20歳を過ぎたら定期的にチェック。【婦人科検診】検査内容&費用を抑えるコツ

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みなさんは定期的に【婦人科検診】を受けたことありますか? 婦人科検診は「20歳を超えたら受けた方がいい」と聞いたことがあっても、「まだ先でいいかな」「費用が高いのでは?」と思っている女性も少なくないでしょう。そこで今回は、一般的な婦人科検診の検査内容と、費用の目安や検査費用を抑えるコツを紹介します。

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婦人科検診4つの主な検査メニュー


婦人科検診とは乳がんや子宮頸がん、子宮体がんなどを調べる女性特有の検査。最近では20代でも子宮頸がんを発症する人が増えているので、定期的に受けて、自分の健康状態を知ることが大切です。特に生理痛や生理不順など気になる症状がある場合は、早めに受診するようにしましょう。なお、婦人科検診とは、主に下記4つの検査になります。

 

(1)乳がん検診

問診や視触診で、乳房のしこりや変形、リンパ節の腫れがないかをチェックします。また、乳機械を使った検査は超音波検査(乳房エコー)とマンモグラフィー(X線撮影)の2種類。

・超音波検査:超音波を発する器具を乳房にあて、はね返ってくる波を映し出した画像でチェック。痛みがなく、乳腺が発達している若い女性向きの検査です。

・マンモグラフィー:乳房を機械で挟み、X線撮影をして検査。乳がんの早期発見を目的におこなわれることが多く、痛みを感じる場合もある

なお、住民検診では乳がんでの死亡率減少効果から視触診だけの施行、ないしはマンモグラフィーが主流です。

 

(2)子宮頸がん検診

子宮の入口付近、子宮頸部の細胞をこすり取って検査します。痛みは少なめで、検査自体は5分程度です。

 

(3)子宮体がん検診

子宮内部の細胞をこすり取って検査します。子宮の内部に器具が入るので痛みを感じる場合もあります。こちらも検査自体は5分程度で終わります。

 

(4)経腟超音波検査(経腟エコー)

超音波を発する棒を膣の中に入れ、はね返ってくる波を映し出した画像で、子宮や卵巣の状態を調べる検査。乳がんおよび子宮頸がんの検診と同時に行うことも多く、子宮筋腫や子宮内膜症などの有無も調べられます。

 

定期的に婦人科検診を受けることは大事ですが、全額自己負担の場合、1つの検査につき¥5,000前後かかります。また、初めて受診する病院の場合はプラスで初診料もかかるので、トータルの費用が¥10,000近くになる場合も。なので、婦人科検診の費用を抑えるには、自治体や健康保険組合の補助制度を活用しましょう。各自治体や保険組合によって違いはありますが、自己負担¥0〜¥2,000程度で検診を受けることも可能です。

 

婦人科系のお悩みには漢方薬も取り入れて


婦人科系の不調ケアとして漢方薬を取り入れることもおすすめです。漢方薬の中には、PMSや生理痛、生理中のイライラなどに効果が認められているものがあり、婦人科などで自然由来の治療薬として処方されています。

婦人科系の不調を改善するには、「冷えや疲労によるホルモンバランスの乱れを整える」「ストレスからくるお腹の張りや痛みを和らげる」「血行を良くし、子宮や卵巣の機能を回復する」などの生薬を含む漢方薬が用いられます。生理痛だけでなく、生理不順や不正出血など生理に関するさまざまな不調を軽減することも可能です。

 

<婦人科系のお悩みにおすすめの漢方薬>

・当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん):冷えやすく疲れやすく貧血気味の方に。「血(けつ)」の不足を補い、血行を促進して、水分代謝を整えることで冷えや生理痛を和らげます。

・桃核承気湯(とうかくじょうきとう):比較的体力があり、便秘がちな方に。「血」のうっ滞を取り除いて血の流れを整え、生理痛やイライラを和らげます。

からだに適した漢方薬を使う場合は、体に合っていないと思わぬ副作用が生じる場合もあるため、医師や薬剤師などの専門家に相談することが必要です。また、最近では薬剤師にオンラインで個別相談できるオンラインサービスもあるので、ぜひ利用してみましょう。

 

婦人科検診を定期的に受診して、自分の健康状態を知っておくことは大切です。ぜひ自治体や健康保険組合の補助制度を賢く活用してみてくださいね。<監修:医師 木村 眞樹子>