よく行くカフェで高齢の方が食事をしているのをよく見かけます。年金生活は苦しいとよく耳にしますが、外食を楽しめるくらいはもらえるものなのでしょうか?

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厚生労働省の資料「喫茶店営業のみなさまへ」によると、年齢別1人1週間当たりに飲むコーヒーの杯数は、男女ともに「40歳~59歳」と「60歳以上」が多く、コーヒー消費の中心的な消費者層となっています。この結果は、タイトルのように中高齢の方をカフェや喫茶店でよく見かけるということの裏付けともいえるでしょう。   そこで本記事では、昨今のカフェ業界の動向や年金生活者の収入状況などについて見ていきます。

なぜ、カフェ・喫茶店に通うのか?

厚生労働省の同資料によると、約半数の人が「行きつけ」にしているカフェ・喫茶店があると回答しています。また、その行きつけのお店に通う理由は、第1位が「行きやすい場所にあるから」、第2位が「価格が手頃だから」、第3位が「味・品質がよいから」となっています。
皆さんも同様かと思われますが、会社の近くに行きつけの店がある、最寄りの駅近くにお気に入りの店があるなど、さまざまなことが思いつくことでしょう。さらに、仕事をしていた現役時代には、次の仕事(アポイント)までの時間調整に使ったり、ひと仕事終えた後の一区切りとして、小休止に利用したりする方も多いと思われます。

高齢者の方がカフェ・喫茶店に通う理由

その理由は、人それぞれです。
高齢者の方の多くが若かりし時代によく通った、憩いの場の一つが喫茶店(今のチェーン店などがそれほどなかった時代)であったことは確かです。お気に入りのお店でゆったりと音楽を聴きながら、読書や会話を楽しんだり、デートに使ったりした思い出がある方も多いことでしょう。
また、人によっては、ずっと家にいたくない、いられないなどの理由で、少し持て余した時間を費やす場所として利用するケースもあると思われます。
さらに、愛煙家にとっては少し一服する場所として利用することも多いでしょう。総じて、年齢層が高い人ほど、喫煙率は高く、今は止めているがかつてはヘビースモーカーだったという人もいると思われます。原則禁煙の風潮のなか、分煙化により安心して街中でも喫煙できるスペースとして、カフェが利用されることもあります。

外食を楽しめる年金がもらえるのか?

この答えも、人それぞれです。
仮に、カフェでの1日当たりの支出単価が1000円だと仮定して、月20日通った場合の支出は2万円です。この2万円の支出が高いか、安いか、あるいはその人にとってどのような意味合いや価値となっているのか、これは人それぞれ違うということです。
コーヒーを飲みながら大好きな読書に費やす時間を至福と感じる方にとっては、1000円の支出など気にもならない金額であると思われます。

現役時代に稼いだ分だけ年金をもらえる!

ご承知の通り、会社員などの公的年金の給付は「老齢基礎年金」と「老齢厚生年金」に大別されます。現役時代や学生時代に未納付の期間があったり、定職に就くことなく、厚生年金の加入期間が極端に短かったり、年収が低かったりする場合には、受給できる年金額もおおむね少なくなります。
要するに、現役時代に稼いだ分に比例して多くの保険料を払ってくれた分だけ年金額も多くなるということです。少しナンセンスと思われますが、会社員を40年間続け、おおむね日本の平均年収とされる480万円を例として、年金額を試算してみましょう。
 

【老齢基礎年金(65歳から受給開始)】(令和8年4月から)
満額で84万7296円(20歳から60歳までの40年間、全額納付)
【老齢厚生年金(65歳から受給開始)】
年収480万円で平均標準報酬額は、40万円
40万円×5.481÷1000×40×12=105万2352円
※経過的加算と加給年金額は考慮しない。
合計:189万9648円 月額概算:15万8304円

公的年金を補完する目的で、多くの方が企業年金や個人型確定拠出年金(iDeCo)などの投資に取り組んでいます。もちろん、退職金やこれまでの貯蓄、資産を有している方も多いでしょう。このような状況において、前述の喫茶店に対する月2万円の支出が高いのか、安いのかは人それぞれであり、一概に判断できないところです。

まとめ

もし、今会社員の方が将来の年金がどれだけもらえるのかに不安を感じているのであれば、しっかりと仕事で稼ぐことを前提として、できるかぎり若い段階から投資や運用などの制度や最新の情報に目を向け、継続して実践に移していくことをお勧めいたします。
きっと、自らが高齢者となり年金生活者となった暁には、毎日カフェで外食できるようになるでしょう。
 

出典

厚生労働省 喫茶店営業のみなさまへ 今日から実践! 収益力の向上に向けた取組みのヒント
国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
日本年金機構 は行 報酬比例部分
執筆者 : 高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー