「理性のブレーキが効かなくなる」失恋の苦しみを酒で紛らわす人が陥るうつ病の罠

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第2回/全4回・毎週木曜更新
「パートナーとの別れで何も手につかない」「つらい気持ちを紛らわすため、ついお酒を飲んでしまう」――。そのような失恋の痛手や、それを乗り越えるための習慣が、実はうつ病のサインかもしれません。
YouTubeチャンネル登録者数16万人を誇る「生活に役立つメンタルヘルス」の精神科医・高橋倫宗氏とカウンセラー・鬼頭智美氏が、人気動画の反響をもとに「うつとは何か」「どんな対処が必要か」を徹底解説した書籍『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』。
30年にわたる治療・カウンセリングのノウハウから、心のSOSに気づくためのポイントを紹介します。
本記事は『精神科医とカウンセラーが解きほぐす 自分では気づけないうつのケツロン』(高橋倫宗・鬼頭智美 著/ライフサイエンス出版)から一部を抜粋・編集して掲載しています。
「たかが失恋」ではない“失恋うつ病”のリアル
「たかが失恋でうつ病になるなんて」と驚く人もいるかもしれませんが、パートナーからの裏切りをきっかけに精神科を受診するケースは、決して珍しいことではないのです。
裏切られた怒りの矛先が相手ではなく自分に向いてしまうことは、失恋後によく見られる傾向です。「自分がダメだから嫌われた」と自分を責める気持ちが強まり、自尊心を失うことで、うつ病を発症するケースもあります。
眠ろうとしても、別れた相手との出来事を思い出してしまい、寝つけなくなることがあります。ようやく眠れたとしても、「相手と仲良くしている夢を見て、慌てて目を覚ましてしまう」といったケースもあるなど、心の傷が睡眠にも影響を与えることが少なくありません。現実を突きつけられ、苦しみが深まってしまうのです。
苦しみを紛らわす「一杯」が脳を壊すことも
こうした失恋の苦しみから、アルコールに頼ってしまう人も少なくありません。一時的に気が紛れるかもしれませんが、飲酒は回復を遠ざけることもあります。
アルコールには一時的に気分を良くする効果がありますが、体内で分解されるとアルデヒドという物質に変化し、脳神経にダメージを与えます。寝酒によって一時的に寝つきが良くなったように感じても、アルデヒドには覚醒作用もあるため、睡眠自体は浅くなりやすいとされています。
「理性のブレーキが効かなくなる」最悪の事態も
さらに怖いのは、アルコールがもたらす衝動性です。酔った状態は理性のブレーキが効かなくなるため、衝動的な行動を引き起こす原因にもなります。特に死にたいという気持ちがある場合、そのリスクは計り知れません。
「少量の赤ワインは健康に良い」という説もありますが、ことうつ病に関しては話が別です。うつ病を治療中の人やうつ病を経験した人に関しては、飲酒しないに越したことはないと言えます。失恋というつらい時だからこそ、安易な解決策に頼らず、自分自身を大切にすることが何よりも重要なのです。
本連載の原案書籍
この本では、こんな疑問にも答えています
Q8
女性のほうがうつ病になりやすいのは本当ですか?
Q19
うつ病を予防する食事方法のポイントを教えてください。
Q33
家族から死にたいと打ち明けられたらどうしたらよいですか?
Q49
うつ病の療養中にやってはいけないことを教えてください。
ほかにも、うつ病に関する疑問に精神科医とカウンセラーがQ&A方式で回答しています。
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「理性のブレーキが効かなくなる」失恋の苦しみを酒で紛らわす人が陥るうつ病の罠(この記事)
