全景・夏・薄暮

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「私の知っているところですと、40泊程されたお客様がいらっしゃいます」

【写真】客室・水波。日常を忘れさせる景色が広がる

「40泊!?」

教えてくれたのは、「星のや軽井沢」の広報担当者。今回訪れた長野県軽井沢の「星のや軽井沢」は、「現代を休む日、谷の集落に滞在する」をコンセプトにした滞在型のリゾート。“一度は泊まってみたい憧れの宿”として、その名を耳にしたことのある方も多いはず。

■星のや軽井沢ってどんなところ?

日本有数のリゾート地として知られる軽井沢は、星のやの歴史のはじまりの地でもあり、1914年(大正3年)開業の「星野温泉旅館」を前身に、「星のや軽井沢」は2005年(平成17年)に開業した。

星のや軽井沢の宿泊エリアは「谷の集落」と呼ばれ、豊かな水があふれ出る棚田、静かに佇む石垣、日本家屋の面影を感じるテラス、四季の自然を慈しめる窓のつくりなど、日本の原風景ともいえる景色が広がる集落は、「西洋の暮らしに迎合しすぎない日本があったとしたら」「和の文化が熟成を重ねて今を迎えていたとしたら」といった、仮想の“もうひとつの日本”の風景を映し出したもの。

客室は全77室で、集落の中心を流れる川に面した水波(みずなみ)、集落の中でも山側に位置した山路地(やまろじ)、集落の中心から一筋入った路地に佇む、戸建ての庭路地(にわろじ)という3タイプがある。谷の地形をそのまま活かして作られた景観が、四季や時間により異なる表情を見せることも、リピート率の高さにつながっているのだろう。

■【アクセス】軽井沢駅から無料シャトルバスで送迎

アクセスは、東京駅から北陸新幹線で1時間強で、到着する軽井沢駅からシャトルバス(無料)、あるいはタクシーに乗り15分程度。車で向かう場合は、上信越自動車道・碓氷軽井沢ICから約25分。

■【軽井沢星野エリア】周辺を散策して楽しめる

なお、この「星のや軽井沢」があるエリア一帯を星野リゾートは「軽井沢星野エリア」としている。エリア内には、2019年2月にオープンした「星野リゾート BEB5(ベブファイブ)軽井沢」と「軽井沢ホテルブレストンコート」の宿泊施設のほか、レストランやカフェ、雑貨店など16店舗が集まる「ハルニレテラス」や、立ち寄り湯「星野温泉 トンボの湯」がある。豊かな自然の中、散策をしながらエリア内を歩いて移動するのもおすすめだ。

■【旅の醍醐味である食事は?】宿泊と食事を分けた料金体系を採用

施設内にある「日本料理 嘉助」 では、山菜やジビエ、川魚など 、信州の食文化を活かした「山の懐石」が提供されている。フロント方面に行くにつれて床が1段ずつ低くなる、棚田を模したようなつくりが特徴の店内で、今回は山の懐石「夏」を堪能。

なお、星のや軽井沢では宿泊と食事を分けた料金体系「泊食分離」のスタイルを採用し、「日本料理 嘉助」以外の食の選択肢も充実。隣接する「軽井沢ホテルブレストンコート」内のレストラン「ブレストンコート ユカワタン」ではフレンチを、ほかにも、インルームダイニング、季節の食材を使ったメニューが楽しめる「村民食堂」、カジュアルなレストランが並ぶ「ハルニレテラス」など、10種の選択肢から自由に選ぶことができる。

■【温泉の魅力】源泉掛け流し歴史を引き継ぐ2つの温泉

星のや軽井沢には、豊かな泉質と湯量に秀でた星野温泉の歴史を引き継ぐ、源泉掛け流しの2つの温泉が用意されている。

星のや軽井沢宿泊者専用の「メディテイションバス」は、約39度〜40度とぬるめの泉温が特徴で、光(光の湯)と闇(闇の湯)の空間を行き来するうちにいつしか無心になる、その名の通り、“瞑想の感覚”を体感できる温泉になっている。

そしてもうひとつが「星野温泉 トンボの湯」。ヒノキの内湯と開放感のある露天の岩風呂が特徴で、大きな窓から、春は桜、夏は緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々に変化する軽井沢の自然を眺めながら身体を癒やすことができる。

また、星野リゾートでは2020年6月1日から、「最高水準のコロナ対策宣言」のもと、大浴場の混雑度がスマホで分かる「3密の見える化」サービスがスタート。利用者自身のスマホで大浴場の混雑度(密集)を確認することができる。星のや軽井沢でも同サービスを採用している。

■【密を回避】3密のない空間で心も身体もリラックス

解放感のあるヴィラ仕様の客室、バリエーション豊富で屋外でも楽しめる食事、身体を癒やす源泉かけ流しの温泉など、心も身体もリフレッシュできる環境に加え、森の中に特設されたプライベート空間や、開放的な自然環境の中で体験できるアクティビティも。

「森林ウォーキング&森の深呼吸体操」は、木々に囲まれたコースを20分かけて歩くウォーキングと、森のプライベート空間で行うストレッチ体操を組み合わせた体験で、3密のない空間で、森の澄んだ空気をめいっぱい身体に取り込むことができる。

■【テレワーク環境】リゾートでリラックスしながらリモートワーク

コロナ禍で大きく変わった“働き方”。会社という“場所”に限定されず働くことが可能になった「リモートの時代」は、「間の1日だけ出社しなければいけない」といった連泊を難しくする要因が少なくなった時代といえるかもしれない。星のや軽井沢では、リゾートでリラックスしながらテレワークに集中できる特別な滞在も可能だ。

■【印象に残るおもてなし】ゆっくり滞在したい“素敵な宿”

あいにく今回の滞在は、時折雨のぱらつく天候だった。もっとも、客室、各施設には傘が配置されているので基本的に濡れて困るということはないのだが、一度、客室へと向かう途中で急に雨が落ちてくる場面があった。すると、すぐそばで傘を差し作業にあたっていたスタッフにその傘を差し出された。「すぐなので大丈夫ですよ」と言いかける間もなく「ごゆっくりお過ごしください」と傘を手渡され、部屋へと見送られる格好に。

些細なことかもしれないが、自然に囲まれた非日常の空間以上に、印象に残る瞬間だった。40泊……はさすがに無理として、また次回、もう少しゆっくり滞在したいと思わせてくれる“素敵な宿”だった。

■【新型コロナウイルス感染予防対策】

■客室やパブリックスペースでの除菌清掃の実施

■館内各所での除菌用アルコールの設置

■ダイニング入店時にお客様へアルコール消毒の実施

■「日本料理 嘉助」はすべて予約制、 席の間隔を確保した営業の実施

■館内での接客業務の際にマスクを着用

■スタッフの健康と衛生面の管理徹底

■他のお客様との接触を避け、客室でのチェックイン

※新型コロナウイルス(COVID-19)感染症拡大防止にご配慮のうえおでかけください。マスク着用、3密(密閉、密集、密接)回避、ソーシャルディスタンスの確保、咳エチケットの遵守を心がけましょう。

※2020年7月時点の情報です。