天皇陛下

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「結婚は30歳までに」

 ついに皇室の「公式見解」が――。61歳になられた2月23日のお誕生日に先立ち、陛下は19日に記者会見。秋篠宮家の長女・眞子さまと小室圭さんの「結婚問題」にも言及され、あらためて“現状では難しい”との見方を示されたのだ。

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「眞子さまは、今回の会見を一日千秋の思いで待ち望まれていました」

 とは、秋篠宮家の事情を知る関係者である。

「コロナ禍は終息の気配を見せませんが、眞子さまはかねて“結婚は30歳までに”と望まれていた。あるいは陛下の会見を機に、世間で結婚容認の気運が高まり、30歳となられる秋には挙式――。そんな流れを思い描かれていたのです。ところが当日、陛下のお口をついて出たのは、こうした展開には程遠いお言葉でした」

天皇陛下

ついに陛下がお答えに

 会見は19日17時過ぎから、お住まいの赤坂御所で開かれた。その内容をあらためておさらいすると、事前に宮内庁の記者会からは五つの質問が提出されていた。

「お尋ねの順に『コロナ禍の天皇や皇室のあり方』『皇后さまと愛子さまについて』『立皇嗣の礼を終えられた秋篠宮さまと、眞子さまの結婚について』『(欧州と比較した)皇位継承について』『この一年を振り返って』というものです。質問はおよそ1カ月前に提出し、陛下はその間、推敲を重ねられてご回答を練ってこられました」(宮内庁担当記者)

“この一年”“ご家族について”といった恒例の質問とともに、今回は宮家の内親王が抱えられる結婚問題について、あえて皇室の長である陛下にお尋ねした。これはきわめて異例で、

「眞子さまと小室さんが婚約内定会見を行ったのは2017年9月。その年の10月には上皇后さまが文書で、また12月には上皇さまが会見で、それぞれ小室さんの名を出されたことはあります。ただしそれは、婚約のご裁可を上皇さまがなさった経緯もあり、あくまで初孫の眞子さまの婚約が内定したという話題に触れたものでした。実際にその年の暮れ、小室さんの母親の金銭トラブルが明るみに出て以降、上皇ご夫妻は一切、この問題に公では言及されてこなかったのです」(同)

 まして陛下に至っては、これまで一切、話題にされたこともなかった。

かねて懸念されていた上皇后さま

「姪であり、現行の制度では皇位継承に無関係である宮家の内親王の私的な問題に、陛下が触れられること自体イレギュラーです。が、今回は記者会として質問せざるを得ず、陛下もお答えを避けられることはありませんでした」(同)

あたかも「皇室全体の了承事項」かのような筆致で

 そうした経緯は、昨年11月中旬に眞子さまが公表された「お気持ち」に遡(さかのぼ)る。眞子さまはこの文書の中で、ご自身と小室さんとの結婚が、

〈生きていくために必要な選択〉

 であると断言なさり、さらには、

〈天皇皇后両陛下と上皇上皇后両陛下が私の気持ちを尊重して静かにお見守りくださっていることに、深く感謝申し上げております〉

 と、こうした想いを遂げることがあたかも“皇室全体の了承事項”であるかのような筆致で、世間に訴えかけたのである。ところが、

「会見での陛下は、その想いに応えるどころか、ご回答は実に現実的で、かつシビアなものでした」(同)

「国民の間でさまざまな意見があることは…」

 当日、質問した記者は眞子さまの「お気持ち」から“陛下の箇所”を引用しつつ、

〈秋篠宮さまは結婚を認める考えを示されましたが、陛下はどのようにお考えですか〉

 と問うたのだが、陛下は眞子さまの文書には触れず、あわせて記者が尋ねた、

〈このご結婚に関して国民の間でさまざまな意見があることについて、どのように捉えていらっしゃいますか〉

 との質問と合わせる形で、

〈眞子内親王の結婚については、国民の間でさまざまな意見があることは私も承知しております。このことについては、眞子内親王がご両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております〉

 そう答えられたのだった。

眞子さまに苦言

 先の記者が言う。

「眞子さまが『お気持ち』の中で陛下のご様子を紹介なさった後、12月には、事態解決へいっこうに動こうとしない小室さんに痺れを切らした宮内庁の西村泰彦長官が、説明責任を果たすよう異例の苦言を呈しました。これによって、一宮家の私的トラブルが、完全に皇室全体の重要課題へと“格上げ”されたのです。ただ、それでも陛下にとっては皇籍離脱を前提とした姪の結婚であり、平成時代にご裁可をなさったのは上皇さま。今回は無難に“二人の気持ちを尊重します”“行方を静かに見守りたい”といったお答えに落ち着くのだろうと見られていました」

 ところが実際には、

「より踏み込み、むしろ突き放されたと言っても過言ではありません。眞子さまが今回のご回答に望みを託されていたのであれば、それも粉々に砕かれてしまうほどの衝撃だったと言えます」(同)

 というのも、陛下のご回答は、多くの示唆に富んでいるからである。さる宮内庁関係者が言う。

「1カ月にわたり熟慮を重ねて示されたお考えですから、陛下のお考えは揺るぎのないもので、かつ皇室全体のスタンスだと言えます。そこでは“尊重”“見守る”どころか、眞子さまに苦言を呈されている。秋篠宮殿下が昨年11月のお誕生日会見で述べられた内容をなぞる形で、国民から湧き起こる反対の声についてお認めになりつつ、ご家族間のコミュニケーションが不十分であると示されているのです。依然、ご一家で意見の一致も見られず、このままでは皇室の正式な婚姻の手順である『納采の儀』には進めない。そのように仰ったということです」

ご兄弟がスクラムを組んで“強行突破”を阻止

 皇室制度に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授も、こう言うのだ。

「ご回答の中の『秋篠宮が言ったように』という言葉にも表れていますが、陛下は今回、この問題で弟宮と歩幅を合わせ、協調していく姿勢を示されたわけです。記者が引用した眞子さまの『お気持ち』の文章には直接触れず、また秋篠宮さまのように“認める”という言葉を使われなかったのも印象的でした。やはり、眞子さまが『お気持ち』の中で陛下のお名前を出されたのは、性急すぎたのではないでしょうか」

 というのも、

「眞子さまのあの文面は“両親は認めていないが、皇室の長である陛下には報告し、見守ってくださっている。だから認めてほしい”というふうにも読めてしまう。陛下のお力を借りて無理にでもお父上を納得させようとしているようにも映りました。国民の中で賛否が分かれている問題に対して陛下が今回“そんなことは言えません”と、無難にかわされたのでしょう。総じて、ご兄弟がスクラムを組むことで“強行突破”させないようになさったのだと思います」

 現に、前出の秋篠宮家の事情を知る関係者が明かすには、

「昨年11月に『お気持ち』を公表される数週間前、眞子さまは侍従職を通じて両陛下に“このような形で出させて頂いてもよろしいでしょうか”と、文書でお伺いを立てておられます。そして最終的には、公表前に陛下は文面を把握なさっている。陛下からすれば、眞子さまの想いに異を唱える理由などなく、従ってお気持ちの公表に反対されるはずもない。だから承諾されたわけです」

 が、そもそも、

「“気持ちを尊重して静かにお見守り”とは、文書をしたためられた眞子さまの受け止め方であって、陛下のご様子を客観的に描写されたものではありません。ところがそれを眞子さまは『陛下がご結婚を応援してくださっている』と解釈なさってしまった。そこが大きなズレとなったわけです」

“小室さん”という固有名詞を使わず

 陛下は今回、ご家族に関する質問へのご回答の中で、次のように述べられていた。

〈(コロナの影響で)上皇陛下や秋篠宮と直接会う機会が減っていることは残念ですが、適宜連絡を取るようにしております〉

 先の宮内庁関係者によれば、

「陛下は、コロナ禍にあって日頃から秋篠宮殿下とは電話などで連絡を密に取られています。今回の会見に臨まれるにあたっても、事前に殿下に“このような質問が来ています”と、眞子さまと小室さんに関する質問を明かした上でお考えを尋ねておられます。皇室全体の問題とはいえ、あくまで他の家が抱えるトラブルなので、直接に殿下のお気持ちを聞くことが不可欠だとご判断されたのです」

 眞子さまのお気持ちを尊重しながらも秋篠宮さまは、正式な手順を踏んだ結婚については「断固反対」を貫かれている。これはすでに本誌(「週刊新潮」2月11日号)で報じた通りであり、

「こうした揺るぎないお気持ちを陛下は聞き取り、弟宮のお立場を尊重しつつ、あのようなご回答をなさったのです。ご回答の中で、“小室さん”という固有名詞が一切用いられなかったのも、殿下との“調整”をへて歩調を合わせられた形でした」(同)

背景に上皇后さまのご憂慮が

 さらには、上皇后さまの「ご憂慮」も少なからずあったという。

「初孫の幸せを誰よりも願いつつ、小室さんについて当初から懐疑的だったのは、他ならぬ上皇后さまです。昨年12月の長官の苦言も、こうしたご憂慮がベースにあって発せられたわけですが、となれば小室さんに対する姿勢は一枚岩でなければなりません。秋篠宮さまの会見、そして長官の苦言などと軌を一にすべく、陛下は今回、従来の姿勢をあらためて述べられたわけですが、会見に至るまでには上皇后さまとのご意思のやりとり、そして合意形成をなさっています」(同)

 あるいは眞子さまは“梯子(はしご)を外された”とお感じになったことだろうが、国民に寄り添い、ともに歩む皇室の長として、陛下は至極まっとうなご回答をなさったわけである。

「週刊新潮」2021年3月4日号 掲載