サムスン電子、世界初の「第7世代HBM」サンプル供給
サムスン電子が世界で初めて第7世代高帯域幅メモリー(HBM)のサンプルをグローバル顧客企業に供給したと29日、発表した。今年2月に第6世代の「HBM4」を世界で初めて量産・出荷したのに続き、次世代の「HBM4E」のサンプルを真っ先に供給し、次世代人工知能(AI)メモリー市場の確保に乗り出した。
サムスン電子のHBM4Eは前作のHBM4で検証された1c(10ナノ級第6世代)DRAMと4ナノファウンドリー工程を同時に適用した。伝送速度は毎秒最大16ギガビット(Gb)でHBM4に比べて20%以上向上、帯域幅も毎秒4テラバイト(TB)水準に発展し、発熱・電力効率・積層技術の面で大幅な進歩を遂げた。
HBM4Eは次世代AIアクセラレーターやデータセンター向け高性能メモリーの需要をターゲットにした製品で、サムスン電子のサンプルは12層積層構造、48GBの容量で生産された。サムスン電子は今後、顧客企業の需要やサービス環境に合わせて32GB・8層、64GB・16層の製品までラインナップを拡大する計画だ。
サムスン電子は今年3月の「エヌビディア GTC 2026」で、メモリー事業部開発担当のファン・サンジュン副社長が提示した計画(7−9月期のHBM4Eサンプル出荷)よりも製品の供給時期を前倒しするのに成功した。業界はサムスン電子が次世代HBMの開発ペースを予想以上に速めているとみている。
◆「HBM4E」の翼広げたサムスン、時価総額2000兆ウォン超
HBMはGPUや注文型半導体(ASIC)の顧客企業と共同検証を通じて最適化する期間が長いため、サンプル出荷を先制的にするのが今後の量産サプライチェーンの確保に有利に作用すると予想される。
サムスン電子は今年2月、世界で初めてHBM4の量産を開始して以降、グローバル顧客企業を対象に安定的に製品を供給している。サムスン電子の関係者は「現在、HBM4は1cDRAMと4ナノメートル(nm・10億分の1メートル)のベースダイ(HBMパッケージの最下端にあるチップ)の組み合わせで生産中」とし「同じ組み合わせを適用したHBM4Eも問題なく量産への移行に成功するはず」と話した。こうした生産方式で超微細工程の安定性を極大化し、収率と量産性を同時に確保できるという説明だ。サムスン電子はメモリー、ファウンドリー、システムLSI(設計)、パッケージングのすべてを網羅する世界唯一の総合半導体企業(IDM)である点が最大の強みになると期待している。
HBM4の量産・供給も増加傾向にある。サムスン電子のHBM4は速度と電力効率の面でグローバル顧客企業から高い評価を受けている。昨年12月、サムスン電子のHBM4は最終認証段階の「システム・イン・パッケージ(SiP)」テストで業界最高レベルの11.7Gbpsの速度を実証し、最高等級評価を受けた。
証券界もサムスン電子のHBM事業に注目している。投資銀行のUBSは最近、サムスン電子の攻撃的な投資拡大を反映して来年のHBM出荷量予測を上方修正した。主要証券各社もHBM4と高付加価値AIメモリーの供給拡大で、メモリー事業の業績改善幅が拡大すると予想した。
SKハイニックスも近くHBM4Eを出荷するとみられる中、両社のHBM4E市場における競争はさらに激化する見通しだ。当初、SKハイニックスは今年下半期にHBM4Eのサンプル出荷を計画していたが、製品開発スケジュールが加速したことで供給時期を前倒しすることにしたという。
ユジン投資証券のソン・インジュン研究員は「HBM4Eのため来年のHBM価格は前年比70%以上上昇すると予想される」とし「サムスン電子とSKハイニックスのHBM4E開発競争がDRAM市場全体の収益性を高めている」と分析した。
この日、サムスン電子は前日比5.84%上昇した31万7000ウォンで取引を終えた。時価総額は1853兆2703億ウォンとなり、優先株を合わせた時価総額は2000兆ウォン(約211兆円)を超えた。SKハイニックスは前日比1.92%上昇した233万3000ウォンで取引を終え、時価総額1662兆7346億ウォンでサムスン電子を猛追している。
