スマホのカメラ風デザインが急激に進む! 円形カメラが増えている理由とメリット
やはり腕に装着する製品だけに、長い期間使われてきた円形デザインは、腕にはめても違和感を覚えにくく、使いやすいということなのだろう。
そしてスマートフォンの世界でも、最近似たような動きが起きている。
それはカメラ強化スマートフォンのデザインだ。
いまやスマートフォンの性能をけん引するのはカメラであり、海外メーカーのハイエンドモデルは5000万画素クラスのカメラを複数搭載したり、2億画素の高画質カメラを搭載するモデルが増えている。
スマートフォンのカメラ性能アップは、コンデジを市場からほぼ無くしてしまい、Z世代にいたってはコンデジの存在すら知らないという人も少なくない。
今の時代のカメラと言えば、レンズ交換式の高性能なハイエンドデジタルカメラであり、そのデザインはアナログフィルム時代から変わっていない。
つまりカメラと聞いて誰もが思い浮かぶデザインは「シルバーのボディーに黒や茶色の革張りをしたツートンカラー」だろう。
実はスマートフォンにも、そんなカメラ風のデザインを取り入れた製品が増えているのだ。
たとえば「nubia Z50 Ultra Photographer Edition」は、わざわざフォトグラファーという名前を付けていることからわかるように、カメラをイメージしたデザインが特徴だ。
本体背面は革にも見えるデザインとなっており、カメラ部分をシルバーとしたツートンカラーでまとめている。形はスマートフォンだが、ぱっと見るとカメラのように見える外観だ。

まるでカメラのような外観のnubia Z50 Ultra Photographer Edition
もちろん見た目だけではなくカメラの性能も高い。このカメラの組み合わせは他社のハイエンドモデルと比べてもトップクラスだろう。
・6400万画素 広角カメラ
・6400万画素 3.3倍望遠カメラ
・5000万画素 超広角カメラ
・1600万画素 フロントカメラ
蛇足ながらディスプレイはフロントカメラを埋め込んだUDC(アンダーディスプレイカメラ)を採用しているため、見た目もすっきりしており美しい。写真や動画のライブプレビュー時もフロントカメラで見えない部分もなく、全画面を見ながら撮影できるのだ。
OPPOが3月に発表した「Find X6 Pro」も、同様のツートンカラー仕上げのカメラスマートフォンである。
こちらは5000万画素カメラを3つも搭載。大きな円形の台座にカメラを配置し、台座の縁はギザギザ状にすることでレンズのようにも見える。
背面はビーガンレザー貼りで手触りも昔のカメラを思わせてくれる。そしてカメラはハッセルブラッドと提携しているのも特徴だ。

OPPO Find X6 Proもカメラ風の外観
実はこの「円形カメラ」デザインは中国メーカーを中心に海外ではハイエンドモデルの多くが採用している。
vivoの「X」シリーズ、HONOR「Magic」シリーズ、ファーウェイ「Mate」シリーズ、そしてOnePlusの最上位モデルなどだ。
iPhoneのようにカメラを片側に配置すると、本体を持った時の重量バランスは、あまり良くない。カメラを中央に配置するデザインは大型化するスマートフォンにとっても適切なデザイン進化といえるだろう。

円形カメラデザインが増えている
カメラ風デザインスマートフォンの究極の進化は、シャオミの「Xiaomi 13 Ultra」に見ることができる。
ライカとコラボしたカメラを搭載し、カメラは5000万画素を4つと贅沢すぎる組み合わせだ。このままでもカメラに見えるデザインなのだが、別売のカメラキットを装着すると、グリップと69mmのレンズフィルター装着可能なケースを纏った外観となる。
グリップにはシャッターボタンも備えているため、もはや使い勝手もカメラそのものだ。

グリップとフィルター装着ケースをつけたXiaomi 13 Ultra
中国メーカー以外のアップル、サムスン、ソニーなどは、今のところこうした円形カメラデザインに追従する動きはみられていない。
現在の一般的なスマートフォンの内部構造は、
・本体上部にカメラモジュール、その横に心臓部と言えるチップセットやモデムを搭載
・本体の中央から下側にかけてバッテリーを搭載
このような構成になっている。
円形カメラを搭載するとなると、基盤の設計をゼロから作り直さなくてはならなくなる。
CPUの発熱やモデム性能を考えると、チップセットの位置をずらすのは簡単なことではない。
それでも円形カメラスマートフォン化を進めるには理由がある。
中国市場では、同じ中国メーカー同士の競争が激しいことから、スマートフォンの新しいトレンドを生み出さないと他社との競争に打ち勝てないからだ。
さらに高画質なカメラ搭載を強くアピールするには、昔ながらのカメラ風デザインを取り入れることが直感的に消費者への訴求がしやすいのだ。
今後しばらくは中国メーカーを中心に円形カメラデザインのスマートフォンが海外市場で次から次へと登場するだろう。
気が付けば円形カメラのスマートフォンが「標準」になる可能性は大いにありそうだ。
執筆 山根康宏
