電気代の意外な落とし穴は「暖房」だった…。冬を乗りきるために今のうちにやっておくべきこと
酷暑の影響で冷房費が年々増加しているイメージがありますが、じつは1年間をとおして見ると「暖房費」の方が圧倒的にかかります。そこで今回は、家電王こと、東京電力エナジーパートナー お客さま営業部の中村剛さんに、冬の電気代を抑えるために、早めにやっておくべきことを教えてもらいました。

今は1年のうち家庭用の電気代がもっとも低い時期!
中村さんによれば、1年のうち家庭用の電気代がもっとも低い時期は「春」と「秋」。その理由は、冷暖房時のエアコン消費電力の仕組みが関連しているそうです。
「エアコンは、外の気温と室内設定温度に差が大きいほど電力を消費します。そのため、暑い夏と寒い冬は電気代がどうしてもかかってしまう。一方、春秋は冷房・暖房ともに使用が減るタイミングなので、電気料金は低く落ち着く時期というわけです」(中村剛さん、以下同)

さらに驚くべきは、家庭でのエネルギー消費の内訳です。じつは家庭でのエネルギー消費の5割以上が、暖房や給湯などの「熱需要(暖房・給湯)」によるもの。一方で、夏場にフル稼働しそうな冷房は、年間のトータルで見ると消費量が5%未満にすぎないそうです。
「暑い夏も冷房を頻繁に使いがちですが、じつは冬の暖房の方が“光熱費(電気代)の落とし穴”なんですね。つまり、この寒い時季をいかに効率よく乗りきれるかが電気代を節約するポイント。乗りきるためにも、今の時季にエアコンのメンテナンスをしておくことが重要です」
簡単にできることは「フィルター」の掃除
では具体的にはどんな対策をするのがいいのでしょうか?
「すぐにできることとしては、まず『フィルターの掃除』です。フィルターが汚れていると、目づまりを起こし、エアコンの効きが悪くなり、余分な電力を消費します。清掃をすることで、この問題が解消されて、少ない電力で効率的に運転できるようになりますよ」
ちなみに、経済産業省 資源エネルギー庁の「省エネポータル」によると、フィルターが目づまりしているエアコン(2.2kW)と清掃した場合のものを比較すると、年間31.95kWhの電力量を削減でき、電気代を約990円節約できるそうです。
「フィルターが汚れていると、電力のムダづかい以外にも、健康のリスクや、エアコンからの異臭につながる可能性がありますよね。そのため、稼働が少ない今の時季にメンテナンスをすることが最適です」
窓の“断熱性”を高めることも効果的!
加えて「窓の断熱性を高めるのも効果的」と中村さん。“断熱”というと冬場を想像しがちですが、じつは断熱性を高めることは季節問わず電気代節約において効果的なのだそう。
「窓は、室内と室外の熱がもっとも出入りしやすい場所です。そのため、断熱性を高めることで室内を保温し、エアコンが効率的に温度をキープできるようになります」
快適性を考えると窓をリフォームするのがいちばん効果的だそうですが、費用のことを考えるとなかなか難しいですよね…。
「簡単にできるものでいうと、たとえば、カーテンを厚手のものにすることや、ホームセンターで売っているプチプチの断熱シートを使うのもおすすめですよ」
エアコンを買い替は今がチャンス?
さらに家電王の異名をもつ中村さんは、「夏に酷使したであろう古くなったエアコンを買い替えるのには今の時季がおすすめです」と続け、その理由を教えてくれました。
「この時期は工事が比較的すいているため、丁寧な対応を受けやすいタイミングなんです。さらに、いわゆる“型落ち製品”が安価に購入できる可能性が高いです」
エアコンや冷蔵庫などの高額な家電は、壊れるまで買い替えを待つという方も多いのではないでしょうか。ですが、中村さんはそういった家電こそ「ポジティブな買い替え」が大切だといいます。
「最近のエアコンは省エネ機能がしっかりしています。たしかに高価な買い物ではありますが、快適性も上がって、毎月の電気代が下がることで長い目で見ると節約につながる。とくに今年の夏場エアコンがきちんと動かなかったとか、少し怪しい音がしていた…という懸念点があれば、来年の夏まで放っておかずに今から動いてもいいですよね。それが結果として、家電の賢い買い方につながりますよ」
