「ニセ警察官詐欺」グループがカンボジアから逃げ出し始めた…!摘発逃れのためのヤバすぎる「ワイロ合戦」
カンボジアで繰り広げられる「ワイロ合戦」の実態
国際的な詐欺拠点として悪名を届かせるカンボジア。しかし、現在は諸外国の圧力も増し、国内では本格的な摘発作戦が遂行中だという。
中編記事『青龍刀で腕を切り落とされたメンバーも…!東南アジア「詐欺パーク」、中華系グループの恐怖の暴力支配』につづき、組織が飼う情報屋の存在、グループボスたち本音、さらに次に詐欺師たちが拠点地として目指す国について詳しく報じる。
4月6日には詐欺拠点と見られる首都プノンペンのマンションをカンボジア当局が捜索。今回の大規模摘発では180人の中国人とバングラデシュ人、さらに日本人5人を含む218人が拘束された。
政府による詐欺撲滅キャンペーンが進められるなか、「現代ビジネス」は20年以上のキャリアを持ち、現在はカンボジア国内で詐欺グループを率いる現役のリーダー、そして日本人ボスに接触。リーダーは「サエキ」、ボスは「ハシモト」と名乗り、それぞれが取材に応じた。チームのまとめ役であるサエキ氏が現在の状況について語る。
「今、行われているカンボジア国内での摘発は間違いなく過去最大です。街中では至るところで検問が行われ、日に日に監視の目が厳しくなっている。私たちがいる園区も行動制限がかかり、外出禁止となっている。ホテルやマンション型の拠点は軒並み摘発され、壊滅状態に近い」
一方で、サエキ氏いわく、これまでにも現地警察による手入れは定期的に行われていたという。
「どこのグループも警察内部や要職へのコネクションを持っており、手入れ計画を事前に入手して、先回りして移動してきました。当局の動きはリストとして回ってきます。そこには摘発予定の場所と行う日付が記されており、参考にして移転先を決めます。
我々のグループは情報が入った時点ですぐに引っ越し作業に移ります。仮に期間的に余裕があったとしても、仕事を中断する。また会社(詐欺組織)とは別で私たちは独自で情報屋と繋がっており、警察の動きについて随時追っている。情報屋から『今すぐ逃げろ』と言われれば、オーナーの指示を無視してでも拠点を出ます。実際に命令通りに待機して、逮捕されたケースも目の当たりにしてきています」(サエキ氏)
摘発情報はSNSで「共有」
さらにテレグラムでは各詐欺組織が情報共有を行うチャンネルが無数に作られており、メンバーたちは報道や現地のグループによる報告などをつぶさにチェックし、当局の動向を追っている。
「テレグラムの投稿はガセも多く、情報を見極める必要があります。ここ最近は特に判断が難しくなっています。エリアが近ければ自分の目で確かめに行くこともあります」(サエキ氏)
日本人チームのボスを務めるハシモト氏は摘発についてこう語る。
「手入れに周期はありません。多いときは毎週のように移転作業に追われていました。引っ越し作業が終わったと思ったら、3日後に再び捜索情報が入り、拠点を移したこともあります。事前に情報を得る手段はカネ。中枢にいる人物に対していくら包めるかにかかっている。本格的な捜査が始まっている今では組織がどんなパイプを持っていて、どれほどの賄賂が渡せるかの勝負になっている。もはやマネーゲームの領域です。それでもガサ入れ情報が取れずに潰される箱が急増している」
ハシモト氏らもまたカンボジアからの撤退準備に追われているという。
「私たちも近々国外へ脱出する予定です。いつ身柄を拘束されても不思議ではない。今こうして話をしている最中に突然、ガサが入るかもしれない。そういう状態です。カンボジアはもう仕事をできる環境にない」(ハシモト氏)
では、詐欺師たちが狙う次なる拠点はどこなのか。
「詐欺グループ」が狙う新たな国とは…
「中国人グループが続々と居を移しているのが、マレーシアとラオスです。今はある組織から『一緒に仕事をしないか』と声をかけられています。条件が合えば、そちらに合流する予定です。移転先の手入れ対策としては3ヵ月ごとに拠点を変えるつもり。その間、グループは一旦解体。メンバーそれぞれに国を出て、息を潜める。拠点が完成すれば再度、集まる手はずとなっています」(同前)
詐欺撲滅を掲げ、締め付けを続ける当局。一方、サエキ氏は取材の最中、こんな本音を漏らした。
「どうしてここまでカンボジアは詐欺師の楽園となったのかと言えば、私は財政面にあると考えています。これまで地元の人たちはそれだけで生活が送れるほどのチップを詐欺組織から受け取っていた。セキュリティ、園区を建設する業者、歓楽街も同じ。グループがカネを落とすことで町が潤っていたのは紛れもない事実です。もちろん自分たちの行いを肯定するつもりはありませんが、カンボジアでは国民の生活にまで詐欺マネーが根を張っている現実があります。
今回の一掃で果たして国内がどうなるのか。私は一時期な浄化は叶ったとしても、カンボジアから詐欺自体がなくなることをないと思っています。ほとぼりが冷めれば、必ず再びグループが入り込む。もはやカンボジアは詐欺が国の一部になっているんです」
詐欺被害者のみならず、カンボジアという国ごと飲み込んでしまった詐欺グループたち。諸外国への浸食を始めた組織の動きを絶つには国際的な監視と協力が必要となりそうだ。
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