「5分前行動は許されない」「訓練中に部屋をグシャグシャにされ…」航空自衛隊→“セクシーダンサー”になった元航空自衛官(25)が語る“厳しい訓練生活”
〈“偏差値最下位”の女子高生→航空自衛隊に6年勤務→“セクシーダンサー”に転身…「ナゾの美しすぎる元航空自衛官(25)」が明かす、自衛隊に憧れたワケ〉から続く
約6年3か月勤務した航空自衛官を辞めて、クラブやフェスで活躍するセクシーなダンスグループ「CYBERJAPAN DANCERS」に加入したAIKA(25)。1日歩き続ける行軍をはじめとした訓練、基地での業務、自衛官時代で最もキツかった寮での生活などについて、話を聞いた。(全4回の2回目/3回目に続く)
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AIKAさん ©釜谷洋史/文藝春秋
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女子の髪型は“モンチッチ級”のベリーショート、男子はマリンカット
――航空自衛隊入隊後は山口県防府市の基地で、3か月の訓練を受けたと。訓練前に髪型はモンチッチ級のベリーショートにすることが決められていたそうですが、化粧品の持ち込みなどは?
AIKA ダメとは言われていないんですが、化粧する暇がないという感じです。モンチッチの髪型なのに、化粧を頑張っても無意味ですし(笑)。ただ持ち物リストにドライヤーだけは書かれていなくて、暗に「持ってくるな」ということなんですよ。だから自然乾燥のみでしたね。
――女子はモンチッチで、男子は丸坊主ですか?
AIKA 逆に坊主はダメなんです。坊主は何かやらかした人がするものなので。男子はマリンカットという、角刈りっぽい髪型にされます。
航空自衛隊で「5分前行動はダメ」なワケ
――どんな訓練を。
AIKA 最初の1週間はお客さん扱いで、学校の先生みたいにすごく優しくしてくれるんです。だけど、そのあとから一変して。
たとえば、集合時間に余裕を持って早めに行ってもダメだし、遅れてもダメ。航空自衛隊は飛行機を扱うので、何時何分何秒まで秒数単位で管理されているんですよ。
5分前行動はダメで、ぴったりに集合しなければいけない。それが航空自衛隊の特徴ですね。秒数まで計算して動かないといけないんです。
――ベッドメイクを厳しく叩き込まれると聞きますけど。
AIKA 厳しいです。「台風」と呼ばれるんですが、寝具がきれいに畳めていないと、訓練中に部屋をグシャグシャにされるんです。自分ではきれいに畳んだつもりでも、数ミリでもズレていたら「台風」です。訓練から戻ったら、部屋が大変なことになってるんですよ。
「肌が荒れるのがイヤで…」、匍匐前進の最中に怒られた理由
――暴力や言葉のハラスメントはありましたか?
AIKA 私の時はハラスメントに対してかなり厳しくなっていたので、暴力はまったくなかったです。ひどい言葉を投げられることも、ほとんどなかったですね。
ただ、これは私が悪いんですけど、匍匐(ほふく)前進のときに顔を地面につけなければいけないのに、肌が荒れるのがイヤで少し浮かせていたんですよ。そうしたら見つかって、怒られました(笑)。
――訓練で一番キツかったのは。
AIKA 体力的には、30キロの行軍が一番キツかったです。2リットルの水のボトルを2〜3本入れたりして8キロぐらいにしたリュックを背負って、3.7キロくらいある小銃を持って、硬い革のブーツを履いて30キロを歩くんです。
しかも6月の暑い時期で、炎天下の中、山と町を1日掛けて歩くんです。途中で走ることもあるので、体力がどんどん削られていって。脱落は許されるけど、成績に響くので根性で歩き切りましたね。
足に豆ができちゃって、行軍の最中は気合いが入ってるから痛みを感じないんですよ。でも、次の日から超痛くなって。ベビーパウダーを塗って蒸れないようにしたり、休みの日に病院でテーピングしてもらったりと工夫して乗り切りましたね。
「同期と24時間ずっと一緒にいられる」仲間意識が生まれ、楽しかった訓練生活
――成績はどういった場面で反映されるのでしょう。
AIKA 3か月の訓練が終わった後の配属先や職種を決めるときに使われます。同じ配属先を希望する人が多かった場合は成績順になるので重要なんですよ。
体力測定は3キロ走、腕立て、腹筋、走り幅跳び、ボール投げ、斜め懸垂の6種目で、1級から7級まで点数がつきます。
私は勉強はあまりできませんでしたが、体力面で挽回してましたね。負けず嫌いを発揮してたと思います。
――3か月の訓練生活、振り返ってみてどうでした?
AIKA 同期と24時間ずっと一緒にいられることが楽しくて。家が厳しくてお泊まりをほとんどさせてもらえなかったので、ずっと合宿みたいな感じで嬉しかったです。みんなでモンチッチの髪型をしてたから、仲間意識もすごく生まれました。
食事は想像していたよりおいしかったです。早く食べれば食べるほど自由時間が増えるので、みんなかき込んで食べるんですよ。班行動をするので、自分が早く食べても遅い子に合わせないといけなくて、遅い子を見て「急いで食べてよ〜」ってなることもありました(笑)。
でも仲間だし、集団行動だからこそ、そういう時は口で言いますし、みんなで協力して片付けたりもしていましたね。
「足音は立てられない」大変だった先輩たちとの寮生活
――希望していた配属先は。
AIKA ずっと北関東の基地を希望していました。入隊前の面接でも希望していることを話して、訓練中もひたすら言い続けました。場所か職種のどちらかしか希望が通らないんですが、私は場所を絶対にその基地と決めて、職種はなんでもよくて。
北関東だと群馬から近いし、なんとなく関東がいいなって。行くと決めたら曲げない性格なので、根性で行きましたね。
――配属後は寮生活を?
AIKA 自衛隊生活の中で一番大変だったのがその寮生活でしたね。18歳で入ったのに、4人部屋のほかの3人が大先輩だったんです。足音は立てられないし、スリッパのキュッキュッって音にも気を遣わなければいけなくて。
私は「じゃがりこ」が大好きなんですけど、袋の音や食べる音すら許されない。飲食のルールは寮で決められてなくて、各部屋でルールが定められているんですよ。とにかく音に気をつけましたね。
ドアノブがガチャンと鳴らないようにティッシュを詰めて音を消したり、迷彩服の袖を通す衣擦れの音も気になるので、前日に廊下に出しておいてソ〜ッと部屋を出て着替えたりしていました。
新人だから5時に起きて職場のコーヒーを入れたり掃除をしなければいけないんですけど、音を鳴らすと先輩に悪いから準備するのが本当に大変でした。
「光がまぶしいから消して」と先輩に怒られて…
――先輩から怒られた経験は。
AIKA よく言われたのが、机に置いた電子時計のことで「光がまぶしいから消して」と。結局、音じゃないんですよ(笑)。
――寮から出たくなりますよね。
AIKA 階級が上がるまで寮から出られなかったです。出ても基地近辺の家賃は7万円くらいするので、家賃の掛からない寮のほうがいいと思ってましたね。
「部隊で必要な物品や、飛行機の部品、エンジンなどを…」航空自衛隊での仕事内容
――基地ではどんな業務に。
AIKA 補給隊という部署に所属していました。部隊で必要な物品や、飛行機の部品、エンジンなど、自衛隊で使うすべてのものを調達する仕事です。
外の会社や他の基地とやりとりして調達したり、業者さんから届いた荷物をフォークリフトで降ろして倉庫にしまったりしていました。会社で言うと総務みたいな仕事ですね。
これも訓練中から希望していた仕事で、事務仕事がしたかったんです。商業高校に通っていたので、そういった素地もありましたし。
――1日のスケジュールがキチキチしていそうですよね。
AIKA 新人のうちは朝5時起きで、職場のコーヒーを入れたり掃除をします。業務開始は8時15分からで、午前中は事務作業や調達業務、荷物が届いたらフォークリフトでの作業もします。消灯ラッパは、夜10時。自分が先輩になってからは、6時か7時起きになりました。
「ギリギリのラインを攻めていました(笑)」航空自衛官時代のおしゃれ事情
――外出に関しても厳しそうですけど。
AIKA 外出は門限が夜9時なんですけど、実際は8時半までには帰らないと処罰の対象になるんです。で、県外に出るときは行動計画を出さなければいけなくて。「どこどこへ行きます。そこへは何時の電車に乗って何時に着きます」ということを報告するんです。
海外に行く場合は海外渡航申請も必要で、そこでもしっかり計画を立てないと許可が出ませんでしたね。ただ、週末は金、土は外泊可能で、日曜日の夜8時半までに帰ってくれば大丈夫って感じでした。
――業務以外はどんな過ごし方を。
AIKA 美容にはお金を掛けていました。ネイルも規定の範囲内だったらできるんですよ。「爪を短くして、桃色のシンプルなものならOK」という規定があって、ギリギリのラインを攻めていました(笑)。
着ている物は今とあまり変わらないと思います。でも披露する場所がなくて。自衛隊の同期と遊ぶときはあまりおしゃれをしなかったけど、地元の友達と遊ぶときはちゃんとした格好をしてました。
――女性ゆえに大変だったことってありました?
AIKA ありがたいことに環境がとてもよくて、女性だからといって大変だと感じたことは記憶にないです。女性を優遇してくれる部分もあって、とっても働きやすかったです。ただ、声をかけてくる男性はいましたね(笑)。
撮影=釜谷洋史/文藝春秋
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(平田 裕介)
