日産、きょう社長辞任。次は「ルノーと正面から議論できる人」
以前から西川前社長は時期を明示しない形とはいえ、辞意を表明していた。このため日産の指名委員会は、すでにトップ候補者を日産社内外の約10人に絞りこんでいる。「まだヒアリングなどは行っておらず、これから具体的な選定作業に入る」(日産関係者)。
重要な選定基準は3社連合を安定化させられる人物かどうかだ。西川氏が辞任を表明した9日の会見で、指名委委員長の豊田正和氏は基準の一つに「アライアンスに深い理解と大きな関心を持つ」ことをあげた。
元会長のカルロス・ゴーン被告の逮捕以降、3社連合は不安定化した。ルノー会長のジャンドミニク・スナール氏が日産取締役に加わるなど関係修復に向けた取り組みは進むが、いまだに揺れは収まっていない。
夏からは両社の資本関係を見直す議論が始まった。「ルノーの影響力をそぎたい」(日産幹部)というのが日産の意向だが、ルノーに出資するフランス政府の意向もあり、出資比率の再調整は容易ではない。また先週は仏経済紙レゼコーが、日産とルノーの企業間協定「RAMA」の見直しを検討していると報じた。駆け引きは激化している。
日産、ルノーに三菱自も加えた3社の関係は複雑化しており、日産内部では「後任トップは、事情に詳しい社内候補者から選んだほうが良いかもしれない」との意見がある。外部から招く場合であっても「ルノーと正面から議論できる人でなければならない」(日産関係者)という。
ルノーとの関係をどう再構築するかは、今後の日産の経営を大きく左右する。1カ月半という短期間で適任者を選び抜けるか、注目される。
(取材・後藤信之、渡辺光太)
