「こうするべき」にとらわれず、家事の方法や頻度を見直し、暮らしがラクになった事例を紹介します。整理収納コンサルタント・須藤昌子さん(50代)のケースです。ここでは、須藤さんがこの10年で手放してよかったと感じている、家事や片付けの3つの思い込みについて語ります。

1:キッチンリセットは翌朝でもいい

「1日の終わりにキッチンをリセットする」10年前の私は、それが「きちんとした主婦」の当たり前だと思っていました。でも、疲れている夜に無理にやろうとすると、正直つらいと感じることも。

【実際の写真】50代夫婦ふたり暮らし、すっきり片付いたリビング

そこで、「毎晩必ずキッチンを片付けなければいけない」というルールをやめました。できる日はやる、できない日は翌朝にリセットでもいいと、ハードルを下げたのです。

そう決めただけで、精神的、肉体的な負担がぐっと軽くなりました。整えることよりも、無理をしないことの方が大切だと気づきました。

2:洗濯物を“あえて”残すことも

以前の私は、洗濯物がたまっていると「今日まとめてやらなきゃ」と思って一度に片付けようとしていました。

ですが私にとって本当に大変なのは、洗うことよりもそのあとです。畳んでからしまう時間や労力が負担になっていることに気がつきました。

そのため今は、「今日はここまで」と決めて、あえて残すこともあります。無理に終わらせようとしないことで、洗濯がぐっとラクになりました。

3:収納場所はフレキシブルに

食品庫には食品、シューズクローゼットには靴…といったように、収納場所は用途で決めるものだと思っていました。ですがその思い込みが、かえって使いにくさにつながることも。

今は「どこに入れるべきか」ではなく、「どこなら使いやすいか」「無理なく続けられるか」で考えるようにしました。○○用という考えにこだわらなくなったことで、片付けもスムーズになり、暮らしが快適になりました。

思い込みを手放して暮らしが整う

この10年で、暮らしが整う秘訣は「たす」よりも「やめる」だと実感しています。うまくいかないときほど、新しい方法や便利なものを取り入れたくなりますが、それ以上に見直すべきは「思い込み」なのかもしれません。

無理をして続けていることや、自分に合っていない習慣を手放すことで、気持ちにも時間にも余白が生まれます。がんばって整えるのではなく、自然に続けられる形に。それが結果として、快適な毎日につながると思います。