マネーの専門家が語る、デート代「割り勘」? 「ご馳走する」? 男の支払い基準

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お金の「そうなんだ!」「本当?」といったいろんな知識をファイナンシャル・プランナーのヤマサキさんが紹介します。今回は「デートで割り勘かご馳走にするか決める簡単なルール」です。デートで全額負担しない男はダメとよく言われますが、実際のところどうなのでしょう。お金の専門家であるファイナンシャル・プランナーはこう考えます。

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■デートで割り勘にするか、男性が負担するかは永遠の難問

デート(あるいはデートに持ち込む前の食事)をしているとき、割り勘にするか、男性が負担するかはよく議論になるテーマのひとつです。恋愛指南的には男性の度量を示すチャンスとされることが多く、またご馳走されることが女性を口説く口実になるともいわれます。

恋愛術や恋の駆け引きは永遠の難問ですから、ここではあまり追求しません。むしろここでお話ししてみたいのは「お金の専門家としてファイナンシャルプランナーは、どう考えるか」です。

割り勘か、男性だけが負担するのがいいのか、さてどちらでしょう。

■女性視点で考えると、ご馳走されると損をすることもある?

女性視点で考えたとき、ご馳走されれば確かにうれしいでしょうが、よほど経済力の格差がない限り、つきあっている男性は何度もあなたをデートに誘ってご馳走することができません。この点がファイナンシャルプランナーとして気になる、経済的な問題です。

全額を男性に払わせ続けると、実は自分が楽しいデートの回数を何度も楽しめなく恐れがあります。また、結婚を意識している交際相手であれば、男性にデートの費用負担を一方的に押しつけていると、男性も結婚資金を貯める余裕がでなくなります。これも深刻な問題を将来に招きます。

割り勘にするのではなく、男性が全額負担するのが作法とされていたのは、明らかに男性のほうが女性より所得が高く、費用負担において有利な状況にあった時代の名残です。ある意味、男女差別が残っていた時代の風習ともいえます。今、あえてそんな時代の因習を守らなくてもいいのではないか、とも思います。

もちろん、男性より女性のほうが身支度にコストを掛けますから、その分を回収する程度の負担を求めてもいいかもしれません。また、恋は駆け引きですから、自分に男性がお金を払ってくれることを楽しむのも一興でしょう。しかし、単に「タダでデート」と考えるのではなく、男性に負担を求める影響はどこかに出る、と考えておいたほうがいいと思います。

一見するとご馳走してもらうことは、最高のコストパフォーマンスのように思えますが、実は自分のデートの満足度を下げてしまう、つまりコスパが悪い部分もある、と考えてみてください。割り勘にすれば、もっとグレードの高いご飯に行くかもしれませんよ(ご馳走してもらうと、男性が2人分出すので予算が限られてしまう)。あるいは、もっとたくさんデートを楽しめるかもしれませんね。

photo credit: Alex Akopyan via photopincc

■男性目線でいえば、見栄と意地にどこまでお金を払うかがポイント

さて男性については、どうでしょうか。

私も男性なので、正直にカミングアウトすれば、男性は男性で、女性にご馳走することで自分のプライドを満足させていることが多いと思います(ちなみに、私は「おごる」という言葉は上から目線な感じが嫌いなので、このコラムではすべて「ご馳走する」と表記しています)。

しかし、そのプライドを満足させるコストとして食事代や映画代などを全額出すことが割に合うことなのかは、しっかり考えるべきです。もちろんここで述べているのは「本命はご馳走するが、それ以外は割り勘」という差別化戦略ではありません。これはこれでありがちな戦略ですが、下手をすれば、貢ぐばかりになってしまう恐れがあります。

すでに男女間での経済的格差は縮まっており、30年前とは状況が違います。30年前の恋愛マニュアルと同じルールを2013年の男性がまねる必要はないはずです。むしろお金の負担ルールを考え、意識を共有するほうが、無理なく、長く、楽しく、つきあえるようになります。

例えば、同年代で同じぐらい稼いでいる女性をデートに誘うのであれば、ご馳走するより、それぞれ同額を出し合う半額モデルのほうがよりグレードの高いお店を選択でき、満足度も高まります。問題は「お会計のときに、いきなり割り勘」にするのではなく、レストランに入る前に話をしておく、ということです。そうしないと期待だけさせて、半額出させることになってしまいます。だからがっかりさせてしまうわけです。

最初に割り勘を切り出したらデートを断られるかもしれませんが、割り勘でつきあいたい人から常にご馳走を求められているのであれば、長くは続かないでしょうから、コストを出す前から結論がはっきりしていいと、発想を切り替えてみてもいいかもしれません。

ただし、男性が多く出すべきシチュエーションもいくつかあって、誕生日等のイベントはご馳走したほうがポイントも高いし、記念にふさわしいお金の出し方だと思います。また、彼女のほうが年収が低かったり、無収入であれば、無理のない範囲で男性が多く払うほうがスマートですし、デートの回数を増やせるようになります。

男性も所得が高い人ばかりではありません。もし結婚する相手ならなおさら、家計をひとつにしてこれから過ごしていくことになります。プライドではなく、理性的にお金の出し方を考え、無理なくつきあえる負担を考えていきましょう。

photo credit: ZagatBuzz via photopincc

■年収対比で決めるのが一番合理的(実行できるかはともかく)

ちなみに、ファイナンシャルプランナーとしてもっとも合理的な負担割合を考えるなら、「年収比で按分」です。例えば、手取り年収が男性450万円、女性250万円であったとしたら、男性が3分の2を払うのが、お互いもっとも無理がない負担ということになります。

たぶん、年収比で按分すればデートも無理なく続けられるし、仮に別れても後腐れがない(オレばかりこんなにお金を出して!と文句も言えない)と思います。もっとも合理的で理想的です。

しかし、按分の問題は、割り勘以上に実行が難しいということです。私が女性なら、「7:3できみが3割負担ね」と按分を申し出られたら、割り勘よりも細かいと感じて、100年の恋も吹っ飛びそうです。また、負担額の計算に時間がかかったり、100円未満でこまこまやっているのも、愛情が冷めてしまいそうな感じがします。

そこで、按分方法をもう少し現実的に実行するため、男性向けのアドバイスを3つほどあげてみます。

1)予め割り勘か、ご馳走かは話しておく(変な期待はさせない)

2)年収比の按分を頭にいれつつ、お茶代はご馳走してご飯代は割り勘のように、シンプルに調整していく(毎回按分しない)

3)誕生日等のイベントはご馳走する(できれば自分の誕生日はご馳走してもらいたい!)

お金の問題は、神経質である印象を与えると男女関係にマイナスですが、何も考えていない印象を与えるのもさらにマイナスです。バランス良く、スマートに「按分」してみてはどうでしょうか。

私の友人には、年収の高い女性が年収が低い男性とつきあっていたとき、女性がどんどんご馳走していたカップルがいます。このカップルは女性が仕事をやめて年収が下がったときは男性がどんどんご馳走していたり、なかなかバランス感覚のある付き合い方をしていました。結婚後もうまく家計をまとめてやりくりしているようです。

デートの金勘定はファイナンシャルプランナーにも難しい課題ですが、このコラムがふたりの中でちょうどいい落とし所を探すヒントになれば、と思います。

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