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もくじ

ー 英国でも飛ぶように売れた人気モデル
ー 選ぶなら後期モデルのディーゼル
ー 三菱パジェロ(ショウグン)の中古車 購入時の注意点
ー 専門家の意見を聞いてみる
ー 知っておくべきこと
ー いくら払うべき?
ー 掘り出し物を発見

英国でも飛ぶように売れた人気モデル

1980年代、英国の三菱ディーラーは、充分な数のパジェロ(英国名はショウグン)を仕入れることができなかった。この記事を書いているわたし(ジョン・エバンス)が、当時は営業担当で働いていたから間違いない。三菱製の大きなオフローダーは、まるで人気店のパンケーキのように売れていたし、値引きも一切不要だった。

1982年に初代パジェロが登場した後、1991年に2代目が登場する。そして今回注目する3代目が1999年(英国では2000年)に発表された。ラダーフレームを備えていた先代モデルよりも大幅に洗練され、モノコックボディにインディペンデント・サスペンション、ラック・アンド・ピニオン式のステアリングシステムを備えていた。

駆動系統には第2世代となった「スーパーセレクト4WD?」が採用される。フルタイム4輪駆動をベースに後輪駆動にも変更でき、センターデフロックを備えて直結にもなり、ハイレンジとローレンジも備える本格派だ。今振り返れば、3代目パジェロは現在のSUV人気を先取りしたようなクルマだった。ランドローバー・ディスカバリー並のラフさではあったけれど。

そして三菱はさらに改良を重ねる。中古車を選ぶなら、どれにするか迷ってしまうかもしれない。4代目パジェロが2006年(英国では2007年)に登場し、さらに良くなったのだ。実際は大幅なマイナーチェンジという内容だったが、トランスミッションやエンジンのアップデートを行っている。さらに2012年にも改良を受け、スタイリングと装備類が変更されている。これは、現在も新車で購入することができるモデルとなっている。

選ぶなら後期モデルのディーゼル

つまり、17年もフルモデルチェンジを受けることなく同じクルマが販売されているわけ。見た目は異なるが、2005年式で走行距離20万kmの3.2DI-Dロングモデルが1000ポンド(14万円)台から購入できる反面、2019年モデルの3.2DI-DCロングモデルは、4万3000ポンド(623万円)の価格を下げてディーラーで売られている。今回の中古車ガイドでは、手頃な2012年式以前のクルマにフォーカスをしてみよう。

1999年に登場し2000年に販売が始まった3代目だが、ボディはショートホイールベース版(SWB)と、人気で実用性の高いロングホイールベース版(LWB)のふたつが選べた。エンジンも、3.5ℓV6ガソリンと3.2ℓの直4ディーゼルの2種類をラインナップ。ディーゼルエンジンの方はDI-Dと呼ばれ、161psを発生させる。

ガソリン価格もそれほど高くなかった時代、ガソリンエンジン・モデルも売上を伸ばすことに貢献したことは間違いないが、組み合わされたトランスミッションはATのみ。多くのひとはMTとATが選べたディーゼルエンジン・モデルを選んだ。アルミホイールにABS、折り畳みできるリアシート、パワーウインドウにフォールディングミラーが標準装備。いくつかあったグレードでも、ヒーター付きレザーシートにオートエアコンを備えたエレガンスが際立つ選択肢だと思う。

2007年にV6ガソリンエンジンがラインナップから外され、3.2ℓの直4ディーゼルのみとなる。同時にコモンレール直噴式となり、最高出力も168psへ引き上げららた。さらに3年後、実用的な199psへとパワーアップしている。

この2010年式モデルのパジェロは、環境負荷も減り経済性でも優れるうえに、トルクも増えているから、多少本体価格が上がっても選ぶメリットはあるといえる。燃費も12.0km/ℓ以上は出るはずだ。さらにダイアモンドと呼ばれるグレードには、レザーシートにエアコン、電動サンルーフ、パーキングセンサーなども備わっていて魅力的。もし選ぶなら、パジェロは信頼性が驚くほど高いとはいえ、念のため整備記録を確認することも忘れずに。

三菱パジェロ(ショウグン)の中古車 購入時の注意点

エンジン

エンジン上部から聞こえる音に気を配る。タイミングチェーンのナイロン製のガイドがすり減り、金属部分に接触していると異音が発生する。1999年から2006年のモデルで給油口が錆びていたら、燃料ポンプも錆びて固着し、故障する可能性があるので注意。EGR(排気再循環)バルブが目詰まりすると排気ガスが汚くなる。ガソリンモデルの場合、燃料タンク内のポンプと高圧ポンプの両方が壊れやすい。

トランスミッション

クルマをリフトに上げて、トランスミッションから露出しているプランジャスイッチの状態を見る。交換には3時間ほどが必要。マニュアルなら不自然な引っ掛かりがないか、オートマティックならフルードが定期的に交換されているか、オーバーヒートしていないかを確認する。

サスペンションとブレーキ

ブレーキとABSの効きを調べる。ABSポンプやモジュールは不具合を起こしやすい。サスペンションは特にリアのブッシュがヘタりやすい。リアタイヤを上から見て、トーインが付いている場合はブッシュがだめになっている場合がある。放って置くと、リアサスペンションのスプリングとダンパーにも悪影響を及ぼす。

ボディ

ホイールアーチ内を覗いて錆を調べる。特にフロントフェンダー周りと、リアのホイールアーチは、跳ねた水や泥がたまり錆びやすい。錆がひどい場合、燃料タンクの状態も怪しくなってくる。

専門家の意見を聞いてみる

ニール・ビークヒル(三菱車専門店、ミッツィ・ビッツ)

「わたし自身、2003年式のパジェロ・ショートを持っていました。壊れかけのクルマでしたが、当時三菱のディーラーで働いていたこともあり、充分な整備を施すことができました。実際は、わたしの妻が市街地を運転する程度だったので燃費も悪く、結局売ってしまいました」

「いまでも購入しようか相談を受けますが、トレーラーを牽引したり、本当に実用性の高い車が必要なら、という条件で勧めています」

「もし購入するなら、メンテナンスの記録をしっかり確認して、目につく錆はすべて治すべきでしょう。堅牢な日本製4WDですが、それでもコンディションの気遣いは必要ですよ」

知っておくべきこと

オーナーズクラブに興味があるなら、英国なら最も有名なのが、「三菱パジェロ・オーナーズクラブUK」だろう。日本をはじめ英国以外ではショーグンをパジェロと呼んでいる地域も多いが、スペインや南アフリカではモンテロと呼ばれている。現地の俗語ではパジェロはあまり良い意味ではないらしい。ちなみにアルゼンチンの山猫、パジェロキャットがパジェロの語源とのこと。

いくら払うべき?

1000〜1999ポンド(14万〜29万円)

2000年から2004年のディーゼルが中心。16万kmの2004年式3.5GDIロング・エレガンスのAT車が700ポンド(10万円)で見つかった。

2000〜3999ポンド(30万〜58万円)

状態の悪くないクルマがちらほら。2002年式ワンオーナーで、24万kmの3.2ショートが2999ポンド(43万円)だった。

4000〜6499ポンド(59万〜94万円)

2005年から2008年のクルマが増えてくる。5995ポンド(87万円)で22万kmの2007年式3.2ロングが売られていた。

6500〜8999ポンド(95万〜130万円)

2007年から2008年式の低走行距離のクルマが多くなる。中には2013年式のモデルもあるが、走行距離はかなり多いようだ。

9000〜1万1499ポンド(131万〜166万円)

2008年から2009年式の低走行距離のクルマが中心。2010年式の走行距離も程々のクルマもある。

1万1500〜1万3995ポンド(167万〜230万円)

2010年から2011年式の低走行距離のクルマが中心。マイナーチェンジを受けた2012年式のモデルなら、1万2000ポンド(174万円)くらいから見つかる。

掘り出し物を発見

三菱パジェロ・ショート3.2DI-D  登録2006年 走行13万1000km 価格6490ポンド(94万円)


殆どがロングホイールベース版の中で、ショート版ということで目立つ1台。整備記録もしっかりしており、ブラックレザーのインテリアを備え、説明文を読む限り内容も悪くないようだ。