今週末がJRA騎乗ラストウイーク 南米屈指の豪腕「ゴンちゃん」の熱烈日本愛
美浦トレセンの調教スタンドで関係者から「ゴンちゃん」という名前をよく聞いた。5月2日から短期免許で騎乗している“ゴンちゃん”ことフランシスコ・ゴンサルベス騎手(36)=ブラジル。今週末がJRA騎乗のラストウイークとなる。
現在はアルゼンチンを拠点に騎乗しており、18〜24年には7年連続でリーディングを獲得。ドバイでの騎乗経験もある経験豊富なベテランだ。昨年、札幌で行われたWASJ(ワールドオールスタージョッキーズ)で日本初騎乗。今年5月に本格来日を果たすと、いきなり春の新潟開催では7勝をマーク。南米屈指の豪腕を、日本の競馬ファンへ見せつけた。
「昨年のWASJで権利を獲って、日本に来るのが夢だった」と真っすぐな瞳で答えたゴンちゃん。念願かなっての来日で、毎日楽しそうに調教に乗っている姿が印象的だ。「美浦トレセンはきれいですし、一番大事なのはみんなが優しくしてくれること。ありがたいですし、いい経験をさせてもらっています」とはにかむ。競馬の祭典・ダービーにもエムズビギンとのコンビで初騎乗を果たした。「友道先生やスタッフに感謝しています。初めての日本ダービーは雰囲気もベストでしたし、馬も自分の走りができた」と振り返った。
そのダービーでは、日本の競馬ファンの熱量の大きさに驚いたという。母国ブラジルのダービーは観客数が3〜4万人程度。8万人超のファンで埋め尽くされた東京競馬場のスタンドからの大歓声には「観客の多さにもびっくりした。海外でこういうのはなかなかないので、忘れられない思い出になった」と興奮気味。日本での大舞台も経験したことで、「また改めて来年も挑戦したい」と再来日に意欲満々だ。
美浦の若手騎手たちから「ゴンちゃん」と呼ばれている愛されキャラ。一番仲がいい騎手を問うと、意外にも17歳年下の上里直汰騎手(19)=美浦・加藤士=の名を挙げた。「調整ルームやご飯を頼む時も助けてくれます。午後のトレーニングもいつも一緒」だという。厩舎で一緒に木馬練習もするそうで「私が教えて、上里くんがマネして自分のやりやすいようにして。お互いに助け合っている感じで、すごくいい関係です。上里くんは大きい存在というか、一番好き♡」と話すほどの大親友になった。
「すし、焼きそば、ラーメン、何でも食べて全部好き」。すっかり日本が大好きになったゴンちゃん。なかでも、特にお気に入りなのが新潟だ。「新潟競馬場へ行って、新潟を好きになった。新潟のファンも温かかったし、今のところ新潟のファンが一番好き(笑)。もう一度新潟に戻れたらな」と好相性・新潟へのカムバックも視野に入れている。
7月の夏休みは帰国せず、全国を観光予定。「行きたいのは北海道!札幌か函館の開催に行ってみたいですね」と笑顔。北海道はおすしがおいしいと伝えると「じゃあ、函館に行きます(笑)」と日本での夏休みを待ちわびていた。
JRAの短期免許終了後、8〜10月はNARで騎乗予定。南関東のダート競馬はYouTubeでしっかりと予習済み。「船橋を拠点にします。(南関東も取材している記者へ)勝ったら取材してくださいね」と声を掛けてくださった。次は南関東で“ゴンちゃん旋風”を巻き起こす。(デイリースポーツ・野里美央)
