先のエルチェ戦で左足を負傷した岡崎慎司(ウエスカ)が、9日と13日にカメルーン戦、コートジボワール戦(@オランダ・ユトレヒト)を欠場することになった。加えて、長友佑都(マルセイユ)の欠場も決まった。こちらは体調不良が原因だという。

 ともに34歳。かつては大ベテランと言われた年齢だが、サッカー選手の寿命は大幅に伸び、いまではさほど違和感を抱かせない年齢になっている。

 とりわけ岡崎には、9月23日発行のこの欄(今、語るべき岡崎慎司の活躍と、アンバランスな日本の報道)でも述べたとおり、最も高いレベルでプレーしている日本人ストライカーとして称賛を贈りたくなる。

 34歳にしてなお、代表級に相応しい実績を示しているわけだ。しかし、だからといって絶対に招集しなければならない選手かと言われると難しい問題だ。招集する、しないで、ここは大きく見解が分かれていいポイントになる。

 代表チームは、循環が宿命づけられている集団だ。入り口と出口は常に開いていて、新陳代謝がいい感じで行われている状態こそが、追求すべき健康的な姿になる。出口が詰まっていれば、入り口は開かない。新しい栄養素を取り入れることができない。選手寿命が延びたとはいえ、岡崎、長友は出口付近にいる選手。彼らを選べば、選ばれない選手が生まれる。若い候補選手の出場機会は奪われることになる。

 長友はこれまでコンスタントに選ばれてきたが、岡崎はロシアW杯後以降、コパアメリカ(2019年6月)に出場しただけだ。久々の印象が強い。勝手に代表を勇退した選手と見なしていたほどだ。

 これが予選の大一番とか、日本にとって重要な一番なら理解できる。彼らの経験は大きな武器になるかもしれない。だがカメルーン戦、コートジボワール戦は、絶対に負けられない戦いではない。

 筆者は、ストライカー及び左サイドバックはロシアW杯と異なる顔で臨まなければ、次回のカタールW杯には期待は持てないと考えるクチだ。岡崎はもちろん、大迫勇也も超えていく選手が現れないと、好成績は期待できない。

 つまり、いまは可能性を探る時期だと思う。少なくとも34歳のベテランを、いまこの時期に選ぶ必要はないと考えるが、百歩譲っても、50対50で議論が分かれていい話である。

 ところが世の中に、異論が湧いている様子はない。なんというか、ベテランに優し過ぎる気がする。ネット社会がそうした構図になっている。たとえば岡崎慎司と、招集されてもよかったと言いたくなる鈴木優磨(シント=トロイデン)とは、知名度において大きな隔たりがある。ネットで名前を頻繁に目にする岡崎に対し、鈴木は知る人ぞ知る存在だ。実力差以上に知名度で遅れを取っている。鈴木が落選しても、悲しいかな、騒ごうとする人はほとんどいない。岡崎という選択が余計、順当なものとして映る。

 Jリーグに目を転じてみる。まず、遠藤保仁がガンバ大阪からジュビロ磐田に移籍した件だ。20試合に先発。交代出場を含め28試合(計1912分)に出場した昨季から一転、今季は先発3試合、交代出場8試合(計363分)に止まっている。これなら他のクラブに出場機会を求めたくなるのは当たり前だ。事件でも何でもない。宮本恒靖監督の構想から遠藤が外れたことも同様。驚くに値しない話だ。

 かつて、日本代表の中心選手だったとはいえ、遠藤は40歳だ。超大ベテランである。J1で上位を狙おうとするチームで、どうしても欠かせない戦力になれるかと言えば、一般的に考えてノーだ。いくら技術的に優れていても体力的に難しい。

 2、3年前から、マイボール時はともかく、相手ボール時には苦しく見えていたのは筆者だけではないはずだ。下りの階段を歩み始める時期にさしかかっていた。J1の下位あるいはJ2へ移籍すべきタイミングに見えたが、そうした話を言い出す人はほとんどいなかった。