日本とフランス「夫婦関係の整え方」の違い。フランス人夫婦は「あえて」知らない土地を旅行する
子どもが大きくなって家から巣立っていくと、再び2人の時間が始まる50代夫婦。「フランス人の夫婦は、旅行をすることで関係を良好に保つことが多いです」と語るのは、自身もフランス人の夫と暮らし、フランス文化研究者で翻訳家のペレ信子さん。今回はペレさんに、50代からの夫婦の過ごし方のコツを教えてもらいました。

50代夫婦、新しい経験ができる「旅行」のすすめ

私の身近にいるフランス人夫婦が2人の関係を充実させるために行く旅行は、いわゆる週末に温泉に行くとか、近場へグルメ旅行という感じの旅行は多くないようです。思いきって数日から1週間くらい、遠くの場所、できれば海外の文化や言葉が違う場所で、ホテルにこもりきりにならず、その場所の文化や遺跡を堪能するというタイプの旅行がよくみられます。
気心の知れた2人なら、海外で協力し合うのには最高のパートナー。普段、言葉も勝手もわかっている国では見られない、相手のがんばりや気づかいなど、お互いを再発見することができるのかもしれません。
50代になれば、住みなれた街や場所にいると、大概のことは知っている気になりますが、まったく知らない土地を一緒に旅行してみることが、よい刺激になっているようです。
夫婦の会話は「あきらめないこと」が大切

先月、フランス人の友人夫婦が、定年退職後になにか新しいことに挑戦したいかについて話し合ったと聞きました。論理的なビジネスマンの夫が、現在通っているヨガに興味があるからそれを極めたいと言ったそう。
妻側は普段なぜヨガに興味があるか尋ねたことがなかったのですが、改めて聞いてみることに。すると、彼の子どもの頃の親との関係にその理由があったことを初めて知ったそう。この会話ができたのも、じつは旅行先でした。
2人が時間をかけて育てた価値観を大切にする

フランス人は恋多き人たちですぐに離婚する、といった紹介のされ方をすることもありますが、全員ではないと思います。私は何十年も寄り添っているフランス人のおしどり夫婦をたくさん知っていますし、そういう2人はまるで親友のようで見ているだけで癒されます。
何十年も寄り添うなかで、夫婦はお互いに変化をし続けています。相手のことは全部知っていると思わずに、深く会話をしてみる。新しいことを一緒にしてみる。そうやってまた、子どもが巣立ったあと、2人に戻った新しい関係を楽しんでいきたいと思いました。
