Slackとメールは何が違うの? 知れば仕事が快適になる大事な基本
その中にはコロナ禍により、半ば強制的に導入を迫られた企業や社員も多い。
そうした状況では、
「よくわからないけどテレワークにはSlackがいいらしい」
こうした意識で使い始めたケースも少なくない。
それまで聞いたこともなかった「Slack」というアプリらしきものが突然やってきて、
「これからやりとりはSlackを使う」
こう言われた。
多くの企業や社員は、いったい何が起きたのかわからない。
そんな気持ちのままテレワークに突入したという人もいるだろう。
そもそもこれまで、仕事のやりとりはメールが一般的だった。
誰もが疑いなく仕事では「メールします」と言っていた。
そこに突然やってきたのが「Slack」だ。
「Slack」は、メールと何が違うのか?
もうメールは使わなくなるのか?
Withコロナ時代の今、今後も続くテレワークと上手に付き合うためにも、
「Slack」が「メール」とは、何が異なるのか。
そこを押さえておこう。
●Slackは「チャットツール」
まず、Slackは「チャットツール」だということを理解しておこう。
メールも同じようにメッセージをやりとりするツールだが、Slackはもっと細かいチャット=「会話」をするためのツールだ。
メールは、
毎回、「お世話になっております。」や「よろしくお願いいたします。」といった定型のフレーズを入れることがマナーだ。
しかしSlackは、
もっと簡単に用件だけを送ればいい。
その点ではどちらかといえばFacebook MessengerやLINEのほうが近い。
だからSlackなら話がサクサク進む。
メールは、1回の送信メールで用件を全て盛り込んだ内容を記載する。
当然、送る相手に気を遣いながらメッセージを書く。
しかしSlackでは、必要なことだけ、聞きたいことだけを送ればいい。
電話やLINEでやりとりするように、会話として話が進んでいく。
これがテレワークでビジネスを進めるためにSlackを使う最大のメリットでもある。
つまり、ビジネスが迅速に進むのだ。
●1つのメッセージを共有する
それならMessengerやLINEでも同じでは?
そう思うかもしれない。
しかし、そこは少し違う。
Slackには、ビジネスに必須な多くの機能があるのだ。
たとえばプロジェクトを「チャンネル」に分けて、
それぞれ必要な参加者を登録してメッセージをやりとりする。
グループを作る機能はLINEにもあるが、LINEのグループは1つずつ独立している。
一方Slackのチャンネルは、1つのワークスペースの中にあり、Slackのチャンネル(グループ)を一元管理できるため、組織として情報や状態を把握しながら運用できるのだ。
ビジネスで使う以上は、全体の管理者がいて、プロジェクトの参加者と進捗を把握し、参加や退出をコントロールできる必要がある。
この点が、個人が自由にグループを作って、個人が運用するLINEなどのグループとは違うところだ。
このため、業務のSlack環境にプライベート環境が混ざることもない。
そしてSlackはチャンネルの中でメッセージを共有する。
メールであれば「CC」を使って共有を行うが、Slackならチャンネルさえ作っておけば、毎回「CC」設定する必要がない。チャンネルにメッセージを送るだけで、参加者全員に届くからだ。
参加者は常に時系列に沿ってメッセージを見られるのだ。
ここにSlackとメールの最大の違いがある。
つまりこうだ。
メールは、
各個人が持つ「個人のPC」という場所にメッセージが分散して届く。
一方Slackは、
「チャンネル」という1つの場所に参加者がメッセージを送るので、メッセージは分散せずにチャンネルに「置かれる」。
そのため誰もが1つのメッセージを見ることになる。
メールは各個人のPCに届く。Slackはチャンネルという1つの場所にメッセージが置かれ、それを各個人のPCから見る。この違いをおさえておこう。

メールとSlackでは、メッセージのある「場所」が違う
●添付ファイルが散らからない
ビジネスメールでは、「添付ファイル」が多用される。
文書やデータを添付してメールで送ることも日常茶飯事だ。
これもSlackを使うことで大きく便利になる。
メールで添付ファイルが届いたら、PCに保存し、必要であれば修正して返信する。
これまで無数に繰り返してきた操作だが、これがビジネスで間違いを生む1つの原因でもあった。
添付ファイルでは「どのファイルが最新だっけ」と戸惑ったことはないだろうか?
最新のデータを送ったつもりが少し前の古いデータだった。
そんな間違いは誰でも一度は経験しているだろう。
これもメールが「各個人のPCに届く」ことによって起こるトラブルだ。
送信時に1つだったファイルがメールに添付されることでいくつにも複製され、増殖するからだ。
そして誰かによってその1つが修正され、また全員に送られ、増殖する。
これを繰り返すうちに、本来「最新版が1つ」であるべきファイルが無数に存在してしまうのだ。
Slackはチャンネルやワークスペースの中にファイルを保存する。修正したファイルも、同様にSlackの中に保存される。
ファイルを使う人はSlackの中のファイルに直接アクセスし、修正し、またSlackに保存する。
つまり誰が見ても、1つのファイルは1つしか存在しない状態を常に維持できるのである。
ここで1つ覚えておきたいことがある。
Slackのファイルを見るときに自分のPCにダウンロードして保存することもある。
しかしファイルを見て確認したら、必ずファイルを削除しておこう。
なぜなら、そのファイルはSlackに常に保存されているからだ。
自分のPCに保存しておく必要はまったくないのだ。
また、修正してアップロードしたときも、自分のPCからは削除しておこう。
「1つのファイルは常に、Slackに1つだけ」
この状態にしておくことで、ファイルの重複による情報の混乱がなくなるからだ。
これはしっかりと身につけておきたい。

PCにこんなフォルダーがないだろうか……。
●メッセージをSlackに「置く」感覚を身につけよう
メールは個々のPCにメッセージを届ける結果、すべてのPCにメッセージやファイルが散在することになる。このことが多くの人と同時にやりとりするビジネスプロジェクトで混乱を招く原因にもなる。
Slackはメッセージを「ワークスペース」や「チャンネル」という場所に置き、それを参加者が見に行くことがメールとの大きな違いだ。
これだけでビジネスの会話を効率よく整理できるようになる。
「1つのメッセージを皆で見ている」ことを意識すれば、オフィスで顔を合わせなくなったテレワークでも、ビジネスは効率よく進むはずだ。
執筆 八木重和
