ようやくわたしは安心できた


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中古マンションのリノベーションデザイナー先山あさみは、44歳独身。子どもを持たないという選択に特に後悔することはありませんでしたが、あるときふと、気持ちが湧き上がって…。

子育て世帯は緑豊かな「文教地区」、労働者は自由で便利な「商業地区」、引退したら老後は温暖な「保養地」へ──属性によって居住地が合理的に分断された架空の都市を舞台にした、"選択"と"居場所"を巡る物語。結婚や出産によって引かれてしまった線を、あさみはどうとらえていくのでしょうか?

※本記事はオカヤイヅミ著の書籍『ひとごとごと 1』から一部抜粋・編集しました。

家から外には出なかったから


この街には「家族」がほとんど住んでいない


あらきれい


関係のない人に優しくなんて


眠れないからって


わたしまだこの街にいるんじゃないか


むこうの駐車場が透けて見えてしまう


むこうが見えるってことはこっちも


だめだよ 水が入ってきちゃう


どばあ


生理中って悪夢見るから


著=オカヤイヅミ/『ひとごとごと 1』