巨人に入団するルイス・クルーズ(左)と脇谷亮太(右)【写真:編集部】

写真拡大

脇谷が西武から復帰、クルーズの獲得も決定、内野手補強を進める巨人

 巨人が内野手を中心に補強を進めている。まずはFAで西武から脇谷亮太内野手を獲得。ロッテを退団したルイス・クルーズ内野手の獲得も決まった。

 脇谷は2013年オフに片岡治大の人的補償で西武へ移籍。ライオンズ在籍2年間では内野だけにとらわれず、ライトにも挑戦し、出場の幅を広げ、打撃の成績も残した。巨人では引退した井端弘和内野守備走塁コーチの穴を埋めるべく、内野手として再スタートを切る。

 脇谷は「レギュラー争いができるように、まずはしっかりとケガを治して、来季に挑んでいきたいと思う」。今季、試合中に右足首を骨折し、リハビリ中の身。現在の状態はジョギングができる程度。完治してからが勝負となる。新シーズンに向けて古巣のグラウンドで練習も始めたベテランに高橋監督も期待を寄せている。

 例年、巨人のオフの補強といえば、ローテーション投手や4番候補などの獲得が目立ったが、今年は派手さはない。昨年は阿部のコンバートにつき相川、代打不足から金城をFAで獲得するなど、チームに本当に足りないところを冷静に見て、補強した。では、今オフはなぜ、脇谷やクルーズなど、内野手を厚めに補強をしているのか。井端の穴を埋める以外に考えられるポイントとは何か。

今季は内野手にフル出場なし、来季の起用法は?

 それは今年、チームにフル出場した内野手がいないことが挙げられる。最も先発出場が多い選手でショート・坂本勇人の130試合。次は二塁・片岡の93試合と差が出る。坂本は左ふくらはぎ、片岡は右ふくらはぎを痛めて2軍落ちを経験。2人だけでなく、ユーティリティーの寺内崇幸は左太もも肉離れ、三塁のレギュラーを不動のものとしていた村田修一も右ひじ痛などで離脱した時期があった。そのため、井端が40歳の体にムチを打ちながら、一塁で18試合、二塁で29試合、三塁で21試合、遊撃で10試合と4つのポジションで先発出場をせざるを得ない状況だった。

 時には23歳の吉川大幾が坂本の代役を務め、結果を残した試合もあった。後半は高卒ルーキーの岡本和真が出場したが、シーズン終盤のペナントレースの重責を負わせるには酷な話。入団時から期待されている中井大介や藤村大介も26歳となったが、開花しきれていない。

 内野手の負傷者が続いた7、8月、原監督はオーダーを組むことに苦心。打力のある脇谷、クルーズの加入は、内野手に厚みがもたせられ、著しい戦力の低下が避けられるというのが大きな狙いだった。

 一塁は阿部と来季から新たに加入する外国人選手の争いとなる可能性が高い。遊撃手は坂本が守る。二塁を片岡、脇谷、クルーズ、寺内、三塁を村田、岡本、クルーズで争うだろう。不振にあえいだ村田にも1軍が安泰ではないことを意識させ、中井、吉川、藤村らの1軍登録枠の争いが過熱すれば、全体の底上げにもつながる。大型補強をするのではなく、個々に刺激を与えながら戦力を強化していく意図が今回の補強策には見える。