コロナウイルスの影響はこんなところにも

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 新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大するなか、中国マカオ特別行政区政府トップの賀一誠・行政長官は「マカオのカジノ施設を2月5日から15日間に渡って閉鎖する」としたが、今後も新型肺炎の感染が拡大する場合、閉鎖期間を延長する可能性も出ている。

 マカオ訪問者の9割を占める中国人観光客が全く来ないことから、マカオはゴーストタウン状態に陥っており、苦渋の決断といえる。

 この期間は全てのカジノのほか、映画館、劇場、飲食店やバーの営業も停止する。政府業務は当面の間、緊急の公務に限定するとされた。中国本土とマカオを結ぶ航空便やフェリーは便数が削減されている。

 マカオにあるカジノ施設は41施設あり、全てのカジノ施設を長期間閉鎖するのはマカオ始まって以来の緊急事態だ。

 春節の休暇で賑わうはずだった1月のカジノ総売り上げも既に新型肺炎の影響により、前年比87%と大きく落ち込んだ。まだ閉鎖期間が予定通り20日間で終了するかどうかも定かではなく予想は難しいが、2月の売上は前年比75%程度へとさらに減少する見通しだ。

 観光客が来ないと判断した場合、カジノ閉鎖措置が長期化する可能性もあるという。

 これについて、マカオにも進出しているカジノ産業大手のラスベガス・サンズのロブ・ゴールドスタインCOOは「カジノ閉鎖期間は、2週間で終了するか、2ヶ月に延長されるか予見できない」と指摘。

 また、マカオ・ゲーム機器製造者協会では 「新型肺炎の感染拡大が止まり、中国政府のマカオ入境ビザ発給が再開しても、ゲーム市場が通常化するには最低3ヵ月を要するだろう」との悲観的なコメントを発表している。

 カジノ大手のウィン・リゾーツのマット・マドックスCEOは「カジノ閉鎖期間中も、1万2200人の従業員の人件費をはじめとして、1日におよそ240〜260万ドル(2億6300万〜2億8500万円)の経費がかかるが、現状では人員削減などの対応は考えていない」と語っている。

 中国の特別行政区であるマカオは米ラスベガスを抜いて世界最大のカジノシティに成長。年間売上高が4兆円を超え、純利益で6300億円を超えるという巨大産業。単純計算では15日間で1600億円の売上高と250億を超える純利益が消え去ることになる。