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難しい小型車作り

小型車を作るのは至難の技だ。最小限のサイズから最大の室内空間を確保し、さらに可能な限りコストを下げなければならない。そして小さいことによるデメリットを補えるだけの可愛らしいルックスが求められる。

一歩間違えれば、可愛くも賢くもないクルマになってしまうのである。しかし、うまくすれば見事なベストセラーとなる可能性を秘めているのだ。そんなクルマたちをご紹介しよう。

フィアット500トポリーノ

ハグしたくなるような可愛さのこのフィアット500は1936年から1955年にかけて生産された。サイズが小さいという点以外はれっきとした自動車である。

エンジンを最前部に搭載したことにより、ふたりの乗員に十分な空間が確保されている。ソフトトップ仕様でその屋根を開ければ、後部のベンチにさらにふたりの子供を乗せることもできた。

ミニ

ミニはクルマのデザインを再定義したクルマだ。3mのボディの中に4気筒エンジンと4人の乗員のためのスペースを確保できることを証明したのである。

このアレック・イシゴニスによる作品はうるさく快適性も無かったが、他のクルマにないハンドリングや楽しさを与えてくれた。

フォード・モデルY

ありふれたクルマではあるが、フォードはこのモデルYにより欧州での地盤を作り上げた。オースティン・セブンとほぼ同等の価格で、さらに良好なスタイリングと小気味良い走りが魅力だ。

デトロイト製らしいルックスをそのまま小型化したようなデザインも助けとなっている。

ルノー4CV

リアエンジンでスイングアクスルの4CVは、調子に乗って走ると簡単に横転してしまうクルマであった。だがフロントの荷室に大量のポテトを積んだらどうだろうか。

限界を超えない限りは非常に楽しめるクルマであった。4枚のドアと4つのシートを持ち、エンジンは甘美でギアも良くできている。

オースティン・セブン

ベイビー・オースティンとも呼ばれるセブンは、シンプルだがよくできたクルマだ。オースティンを救うことにもなり、さらに英国市場に変革を巻き起こしたとも言える。

17年間にわたり生産されたが、今でも熱狂的なファンを抱えている。水冷エンジンや四輪ブレーキを備える立派なクルマであった。

ルノー5

多彩かつ小生意気なこのクルマは、トーション・バー式サスペンションのおかげで驚くほどの快適性も兼ね備えていた。プラスティック製バンパーを備え、スーパーミニのパイオニア的存在であった。

R4やR6とも共通点を持ち、可愛らしいボディを纏っていた。1972年から1986年の間に550万台が生産されるという大成功を収めている。

フィアット・ヌォーヴァ500

安価かつ質素だが、4人の移動には特に不自由のないクルマだ。フィアット500の無邪気なルックスは、騒々しい空冷エンジンやひどいギアボックス、それに長距離移動への適性のなさを覆い隠してくれた。

ルーフを開けて走ってみれば、この象徴的イタリア車の虜にならないほうが難しいというものだ。

シトロエン5HP

ダックテールのボディに小さな856ccのエンジンを搭載するこのクルマは、プジョーやルノーに引き続きシトロエンが初めて投入した小型車だ。

ちょうど良い小ささが魅力ではあったが、より大型の10hpとほとんど変わらない価格であったためそれほど人気は得られなかった。

ルノー・トゥインゴ

ミニ以来最初の優秀な小型車だ。トゥインゴはクリオよりも幅こそ大きかったが、より短く背の高いクルマであった。

その結果車内空間は広く、スライド式のリアシートも備えていた。安価かつ元気の良いクルマで、その製造に要したのはわずか14時間であった。

プジョー205

メトロよりも30cmほど長いこのスーパーミニは、4人がゆったりと乗車できる室内空間を持っていた。快適で洗練され経済性も高かったが、それと同時に非常に軽量であった。

GTIを含む複数のバージョンが設定され、530万台が製造された。