甲子園組以外からもU-18代表に選出、スカウトも「ドラフト1位」と評する逸材は?

 U-18(18歳以下)ワールドカップ(28日〜9月6日・甲子園、舞洲)で初の世界一を目指し、結成された高校日本代表。甲子園で優勝投手となった東海大相模・小笠原慎之介、驚異の身体能力を披露した関東第一・オコエ瑠偉外野手、怪物1年生として話題をさらった早実・清宮幸太郎内野手ら、全国から厳選された20人が名を連ねる。

 活躍した記憶の新しい甲子園出場組が話題性では先行してしまうが、この夏に聖地の土を踏めなかったメンバーからも躍動が楽しみな逸材が5人選出されている。その筆頭となるのが、県岐阜商の高橋純平、大分商の森下暢仁の両右腕だろう。

 最速152キロを誇る高橋は、今春の選抜でエースとして8強入り。一躍、今年の高校NO1投手として名を馳せ、プロのスカウトも「ドラフト1位は間違いない。あとは何球団が競合するか」という最大級の評価を下した。

 しかし、この夏は岐阜大会前に左太ももを痛めた影響で先発機会はなし。チームも4強で敗れ、甲子園出場はならなかった。それでも、実績と実力を評価された形で、エースナンバー「18」を背負ってメンバー入り。期待の大きさが見て取れ、プロのスカウトにとっても「どの程度けがが回復しているのか」とドラフト前に状態を測る絶好の舞台になるのは間違いない。

多くのプロスカウトが視察する森下

 そして、「選考委員会推薦」として選出されたのが森下だ。

 1年夏に甲子園出場も登板なし。投手陣では唯一、甲子園マウンドの経験がないとはいえ、実力は折り紙付き。最速148キロの本格派右腕として、大分大会で準優勝。甲子園切符こそ逃したが、試合には各球団のスカウト幹部クラスも大挙して九州に飛んでおり、その事実だけでプロからの注目の大きさがうかがえる。

 プロ志望届を提出すれば上位で消えるとウワサされる逸材。初の大舞台でどれだけ実力を発揮できるのか。小笠原、高橋と主力を形成し、そのピッチングに期待がかかる。

 高橋、森下以外では東海大菅生・勝俣翔貴は投打でプロの注目を集めた好選手。投手登録ながら練習試合では一塁で出場しており、投手、野手で大車輪の活躍が望まれる。

さらに、常総学院・宇草孔基内野手は183センチと上背はあるが、春の選抜で大会タイ記録となる1試合5盗塁をマークしたセンスに富んだ二塁手。浦和学院・津田翔希内野手は13年春に選抜優勝した強豪で1年夏からベンチ入りし、甲子園に2度出場するなど、遊撃手として大舞台での経験は信頼を置けそうだ。

「最強高校ジャパン」は初の世界一に輝けるか

 もともと高校日本代表チームはどちらかといえば、個人の実力よりも甲子園での成績から実績を重視して選ぶ傾向があり、甲子園に出場できなければ日の丸を背負うことが難しい時代もあった。しかし、近年は夏の地方大会の結果にこだわり過ぎず、「最強の日本代表チームを作る」という方針の下、飛び抜けた実力を持った選手が甲子園不出場でも選ばれるようになった。

 ひと昔前なら甲子園登板経験のない大分商・森下が選ばれることはなかったかもしれないが、時代の変化により、ファンにとっても楽しみな人選が可能になったといえる。

 大阪桐蔭・西谷浩一監督が率いる今大会、チームは26日に史上初の試みとなる大学日本代表チームとの壮行試合(甲子園)を経て、28日の開幕を迎える。「最強の高校ジャパン」が初の世界一を手にできるのか。注目の戦いが幕を開ける。