iPhoneのチップでMacBookを作るとどんなPCになりそう? 期待と懸念点
Apple(アップル)から低価格なMacBookが発売されるとのうわさが現実味を帯びてきています。そのカギを握っているとされるのは、これまでiPhone向けに用意されてきたAシリーズのチップを、MacBookで初めて採用するというからくり。この情報が正しいとしたら、新MacBookはどうなるんでしょうか。
A19チップとM5チップの実力差
いま最新のMacBook Proには、M5チップが搭載されています。一方、iPhone 17は、A19チップを採用。
そう単純な話ではないものの、仮にMacBookへA19チップを載せてリリースしたら、どうなるんでしょう。
cpu-monkeyが公表している両チップのベンチマーク対決を見てみましょう。Geekbench 6のテストで、A19チップはシングルコアのスコアが3610でした。M5チップの4133というスコアに対し、87%の性能を出すまでになっています。これなら悪くはなさそうですよね。
一方、マルチコアのベンチマーク比較ですと、大きな差がついてしまいます。Geekbench 6のテストでは、A19チップの8844に対して、M5チップは16472というスコア。もしM5の代わりにA19搭載MacBookで作業したら、半分程度のパワーしか出ないなんてことになりかねません。
一般的なPC操作やWebブラウジングならMチップと比べてもそれほど差はないけど、動画編集や画像の一括処理になると待ち時間が長くなる...というPC体験が待っていそう。Appleのことですから、Aチップ向けにサクサク動くよう、Mac OSをチューンナップしてくるかもしれませんけど。
強みはバッテリーもちになりそう
モバイル向けチップの強みは、やはりモバイル環境でこそ発揮されるはず。
MacBookの新シリーズに採用されるのは一世代前のA18 Proチップ、というリーク情報があるので、ある程度のパフォーマンスで満足することは求められるでしょう。
単純な比較はできませんけど、もともとはスマートフォン向けチップ開発で知られるQualcomm(クアルコム)も、PC向けのSnapdragonチップを開発しました。いまもSnapdragon Xシリーズなどのチップを搭載するノートPCが増えています。
その大きな強みは、とにかくバッテリーもちがよいこと。それを理由に、Intel製やAMD製のチップではない、ARMアーキテクチャを採用するノートPCを好むユーザーまで出てきています。
もしMacBookが、A18 Proチップの採用で、2日連続して仕事へ持って行っても、途中で充電不要なくらいバッテリーもち抜群の性能になったら? 多少のパフォーマンスダウンはあっても、グンとバッテリー駆動時間が長いMacBookを安く買えるなら、それは大歓迎というユーザー層は存在するでしょうね。
懸念点は?
いまiPhoneシリーズで最強となるiPhone 17 Pro Maxでは、発熱問題への対策が工夫されています。新たな「ベイパーチャンバー冷却システム」を備え、熱効率がよいアルミニウムボディを採用。負荷の高いタスクでも長時間にわたって作業できることが目指されてきました。
コンパクトデザインが求められるiPhoneとは異なり、本体スペースには余裕もありそうなMacBook。たとえA19 Proチップを搭載しても、実は熱対策ではiPhone以上に効率がよく、iPhoneより持続的に高負荷をかけやすかったりするかもしれません。
あるいは逆に、MacBookではより大画面、より高いパフォーマンスを求められるゆえ、処理能力は苦しいという評価も待っていたり…?
すでにiPad Proには、M5チップを搭載する最新モデルが出ています。iPhoneより大きな画面の作業環境のみを求めるなら、わざわざMacBookにせずとも、ハイパワーなiPad Proという選択肢があるわけですが、MacOSでしたいことまではできません。
CPUがまるっと変わると互換性が気になる
かつてMacBookシリーズに訪れたビッグな衝撃としては、それまでで採用していたintelのチップから、Apple独自開発のM1チップへのシフトチェンジがありました。それまでのIntel Macとはアーキテクチャが大きく異なるため、性能には満足でも互換性問題が指摘されたりしていましたね。
チップがMシリーズからAシリーズに変わると、あのときと同じく互換性問題がでてくるかもしません。もちろん、MシリーズとAシリーズは同じARMアーキテクチャを採用したチップで、どちらもAppleが生み出したわけですから、Intel→Appleシリコンのときのような混乱は起きないでしょう。ただ違うCPUであるのはたしかなので、「あれ?いつも愛用しているアプリがなんか動かない?」というケースはあるかもしれません。
低価格ゆえのデザインは?
チップの話ばかりが注目を集めるなか、デザイン面での変更も低価格を実現するカギとなることを忘れてはいけません。ディスプレイを12インチ級に小型化することに加え、どんな筐体に仕上げてくるかも気になりますよね。
Appleは、古くは20年ほど前から、プラスチック(ポリカーボネート)ボディのMacBookをそろえたことがあります。一部で日本円にして10万円を切る価格設定となり、アルミニウム筐体より手に入れやすいエントリーモデルとして需要があったりもしました。
低価格なiPhone 5cを、カラフルなポリカーボネート樹脂の本体でリリースしたことだってあります。
さすがに令和にプラスチックMacBookが出るということはないかもしれません。とはいえ、スペックと価格は抑えるけれど、ほかのMacBookシリーズにはないカラバリで目立つ新MacBookの発表〜。そんな選択肢が提供されることにも期待してみたいところでしょう。
Source: cpu-monkey
