北中米ワールドカップ期間中、米ニュージャージー州で行われる試合に向けた交通計画の詳細が発表された。公共交通料金の大幅値上げに加え、スタジアム周辺の駐車規制など厳格な運用が実施される見通しだ。『ロイター』や『CBSニュース』などが伝えた。

 ニュージャージー州当局は、メットライフ・スタジアムで開催されるW杯の試合に向け、ニューヨーク市のペンシルベニア駅から同スタジアムまでの公共交通往復券を150ドル(約2万2500円)に設定すると正式に発表した。通常この区間の運賃は12.9ドル(約2000円)とされており、約12倍の値上げになる。もともと約8倍程度と伝えられていたが、さらに大幅な値上げとなった。各試合につき約4万人分の交通券が用意され、試合チケット保有者限定で販売される予定となっている。

 また、代替手段としてマンハッタンなど複数地点からスタジアムへ向かうシャトルバスも運行され、こちらは往復80ドル(1万2000円)で最大約1万人の輸送が可能とされている。

 一方、今回明らかになった交通計画では、スタジアム周辺の一般駐車場は大会期間中は使用不可となる見通し。観客は公共交通やライドシェア、チャーターバスなどの利用を余儀なくされる。近隣にある大型商業施設アメリカン・ドリーム・モールでは、駐車スペースが提供される予定だが、料金は約225ドル前後(約3万3750円)に設定される見込みとされている。

 さらに、試合当日はニューヨークの主要ターミナルであるペン駅が試合前後の数時間にわたり制限運用となる。W杯関連利用者以外の利用が制限される可能性もあるという。こうした措置は、1試合あたり最大4万人規模の観客を安全に輸送するための対策とされている。

 同スタジアムでは大会期間中、決勝を含めて8試合を開催。収容人数は約8万人規模で、多数の観客輸送が見込まれる。もともと国際サッカー連盟(FIFA)との契約では無料輸送が義務付けられていたが、2023年に改訂。今回の料金設定の理由について、警備体制の強化や運営コストの増加が背景と説明されているが、地元関係者からは「過度な負担になる」と批判の声も挙がっている。