カナダのロイヤルオンタリオ博物館の古生物学者らにより、カンブリア紀に生息していたとみられる新種の生物の化石が発見されました。

A giant nektobenthic radiodont from the Burgess Shale and the significance of hurdiid carapace diversity | Royal Society Open Science

https://doi.org/10.1098/rsos.210664

Massive new animal species discovered in half-billion-year-old Burgess Shale | Royal Ontario Museum

https://www.rom.on.ca/en/about-us/newsroom/press-releases/massive-new-animal-species-discovered-in-half-billion-year-old

約5億4300万年前〜約4億8830万年前に区分されるカンブリア紀では、海洋が地球上のほぼ全てを覆い尽くし、海の中で多種多様な生物が誕生するカンブリア爆発が起こったとされています。今回発見されたTitanokorys gainesiもカンブリア紀に発生した生物とみられ、分類学上ではカンブリア紀の覇者・アノマロカリスと同じ分類群に属すると考えられています。



by UNE Photos

Titanokorys gainesiを発見したジーン・バーナード・キャロン氏らによると、この生物は多くのアノマロカリス類と同様、流線形の体やパイナップルの切り口のように円状に並んだ歯、胴部に複数枚連なったヒレなどを備えているほか、体の半分を大きな甲羅が覆っていたとのこと。全体像は以下のツイートで確認できます。





キャロン氏は「中でも最大の特徴はその体長です」と指摘。Titanokorys gainesiの体長はおよそ50cmと推定され、現代の基準からすると小さく感じますが、小指ほどの大きさの生物が一般的だったカンブリア紀では驚異的な大きさだったとのことです。

キャロン氏はこのような大きな体であることや体の半分ほどにもなる大きな甲羅を備えている理由は不明としながらも、「現代の甲殻類の甲羅は防御や摂食、流体力学的な役割を果たしており、Titanokorys gainesiの甲羅も同様の役割を果たすために変化したのだと思います」と述べました。

今回、Titanokorys gainesiはカナディアン・ロッキーの化石地層であるバージェス頁岩から発見されています。バージェス頁岩はアノマロカリスやオパビニア、ハルキゲニアなどのカンブリア紀の生物が多数発見されていることでも知られ、この地域でさらなる化石採掘が続けられています。