販売を終了する「明治フルーツ」(明治提供)

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 3月初め、「瓶入りの『フルーツ牛乳』が販売終了になる」というニュースが流れ、銭湯で「湯上がりの一本」を楽しむファンから嘆きの声が聞かれました。しかし、調べてみると、販売終了になるのは明治(東京都中央区)の「明治フルーツ」で、他のメーカーは販売を続けるようです。各社の「フルーツ牛乳」事情を取材しました。

健康志向を背景に苦戦

「フルーツ牛乳」はファンの間の通称で、正式には「牛乳」ではなく、フルーツの果汁と乳製品などを合わせた乳飲料や清涼飲料水を指します。「コーヒー牛乳」(こちらも通称)や牛乳とともに、銭湯の定番商品といえる存在ですが、銭湯そのものの減少などで、厳しい状況にあるようです。

 まず、リンゴ、バレンシアオレンジ、パイナップルなど6種類のフルーツとミルク(乳製品)をミックスした清涼飲料水「明治フルーツ」(180ミリリットル)の販売終了を明らかにした明治の広報担当者に聞きました。

Q.「明治フルーツ」は、いつ発売したのですか。

担当者「1958年9月です」

Q.販売終了時期は。

担当者「当社からの販売を、4月1日をもって終了させていただきます」

Q.販売終了の理由は。

担当者「中期的に販売量が減少しており、今回販売を終了させていただくこととなりました。一概にこれが理由、とは言いづらいのですが、健康志向を背景に、本商品のような嗜好(しこう)によった商品は苦戦を続けていました」

Q.銭湯での販売が多かったのでしょうか。

担当者「宅配や自動販売機、銭湯を含む温浴施設などで展開してきました。具体的なシェアは開示していないのですが、銭湯がメインというわけではありません」

Q.ペットボトルで「明治フルーツ」に似た商品を出すと聞きました。

担当者「新商品『フルーツ』(220ミリリットル)を主に自動販売機や宅配にて展開します。ちなみに、関東、中部、関西エリアでの販売となります」

雪印、小岩井は「今後も継続」

 一方、雪印メグミルク(東京都新宿区)は、リンゴ果汁と乳製品などを合わせた乳飲料「雪印フルーツ」(180ミリリットル、オープン価格)を販売しています。広報IR部の担当者に聞きました。

Q.発売はいつですか。

担当者「1960年ごろに発売しました」

Q.販売本数の推移は。

担当者「銭湯の減少に伴い、近年の推移としては微減傾向でした。直近では、瓶入りのフルーツ乳飲料が注目され、前年同期比で115%程度まで出荷本数が増加しています」

Q.銭湯での販売は多いのでしょうか。

担当者「宅配よりも、銭湯を含む温浴施設などでの販売本数の方が多いと想定しています」

Q.「明治フルーツ」の販売が終わりますが、雪印では。

担当者「今後も『雪印フルーツ』の販売は継続いたします。お風呂上がりはもちろん、冷蔵庫でキンキンに冷やして飲むと、瓶入りの飲み口がひんやりしてとてもおいしいので、今後ともご愛顧いただければ幸いです」

Q.明治フルーツがあった銭湯で、雪印フルーツが販売される可能性はあるのでしょうか。

担当者「明治様の商品導入先は、弊社では把握しておりませんが、温浴施設様などからご要望を頂ければ、検討させていただきます。販売エリアは全国で展開しています」

 小岩井乳業も「小岩井フルーツ」(200ミリリットル)という、オレンジ、パイナップル、バナナの果汁と生乳を合わせた乳飲料を販売しています。広報担当者に聞きました。

Q.販売本数の推移は。

担当者「本数は非公表ですが、微減傾向です。瓶飲料のマーケット自体が増えている状況ではありません」

Q.銭湯での販売は多いのですか。

担当者「『小岩井フルーツ』はすべて牛乳販売店に卸しています。直接、銭湯さんに卸してはいませんが、牛乳販売店の先に銭湯さんがあるというケースはあります」

Q.「明治フルーツ」の販売が終わりますが、小岩井では。

担当者「『小岩井フルーツ』の販売は続けます」

「フルーツ牛乳」、健在です。