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自民党はマイナンバーカードについて「社会全体で使えることが国民の利益につながる」として、政府への提言に義務化を盛り込みました。マイナカードは普及率が8割を超えた一方、廃止される枚数も多くなっています。義務化する上での課題を考えます。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「マイナカード取得 義務化へ?」をテーマに解説します。

■自民党「デジタルの恩恵を全国民に」

山粼誠アナウンサー
「自民党は19日に発表した政策提言に、マイナカード取得の義務化を盛り込みました。今、マイナカードを取得するかどうかは任意です。持っている方も、持っていない方も両方いらっしゃいます」

「自民党は政府への提言の中で、『デジタルの恩恵を全ての国民が感じられる社会を目指す』として、これまでよりもマイナカードでできることを増やし、国民が実感できる利便性を高めていく必要があると訴えました」

「行政で使えるだけではなく、民間も含めた社会全体で使えることが国民の利益につながり、そのためには国民全員がマイナカードを取得している必要があると指摘しました」

「また、マイナカードを国民全員が取得するためには、法的に義務づける必要性や実効性について検討するべきだと政府に提言するということです」

森圭介アナウンサー
「手続きが簡便化するなど本当に便利なこともありますが、様々な理由でカードを持たないという選択をされた方もいます。この辺は丁寧な議論が必要かなと思います」

斎藤佑樹キャスター
「義務化になった場合、マイナンバーカードを申請しない、持ちたくないという時の罰則などはあるんですか?」

山粼アナウンサー
「取得しなかった場合の罰則は設けない方針だといいます」

■十分に普及せず…「ポイント事業」も

山粼アナウンサー
「マイナンバーカードについて、これまでの動きを振り返ります」

「『私以外私じゃないの 当たり前だけどね だからマイナンバーカード』。11年前、甘利経済再生大臣(当時)がこう歌ってPRするなどし、翌年2016年から交付が始まりました」

「当初はなかなか普及しなかったので、政府は2023年まで、最大2万円分のポイントがもらえるマイナポイント事業を実施。マイナカードの申請はもちろん、健康保険証としての利用登録、公金受取口座の登録をするとポイントがもらえるというものでした」

■今年4月末時点の保有率は82.7%

山粼アナウンサー
「こうした事業などもあって申請件数が伸びました。総務省によると、今年4月末の時点でマイナンバーカードの保有率は82.7%と、かなり普及してきました」

「去年12月には健康保険証ではなくマイナ保険証の利用が原則となり、去年3月からは運転免許証と一体化したマイナ免許証も始まりました」

鈴江奈々アナウンサー
「先日、パスポート切り替えでマイナンバーカードがあってものすごく手続きが楽になったんですよ。そういう利便性が実感できる人が増えてきたことも、保有率の高さにつながっているかもしれないですね」

■マイナンバーカードでできること

山粼アナウンサー
「マイナンバーカードでできることもおさらいします。まず、身分証明になります。そして本人確認ができます。それによってオンラインでの口座開設の手続きがスムーズにできます」

「また、コンビニで住民票の写しなど公的な証明書を取得することもできます。マイナポータルからパスポートの申請をすることもできます」

「さらに健康保険証と一体化したマイナ保険証だと、本人が同意すれば、これまでのお薬の情報をまとめたお薬手帳なしで、過去に処方された薬や特定健診の結果を医師と共有することができます」

「マイナポータルとねんきんネットを連携すると、年金記録などを見ることもできます」

瀧口麻衣アナウンサー
「コンビニで証明書を発行するほか、カードとマイナポータルで保険証としても使っています」

山粼アナウンサー
「使えるところが増えてきましたし、私もコンビニで証明書を取る時に使ったりします」

■人口の10%以上…1623万枚が廃止

山粼アナウンサー
「我々の生活にだいぶ浸透してきて、広まってきた一方で、廃止されたマイナンバーカードも多くあります」

「『国外転出・死亡・有効期限切れ』などで、2016年〜去年7月末で約1623万枚が廃止されました(会計検査院調査、今年5月公表)。人口の10%以上の数字になります」

「このうち自主返納を含む『本人希望・その他』の理由で廃止されたのは約93万枚だったことが、会計検査院の調査で明らかとなりました。この数字は自主返納だけをまとめたものではありませんが、3年前の抽出調査では、この理由の約4割が自主返納に該当しました」

「3年前というと、マイナ保険証に別の人の情報が登録されたなどのトラブルが相次いだ時期で、こうしたことも影響した可能性があります。また2年前の返納理由に関する調査で、最も多かったのが『セキュリティに不信感がある』(33.1%)でした」

「次いで『政府に対して不信感がある』(29.4%)、『マイナ制度に不信感がある』(28.3%)でした」

斎藤キャスター
「確かに始めた当初は不安はありましたが、やっぱり使ってみると本当に便利だなと感じますよね」

森アナウンサー
「その不信感を丁寧に説明する必要もあったんだろうなという気持ちもあります」

山粼アナウンサー
「トップスリーに不信感が来た中で、 4番目の理由は『必要性が感じられない』(25.9%)でした」

鈴江アナウンサー
「これから利用できるシーンが増えていけば、もしかしたら必要性を感じる方が増えるかもしれませんが、大前提として信頼できるサービスであるというところが大事になってきますよね」

山粼アナウンサー
「便利と信頼感を天秤にかけて、しっかり便利が上回らないといけません。不信感を解消しなければなりません。義務化を国で進めることになれば、こうした不信感の払拭が大きな課題となってきます」

(2026年5月19日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】
身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)