【県民のギモン】緑茶が高い!なぜ? 世界的な抹茶ブームの裏で…
県民のギモンです。きょうのテーマは、最近、緑茶が高い!です。身近な飲み物なだけに、値上がりの理由が気になります。
「緑茶の値上がりの背景」を取材しました。大きな理由のひとつに、いま世界規模で起こっている「抹茶ブーム」との関係もありました。
熊本ではどのような影響が出ているのでしょうか。
熊本市中央区の上通アーケードにあるこちらの菓子店には、しっとり、もっちり食感にこだわった「あんさんどら」や、ジャージー牛乳で作った氷にたっぷりと抹茶をふりかけたかき氷。
■「まるいわ」経営 岩粼公子さん「熊本で美味しいお抹茶も作られたのもあるが、最近、海外からのお客様も多い。それも意識して作っています」
この日、店を訪れた外国人も…。
■香港から「日本に来たらパンケーキやケーキなど抹茶を使ったデザートをよく食べます。大好きです」
SNS映えや健康志向の影響など、いま「世界的な抹茶ブーム」が勢いを増しています。
熊本にも押し寄せるブームの波。
■吉無田高原(熊本・御船町田代)
その一方で、熊本の生産者は複雑な思いを抱いていました。
■お茶乃のぐち 3代目野口大樹さん「消費者が買えなくなって、『お茶離れ』が進んで、農家はいつまで喜んでいられるのかというのはちょっと複雑なところ」
抹茶ブームなのに「お茶離れ」。いったい何が…?
日本茶の生産量、全国7位の熊本県。*2025年生産量農林水産省「作物統計」より
■緒方太郎キャスター取材
先週、太郎キャスターが向かったのは、
「一面緑の茶畑です。ちょうど新茶のシーズン、きれいですね」
■吉無田高原(熊本・御船町田代)
標高およそ600mにある御船町の吉無田高原。野口大樹さんが収穫していたのは、抹茶の原料となる茶葉「てん茶」です。
3年前から熊本県の研究所と連携し、高い品質のてん茶の生産に挑戦しています。
この抹茶ブームをめぐり、生産者として複雑な思いがありました。
■野口さん「世界的な抹茶ブームで一気にパウダー系(抹茶)の需要に生産が切り替わっているんですね。なので、煎茶が圧倒的に足りなくなったのが現状なんです」
「日本人が日常的に親しむ煎茶がいま、足りなくなっている!?」
■財務省「貿易統計」より
国の統計では、抹茶を含む緑茶の輸出量は、この10年間で約3倍に増加。去年は1万2612トンにまで達しました。
そのおよそ7割が、抹茶などの粉末状のものでした。
日本の「MATCHA」は、世界に向けた巨大なマーケットに成長を遂げています。
このため、全国のお茶農家では、海外で高く売れる抹茶向け茶葉の生産にシフトする動きが加速。
この影響が、緑茶製品に及んでいました。
■よく手にする商品にも
こちらは人気の緑茶製品「お~いお茶」。今年3月から1本の価格が21円高くなりました。
関連製品の5パーセントから25パーセントの値上げに踏み切った伊藤園。
値上げの理由に、煎茶の生産量が減っていることなどを上げています。
■お茶乃のぐち
創業60年、抹茶用の生産に挑戦しつつも、煎茶を主力に全国にお茶を出荷をしている野口さん。
農家にとっていま複雑な状況が続いていると話します。
■野口さん「急須で飲む文化がもともと薄れているところに、パウダー(抹茶)の需要がある中で、煎茶がどうやって生き延びていくかは考えていかないといけない」
日本のお茶が、いま、大きな分岐点に立っています。
■スタジオ
抹茶の人気が高まり過ぎて、私たちが日常的に飲む緑茶価格にも影響が出ているということなんですね。
お茶農家の野口さんは「抹茶ブームはいつまで続くのかわからない」という本音を口にしていました。
新茶のシーズンです。自宅でおいしくお茶を飲むことで、農家や日本のお茶文化を守ることに繋がります。
