪しい女の正体は地下アイドルだとわかった。

ライブに足繁く通い、グッズの購入やチェキの撮影を繰り返していたのだろう。「今日は××円も使ってくれて感謝です」といったお礼のメッセージが何通もあり、これらをザッと計算してみたところ、このアイドルへの支出は月に20万円を超えていた。

怒りが爆発した美穂さんは、A氏をすぐに叩き起こした。

「これなに?どういうこと?」

「ああ、それ、見たんだ?遊びだよ、そんなの」

「これから子どもだって生まれるんだからやめてよ」

「そんなの俺の勝手だろ。課金はやめねえから」

アイドルへの課金は遊びの範疇で毎月20万円を超えているわけではない。だからアイドルの課金はやめない。ただ、子どもが生まれても月々のお金はきちんと払う。

これが、その後の2人の話し合いで出た一応の結論だった。ところが、この騒動を機にA氏の言動は不可解になっていく。

タワマンを追い出され…

「彼が『会社の業績が良くない。けっこうやばいかも』と言い出したんです。住んでいるタワマンも『解約するから出ていってほしい』と言われました。引っ越したくないと言っても『無理』の一点ばり。

アイドルへの課金をやめて、私の家賃負担額を増やせばいけるんじゃない?と聞いても『これから子どもが生まれるのに、そもそも家賃にお金をかけすぎじゃない?』と、こういう時だけもっともなことを言う。完全に私にお金を使いたくないだけだ、と悟りました」

まもなくタワマンを追い出され、関係性の悪化でメンタルバランスを崩した美穂さんは、A氏に「死にたい」「どうせアイドルに金使うんだろ」「お前は呑気でいいな」と暴言を吐き続けた。すると年末に一通の大きな書類が届いたという。

「知らない弁護士さんからの内容証明で、肝心の中身は難しい言葉で書いてあってよくわかりませんでした。彼に『ふざけんな』とLINEをしたら『弁護士を通せ』とだけ返ってきて。どうしたらいいのかわからず、無料相談を受け付けている地域の弁護士さんのもとにこの書類を持っていきました」

内容証明を見た弁護士は「とんでもない男だね。必ずちゃんとした弁護士さんをつけて戦いなさい。あなたと子どもの人生が終わる」と青ざめ、安い費用で法的トラブルを相談できる法テラスの案内と、良い弁護士の選び方の指南をしてくれたそうだ。

そして、ここから、「絶対に屈しない」と決めた美穂さんの長い闘いが始まることになる。

つづく記事〈30代未婚の妊婦が「まさかの養育費」に涙した…インスタを使って年収3000万円男の隠し財産を暴いた「執念の結果」〉では、二人の養育費問題のその後に迫る。

【つづきを読む】30代未婚の妊婦が「まさかの養育費」に涙した…インスタを使って年収3000万円男の隠し財産を暴いた「執念の結果」