マスクをしない理由はどこまで説明すべき?(写真はイメージ)

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ピーチ機に続いてホテルでもマスクを拒否してトラブルになった男性が、J-CASTニュースの取材に応じ、「健康上の理由開示は慎重であるべき」などと持論を主張した。

ホテルの感染対策が不十分だったともしたが、ホテル側は、取材に対し、「しっかりと対策を行っている」などと否定した。

「プライバシーとの折り合いもつけるべきだ」などと主張

この男性は、釧路空港発関西空港行きのピーチ機で2020年9月7日、マスクを拒否して客室乗務員らとトラブルになり、新潟空港で途中降機させられたのに続き、長野県内のホテルでも、11月18日の宿泊でマスクトラブルを起こし、警察が出動する事態になっていた(飛行機「マスク拒否」男性、今度はホテルで... 警官10人近く出動の大騒ぎに)。

男性は12月2日、バイキング形式の夕食時にマスクを拒否した理由について、具体的にどんな健康上の問題があるのかについて質問すると、次のように回答した。

「TwitterやAbemaTVでも申し上げましたが、個人の健康上の理由を開示させることには慎重であるべきで、プライバシーとの折り合いもつけるべきだと考えます。本件の場合は、支配人から『どういう理由なんですか。言えないんですか』等の煽り口調の発言があり、そのような人物とセンシティブな個人情報を共有することはできないと判断したまでです」

飲食時にマスクを着ける合理性がないと主張した根拠については、こう説明した。

「事実として食物を介した感染は確認されておりません。(バイキングが過度に悪者扱いされたのは春先の報道による影響と思います。)飲食時のマスクの効果については専門家の間でも意見が分かれる点です。
バイキングである以上は『色々な人が料理を取る』性質のものです。過度の衛生観念を求めるのであれば、宿泊施設側が(バイキングを廃止し)小分けの料理を提供する等の変更を行えばよいと思います。伊東園ホテルズが通常の大皿料理の提供とドリンクバーを行っている以上、責任はホテル側にあります。また、伊東園ホテルズのバイキング会場は、料理コーナーが密集しており、制限時間も短く、料理の更新も行われず、トングの交換もほとんどなされていないようでした。ホテルが十分な感染対策も取れていない中で、宿泊客にマスク着用の負担を求めることは妥当ではありません」

「バイキングでは、トング交換、消毒など感染対策は徹底した」

また、男性は、J-CASTニュースの報道を受けて、ツイッター上でも今回の事態について追加で説明している。

ホテル側は、トラブルを受けて110番通報したと取材に話したが、男性は、「私も110番に連絡し警察の出動を要請しました」とツイートで説明した。男性が「法律上の規制はなく、マスクを強制できない」との主張をしたとホテル側が話したことについては、「旅館業法上マスク未着用で宿泊拒否退去はできない」という意味だったとした。

ホテル側は、会場の端にある席に移動するよう男性に求めたとしていたが、男性は、「『席の移動』の話はありません」とした。また、朝食のバイキング会場には、「『スタッフを振り切って入場』ではなく、支配人ほか3人の男性が『来たぞ』等と言い、食堂入口で体当たりしたため転倒する事態になった」と主張した。なお、ホテル側は、男性を意図的に押すような行為はなかったと言っている。男性は、板前に押さえつけられたとは、この騒動を最初に説明したブログに書いていなかった。

今回のトラブルについて、男性は、取材に対し、長野県警に被害届をすでに提出したことを明らかにした。

「法的根拠に基づかない宿泊拒否および退去を、言語的かつ行為的に強制的な手段をもって行うことは『強要罪』に該当し、有形力を行使した板前1名の行為(身体接触・食事机)は『暴行罪』に該当することを申し立てました。鑑識の現場検証と調書作成を行い、警察からは、事件として進めて頂く旨は聞いています」

なお、松本署では、「一切コメントしていない」と取材に答えており、県警がこの被害届を受理して捜査するかどうかは不明だ。

伊東園ホテルズの総務グループは12月2日、男性に対する支配人の接し方について、「受け取り方は個人差がありますが、丁寧にお話をしたと聞いています」と取材に答えた。

男性がバイキング会場の感染対策が不十分だとしたことについては、こう話した。

「そのようなことは違うと認識しています。制限時間の長い短いは主観にはなりますが、感染対策は取っています。トングの交換、消毒も徹底していました。創業当初からバイキング形式を導入して業績を伸ばしており、お客さまの支持を受けてしっかりと感染対策をしたうえで、サービスを継続していく判断をしました」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)