TeNYテレビ新潟

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現職の花角英世さんがおよそ32万票の大差をつけて勝利した県知事選挙。なにが明暗を分けたのか……その選挙戦を振り返ります。

■「攻めの県政へ」3期目目指し出馬した現職・花角氏

川に放たれたサケの稚魚。

<地元の子どもたち>
「帰ってこーい!」

海へわたり、4年間の旅を経てこの川に戻ってくるサケに自身の姿を重ねます。

<花角英世氏>
Q)4年後は知事の任期と同じ……
「はは、そうだね、面白いね偶然だけどね」

3期目を目指し出馬した現職の花角英世さん。

<花角英世氏>
「舞台は整いました!」

自民党をはじめ日本維新の会、国民民主党、公明党の県組織が支援。市長会や経済界が応援に回るなど分厚い組織戦を展開しました。

<花角英世氏>
「これからの4年間は、攻めの県政にしたいと思っています。挑戦なくして成長はない、そう思っています」

県財政の立て直しなどに迫られたこれまでの2期8年を「守り」と表現。3期目は「攻め」の県政に転じる訴えを重ねました。

3回目の選挙でも初心は忘れません。集まった人たちと握手、握手、握手。少しでも顔が見えれば握手のため走ってかけよります。

ときには、ファングッズを受け取ることも……花角さんの顔が描かれたクッキーです。

<支援者>
「試作で、売り物じゃないので食べてください」

<花角英世氏>
「これ本当に食べていいんですか?これはすごい」

記念となる1日も過ごしました。

<司会>
「♪ハッピバースデートゥーユー」(拍手)

68歳の誕生日を支援者とともに迎えました。

<花角英世氏>
「いやー、本当に感謝です」

■「県政の刷新へ」若さを武器に出馬 新人の土田氏

対するこちらは、花角さんよりも30歳若い38歳に……

<陣営スタッフ>
「ツッチー誕生日おめでとう!」

<土田竜吾氏>
「マジすか!すいません、みなさん」

元県議の新人・土田竜吾さんです。誕生日は告示日の前日。選挙事務所で祝福を受けました。

<土田竜吾氏>
「これだけ印象的な誕生日っていうのは人生でもう二度とないんだろうなと思うので、勝利というもので皆さんにお返しできるように私は頑張りたいと思います」

出馬を表明したのはその2か月前のことでした。

<土田竜吾氏>
「県民の皆様に新しいリーダーの像を示せるのは私しかいない」

チャレンジャーとして逆風の中で名乗りを上げます。

立憲民主党と社民党の県組織のほか中道改革連合と共産党が支援。中道の国会議員や前の議員などが各選挙区をとりまとめ選挙戦を支えました。

<中道・菊田真紀子衆院議員>
「メガネ取った方がいいでしょう、かっこいいでしょ、私メガネとれとれって」

先輩のアドバイスを受け、メガネをはずし「コンタクト」で心機一転。その効果か、こんな声も……

<支援者>
「写真より男前ですね」

<土田竜吾氏>
「とんでもございません」

さらに、“政治の師”からの手厚い支援もありました。

<立憲・森裕子参院議員>
「次の時代の政治家として大切に育んでまいりました」

過去には森裕子参議院議員の秘書を務めていた土田さん。今回の知事選の出馬にも森さんの後押しがあったといいます。

<立憲・森裕子参院議員>
「あんまりね、保護者面するなっていわれて……保護者っていうより鬼軍曹(笑)」

陣営のSNSには本人が知らない間に応援ソングがアップされることも。

<土田竜吾氏>
「なんかおしゃれですね、ちょっと恥ずかしいけどすごいな~」

街頭演説は多い日で1日50回以上。現職に劣る知名度の低さを克服しようととにかく数を重ねて顔を売ります。

<土田竜吾氏>
「皆さんの思いを置き去りにして 再稼働を進めてしまった花角知事。もうこういう県民不在の県政は ここで終わりにしなければいけないんです」

柏崎刈羽原発の再稼働のプロセスを批判し、常設型の県民投票条例の制定を訴えるなど県政の刷新を掲げました。

■「原発廃止」訴え絞り支持拡大へ 新人の安中氏

さらに、元五泉市議の新人、安中聡さんも立候補。訴えを「原発廃止」に絞り支持拡大を目指しました。

<安中聡氏>
「自然が放射能汚染で台無しになる。そんな新潟県になってほしくないんです」

■選挙戦最終日には激闘支えた妻たちも駆け付け

17日間に及んだ選挙戦……

<花角氏の妻・田枝さん>
「ここまで応援いただきまして本当にありがとうございます」

最後の訴えには候補を支えた妻も駆け付けました。花角さんの妻・田枝さんは、挨拶回りのため分身のように全県まわったといいます。

<花角氏の妻・田枝さん>
「私もまわっていたので、お互いに一つの目標に向けて一生懸命やること、その気持ちは変わらなかったと思います」

こちらも「ファミリー」のタスキをかけ支援者に感謝を伝えます。

<土田氏の妻・己都子さん>
「何回こられましたか?」

<支援者>
「3回」

<土田氏の妻・己都子さん>
「本当にありがとうございます」

食事や健康管理など土田さんの体力面を支えた妻・己都子さん。マイクを納めるその時を優しく見守りました。

■花角氏が約32万票差をつけ圧勝 「あらゆる面が足りなかった」土田氏は支持広がらず

そんな激闘の結果は……

<花角英世氏>
「バンザーイ、バンザーイ」

現職の花角さんが3度目の当選を果たしました。土田さんとの差はおよそ32万票でダブルスコア以上の圧勝でした。

<花角英世氏>
「この2期8年私が取り組んできたこと、その仕事の進め方も含めて評価していただきたいということで、合格点をいただけたと思っている」

支持を広げることができなかった土田さん。敗因について、陣営幹部は……

<立憲・森裕子参院議員>
「あらゆる面が足りなかった、時間も。もちろん知名度は10対1といったけど、それ以上の差があったかもね。そして野党の勢力が一番弱まっているとき」

ことし2月の衆議院選挙では、県内の小選挙区すべてで中道改革連合の議員が落選しました。その結果が知事選の支援体制にも影響を及ぼしたと話します。

<立憲・大渕健県議>
「現職でなくなった皆様につきましては、事務所を縮小したり、現実的に活動を縮小するようなところを余儀なくされた部分は、2月の衆議院選挙以降あったかと思うので、その点影響は否めないと思う。ただそういうことがあったとしても、献身的に地域を引っ張っていただいたことについては本当に感謝」

さらに、衆院選の結果を受け立憲民主党県連は知事選の候補擁立が難航。出足の遅れもあり、知名度の低さを克服することはできませんでした。

また、現職の花角さんが去年12月に容認した柏崎刈羽原発の再稼働問題についても、土田さんは争点化を狙いましたが、関心が高まらないという声が選挙期間中から聞かれました。

<中道・米山隆一前衆院議員>
「正直に、争点化に多少苦労しているところは現実あると思う」

<自民・帆苅謙治県議>
「原発一つの知事選としては、県民はその方向には向かっていないと思う」

2人の新人に大差をつけ、現職が3度目の勝利を飾った県知事選。17日間の激闘が幕を閉じました。