RKK

写真拡大

ヘリ事故から3か月

阿蘇中岳第1火口で大破した遊覧ヘリが見つかった事故で、乗っていた3人と機体を火口から引き上げるため、遠隔操作できる無人の重機が活用される見込みとなりました。

【写真を見る】"遠隔操作の無人重機" 熊本地震で実績 火口内で大破のヘリを搬出へ 事故から3か月 阿蘇中岳 

4月20日、機体の引き上げについて阿蘇市の松嶋和子市長は、できるだけ早く引き上げる考えを示しました。

阿蘇市 松嶋和子 市長「未曽有の難事業です。引き続き関係機関と連携しながら、引き上げに向けて全力をあげる」

過去に例のない"活火山の火口内"でのヘリ事故

この事故は、今年1月20日、阿蘇市を離陸した遊覧ヘリが行方不明になり、その後、阿蘇中岳第1火口で大破した機体が見つかりました。

ヘリには男性パイロットと、台湾出身の男女2人の客が乗っていて、3人の生存の可能性は極めて低いと判断されています。

火口周辺は火山ガスが出ていて、現場周辺の地質がもろいことなどから、阿蘇市などは今年2月、人が火口に立ち入っての救助や捜索を断念しました。

遠隔操作の無人重機で

そのような中、4月20日、阿蘇市や国土交通省などでつくる協議会が臨時の会合を非公開で開きました。

阿蘇市 松嶋和子 市長「無人の重機による引き上げについては、安全性が確保されていることから、引き上げに伴う立ち入り禁止区域への立ち入りは問題ない」

立ち入り禁止区域である火口に、遠隔操作ができる無人の重機が入ることを許可すると述べました。

始まれば30日から60日で機体などを引き上げられる見込みです。

"遠隔操作の無人重機"は熊本地震で実績あり

関係者によりますと、引き上げを提案した企業は、熊本地震の後に阿蘇大橋の崩落現場周辺で無人の重機を活用して復旧作業を進めた実績があり、今回も既に火口周辺の状況を調査した上で「引き上げが可能」として提案しています。

阿蘇市の担当者「重機の前にバケットを設けて、アームでバケットを抱えて上げていく」

ワイヤーで吊るした重機に、かごにあたるバケットを取り付け、アームの閉じる力を利用してかごと重機を固定して引き上げるということです。

この引き上げ作業の実施主体は遊覧ヘリの運航会社ですが、実際にかかる費用負担をどうするかも見えず、引き上げに向けてはまだいくつかのハードルがあるのが実情です。

一生に一度かも知れない"旅行"にも影響

事故の長期化は観光にも影響を与えています。

記者「平日にも関わらず、多くの観光客が訪れている阿蘇山上ターミナルです。火口へと続く有料道路は、4月20日の時点でも通行禁止です」

ヘリの事故以降、周辺が規制され、火口見学ができない状況です。

――観光客と阿蘇山上ターミナルのスタッフのやりとり
観光客「そこより先はだめです」
スタッフ「だめなんですか」
観光客「ヘリコプターの事故が」
スタッフ「4月19日から来てうろうろしていたけれどもダメなんだ」

楽しみにやってきた人達に火口に行けないことを伝えなければなりません。

阿蘇山上ターミナル 竹原亜紀所長「一生に1回と言って来る人もいる。早くみなさんが行けるのが、1日でも早いと良い」

これからゴールデンウィーク、夏休みと、観光客が多く訪れる時期ですが、具体的に作業が始まる時期は見えていません。