居酒屋チェーン「魚民」公式サイトより

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居酒屋チェーン「魚民」で提供されたもつ鍋に、大量の虫が混入していた−−。利用者のこんな報告に、ネット上で衝撃が広がっている。

運営会社のモンテローザ(東京都武蔵野市)はJ-CASTニュースの取材に、虫が混入していた事実を認め、「飲食店としてはあってはならないこと」だと謝罪した。経緯など詳細は調査中だという。

「ねぇ、この黒いの...全部、虫じゃない?」

今回の混入は、魚民の赤羽東口駅前店を訪れたツイッターユーザーが2021年11月16日、「もつ鍋頼んだら、1000匹くらい虫が入ってた...」「気持ち悪すぎる」などと報告したことで明らかになった。4人グループでの利用で、そのうち3人が同様の報告をしていた。

J-CASTニュースが同日、混入を伝えた投稿者の1人に取材した。本人の回答やツイートの内容をまとめると、以下となる。

来店したのは15日22時半ごろ。刺身やステーキ、なんこつからあげなど6品ほどを食べた後、もつ鍋を半分ほど食べ進めた際に問題が発覚したという。

「食べ進めてる途中で友人が気づく...『ねぇ、この黒いの...全部、虫じゃない?』 まさか〜!ブラックペッパーとかでしょ!と思い見ると紛れもなく全て虫。それも大量の虫。ありえない」(ツイートより)

こうした報告ツイートに添付された写真を見ると、アブラムシのような小さく薄茶色の虫やその破片が大量にスープに浮かんでいる。

「1人分に取り分けた皿の中だけで80匹いたので、3人前の鍋には一体どれだけの虫がいたのだろうと思うと吐き気がします。しかも、野菜を使用していないイカ焼きにまで同じ虫が2匹も。それまでに完食した料理たちにもついていただろうなと思った」(ツイートより)

店員を呼び大量の虫が混入していることを指摘すると、もつ鍋はキッチンに下げられた。店長が不在だったため、店長代理が虫の混入を認めて謝罪。「白菜の洗い残し」が原因だ、との説明があった。

店の対応は...

店側からは、お詫びとして「お口直しのデザート」をサービスするとの提案があったが、投稿者らは断った。

「誰がその厨房で作るデザート食べたいって思うんですか?こっちは信じられない量の虫食わされた後ですよ...泣」(ツイートより)

代理の人間が店長への電話で確認したのち、店側は「大量の虫が入ったモツ鍋と、少ないながらも同じような虫がついていたイカ焼きの料金だけは取らない」などと再提案された。その後も、料金の割引の提案があったが、投稿者らが一連の対応の問題点などを指摘すると、最終的に代金は全額無料となったという。

投稿者への取材によると、本社に問い合わせをしたところ、16日の昼ごろに謝罪の旨を伝える返答があったという。また、投稿者らは保健所への連絡も行ったという。

保健所の立ち入り検査も実施

17日、モンテローザの担当者はJ-CASTニュースの取材に、当事者からお客様相談窓口あてに問い合わせが入った事で本件を知ったと明かす。注目を集めているツイートについても知っているとして、

「提供した料理(もつ鍋)に虫が混入していたことは事実です。飲食店としてはあってはならないことで、ご利用のお客様には深くお詫び申し上げます」

とする。また異物混入の原因や経緯を、

「白菜の洗浄不備と思われますが、さらに混入の経緯、従業員の対応、当日の店舗の状況等について当日勤務の従業員に事情聴取するなど事実関係を調査中です」

と説明。並行して本件の当事者とコンタクトを続け、対応を進めているとする。

16日には管轄保健所の立ち入り検査が行われたとして、その結果は「調理場内の衛生状態にはご指摘はなく、洗浄不備が原因ではないかとのご見解でありました」とした。

また本件に関しては、前述したように店舗から直接の報告がなかった。これを受けて、「店舗で重大な苦情が発生した場合には、速やかに本部に報告するルールですが徹底されておらず大変残念です」という。

今後の対応は次のように伝えていた。

「何よりも、ご飲食されたお客様の健康状態を第一に考え、対応してまいります。また、二度とこのようなことが起こらないよう、今一度衛生管理や従業員の対応等について指導を実施し再発防止に努めてまいります」