指輪だけで決済も解錠も完了できるスマートリング「EVERING」は、クレカすら不要の世界を作る?
スマートリング「EVERING(エブリング)」は、指輪だけで決済ができるだけでなく、あらゆるものとつながる世界を実現できるという。
■リングひとつで生活ができる?
「EVERING」は、VISAが認証した世界唯一の決済ができるスマートリングである。
導入店舗であれば、財布の現金も、クレジットカードも、スマートフォンも取り出すことなく、「EVERING」だけで買い物ができる。
「EVERING」は、パッシブ型のNFCの技術を利用している。
構造的には、アンテナとIC、少しの電子部品を内蔵しているだけだ。
「EVERING」の使い方は、
指輪をNFC対応型決済ターミナルに近づけるだけだ。
指輪を決済ターミナルに近づけると、
・電波を受けて、コイルが発動する
・発電して、電波を決済ターミナルに返す
これで「ピッ!」と決算が完了する。
つまり「EVERING」自体は、バッテリーを必要としないのだ。

「EVERING」はバッテリー不要なので、見た目は指輪そのもの。
「EVERING」のデモレジでは、3ステップで決済を完了できている。
・商品選択
タッチパネル、またはバーコードで商品を読み込み、「会計へ」をタップする
・決済
「EVERING」をロゴに近づける
・決済完了
決済が完了し、レシートが出る

「EVERING」をロゴに近づけるだけで、VISA決済が完了する。
「EVERING」のセキュリティーは、磁気を利用したやりとりではないため、スキミングなどの心配がない。
決済ターミナルに「EVERING」を近づければ、データを取れなくはないそうだが、誰の目にも怪しい行為と映るので、現実的には難しいだろう。
また「EVERING」は、スマートフォンアプリで使った金額も確認することができるほか、指輪を置き忘れたり、紛失した場合も、スマートフォンアプリからすぐに決済を止められるうえ、発見して回収できればすぐに決済を再開することもできる。

「EVERING」のデモレジ。タブレットタイプの端末と決済ターミナルがあるだけだ。
「EVERING」は、カギの解錠も可能だ。
こちらも決済と同様に、「EVERING」をロゴに近づけるだけでよい。
これまでのスマートロックは、スマートフォンによる操作が必要だった。
このため製品によっては、スマートフォンのバッテリーが切れると、カギの解錠ができないという欠点もあったが、バッテリー不要の「EVERING」では、こうした欠点はない。

スマートロックでは「EVERING」を近づけるだけで、ドアのカギを解除できる。
■日本はオリンピックイヤーで普及なるか
「EVERING」は、イギリスMcLEARが開発したリング型のウェアラブルデバイスブランド「McLEAR(マクレア)」をベースとしている。
2018年、愛知県に本社を置くMTGは、McLEARをグループ会社とした。
2020年2月5日に新法人として株式会社EVERINGを設立した。
「EVERING」のビジネス展開だが、イギリスとオーストラリアでは、すでにビジネスがスタートしており、日本では今秋の開始を予定している。
「EVERING」は、イギリスでは1万5,000円から1万8,000円で販売されている。日本でも同額でのスタートを予定しているが、詳細はマーケティングを実施してから決定されるとのことだ。
「EVERING」の普及に拍車を掛けたいところから、初期費用0円、月額500円のサブスクリプションモデルも検討されている。
「EVERING」の販路はネット販売をベースにする予定だが、指輪としてのつけ心地を試すタッチポイントを用意することも計画しているそうだ。
販売実績だが、イギリスはほとんどプロモーションをかねない状態でも約3000人が購入したという。
オーストラリアでも、1年で2万台ほど販売した。
イギリスでは、オリンピックイヤーで一気に普及したという経緯があるため、日本でもオリンピックイヤーの今年が、ひとつの節目になるかもしれない。
「EVERING」ができることは現在、決済とカギの解錠の2つだけだが、「EVERING」はセンサーやバッテリーを追加できるスペースがあるそうだ。このスペースを利用して、今後は、ヘルステックやチケット、ID認証なども実現したいとのこと。
スマートリングだけで完結する世界観の実現に向けて今、まさに協業パートナーを探しているという。
ITライフハック 関口哲司
