iPhoneと違うキーボードにこだわる新ブラックベリーが日本で復活した理由と魅力
しかしiPhoneとは異なる独自のスタイルを守り抜いているメーカーがある。それがブラックベリーだ。
ブラックベリーのスマホは、画面の下にフルキーボードを搭載している。
ちょっと前なら海外映画に登場する「できるビジネスマン」や、海外セレブが持っていたスマホだったが、今ではその姿はほとんど見られなくなっている。
ブラックベリーもタッチパネル対応のスマホを出したがうまくいかなかった。
そこでここ1-2年は原点に戻ったキーボード付きスマホを立て続けに発表している。
ブラックベリーを利用していた多くのユーザーは、iPhoneやAndroidスマホなどに移行してしまったが、根強いキーボード入力愛好者たちからは今も大きな支持を受けているのだ。
そのブラックベリーの話題が最近になって日本でも聞かれるようになった。
それは久しぶりの新製品が日本で発売になったからである。
日本では、正式に2機種が発売された。
・コンパクトな『BlackBerry Classc』
・パスポートサイズのスタイリッシュな『BlackBerry Passport』

日本で相次いで発売になったブラックベリーの2機種
日本ではNTTドコモからブラックベリースマホが販売されてきたが、現在の販売は終了している。
最期のモデルとなった『BlackBerry Bold 9900』が発売されたのは2012年。もう3年以上も前の話だ。
今回の新製品はドコモから発売ではなく、SIMフリースマホとしての販売される。
格安SIMでおなじみのMVNOキャリアや販売代理店がSIMフリースマホとしてブラックベリーを相次いで販売をはじめたのである。
ブラックベリーは、キーボードが打ちやすく、長文の文字入力も楽にできる。また、ほかのスマホとは異なりビジネスツール的なスタイリッシュデザインも魅力的だ。
これまで興味はあっても購入をためらっていた人も多かっただろう。それは以前のブラックベリーは独自の特徴があるため、利用者を選んでいたからだ。
・メールは便利だが、専用のサービスに加入する必要がある
・ほかのスマホよりアプリの数が少ない
・タッチパネルモデルの数が少ない
ドコモから最後に販売されたモデルはタッチパネル対応だった。
しかし、ブラックベリーはキーボード専用スマホという印象が強く、ほかのスマホとは違うという先入観が広がってしまったのも事実だろう。
ブラックベリーのアプリが少なかった理由は、法人や企業も安心して使えるほどセキュリティーが高いメールサービスを提供していたからだ。そのため、一般的なスマホの料金プランではなく、ブラックベリー専用プランに加入する必要もあった。
しかし最新のブラックベリーでは、こうした独自仕様は改善されている。
他社のSIMフリースマホと同じで、使いたいキャリアのSIMを入れれば自由に使うことができる。専用サービスへの加入も不要になっている。
格安スマホのように格安SIMを入れ毎月の通信費を抑えながら利用することも可能なのだ。
標準でFacebookやTwitterのアプリも入っている。さらに、若干制限はあるが、XperiaやGalaxyと同じAndroidアプリの一部もインストールして使うことができる。もちろんタッチパネルに対応しているので、キーボード以外の操作も可能だ。
つまり日本で発売になったブラックベリーの2モデルは、過去に発売されたブラックベリーとは外見は似ていても、中身は全く違う普通のスマホになったのである。
これならキーボードに魅力を感じて購入しても、普段使いするには困らないだろう。

ブラックベリーの魅力はなんといってもこのキーボードだ
ブラックベリーのキーボードは打ちやすさには定評がある。最新モデルでも失われていない。
タッチ操作のフリック入力では長文を入力するのは苦痛だが、ブラックベリーのキーボードは、長文でも高速で入力でき、しかも指先も疲れないので快適に打てる。
一度ブラックベリーのキーボード入力に慣れると、フリック入力に戻れなくなってしまう、そんな人もいるという。
ただしブラックベリーを買って、すぐに何でもできると考えてはいけない。
何もかもが使いやすいiPhoneと比べると、使えるアプリやサービスなどの制限もある。どんな人にも、お勧めできる製品では無いというのも事実だからだ。
しかし、キーボードを使ってさらさらと文章を打ち込みたい、と思う人にとっては最高のスマホであることは間違いない。
ブラックベリーは、ある意味ニッチな層向けのスマホだが、キーボード入力を好む人には、不満も吹き飛ぶのだろう。
SIMフリー化と、格安SIMに対応したことで、メインスマホはiPhone、仕事やレポートを書くときはブラックベリー、といった2台持ちもできるようになっている。
あるいは、タブレットをメインで使う人は、通話がしやすく、長文入力もできるブラックベリーを併用するのもいいだろう。
ここにきて急に日本でブラックベリーの販売が相次いでいるのは、日本人の間でもキーボード需要が高まっているからかもしれない。
他社がキーボードスマホをなかなか出せない状況の中、ブラックベリーがどこまで日本で売れるか注目したい。
山根康宏
