体の正面にスティックを刺す仲村果乃。飛ばないアマチュア必見の練習法だった(撮影:ALBA)

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青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太が、好調な選手や注目選手の強さのヒミツを解説したり、女子ツアーでの流行など現場からのホットな情報をお届けする。今回は今季好調の仲村果乃の練習を拝見。

【連続写真】これが右サイドに体重が残らないインパクト

◇昨年の「樋口久子 三菱電機レディス」でツアー初優勝を遂げたプロ3年目の仲村果乃。今季は「ヤマハレディース葛城」でプレーオフまで進み、2位タイ。続く「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で10位タイに入り、メルセデス・ランキングは13位と、通算2勝目も近そうに感じる。ドライビングレンジでボールを打つ仲村を見ると、体の正面に地面と垂直にスティックを刺している。正面から見ても、後方から見ても、ほぼ垂直である。軸の意識を強める意図かと思いきや、話を聞くとどうやら違うようだ。スティックの意味を仲村本人が説明する。「ダウンスイングからフォロースルーにかけて、右に体重が残るクセがあるんです。スティックはボールの位置の正面に刺しているのですが、インパクトからフォローにかけて右ヒザや右腰がスティック(ボールのあった場所)より目標方向側に出す意識をしています」。体重移動の意識を植え付けるためのモノだった。「いい練習ですよね」と大西コーチ。「仲村選手のスイングはバックスイングから手元が高く上がり、トップでは右サイドが伸び上がる形です。そしてダウンスイングで少し沈み込み、インパクト付近で地面反力を使って飛ばしています」とスイング分析をする。スイングには回転の力を使う『トルク』、体重移動の横の動きを使う『ホリゾンタル』、そして、縦動作の力を使う『バーチカル』と大きく分けて3種類ある。「仲村選手は、バーチカルに分類されます。バーチカルタイプは、トップスイングで左足と右手をどれだけ離せるか。この距離が遠いほど遠心力とか重力が働くので大きな力を出せます」。平均で240ヤード以上飛ばす効率の良さのヒミツはここにある。「地面反力を使うプレーヤーは縦の動きなので、体重が右に残りやすいんです。仲村選手はスティックをボールの位置に刺して、右に残りすぎないように、しっかり左に乗る動きを確認しています。バーチカルのスイングタイプには非常に重要な練習方法です。しっかりと左に体重移動できれば、縦の動き+横の動きも力に変えられるので、最大効率でボールにパワーを伝えられます」仲村が行う練習は地面反力を使う人だけでなく、「ダウンスイングからインパクトにかけて、うまく左足に体重が乗せられないアマチュアの方にも向いている練習です。体重移動がうまく出来れば飛距離アップにもつながります」という。ダウンスイングからフォロースルーにかけて右ヒザや右腰がボールのあった位置を追い越して、目標方向に動かす意識を持つのがよさそうだ。■解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務め、24年からは安田祐香のコーチングも行っている。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツにと日夜情熱を燃やしている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。大西翔太プロデュースの練習器具「Sho_izm(ショーイズム)」シリーズ(朝日ゴルフより全国のゴルフショップにて販売中。豊富な知識を生かして、今年はテレビ解説も行うなど活躍の場を広げている。
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〈スイング解説〉仲村果乃の始動をマネれば安定感がアップする
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