年下彼氏と同棲したら…ヒモ化した彼に愛想がつきた27歳女性の嘆き
 恋人の間でお金のいざこざが起こると、ケンカになってしまう事をおそれて、なかなか「返して」と言い出しにくいものですよね。

 今回は、そんなお金の事が原因で破局してしまった女性のお話をご紹介しましょう。

 西岡真奈美さん(仮名・27歳・デザイン事務所勤務)は、事務所にバイトとして入ってきたTくん(22歳)と初めて二人きりで食事に行く事になりました。

「私がTくんの教育係としてしばらく仕事を教えていたのですが、仕事覚えが正直悪くて(笑)。でも、一生懸命取り組む姿に好感を持っていました」

 二人は雑談をしているうちに、お互い漫画が好きだという事が発覚し…

「じゃあ今度食事でもしながら、ゆっくり漫画の話をしようという事になって。Tくんが予約してくれた海鮮居酒屋に行ったんですよ」

◆自作の漫画を見せてもらって感動

 そして話してみるとTくんは、最近の作品ばかりでなく昔の作品にも詳しくて漫画談義に花が咲く二人。

「手塚治虫作品の話で盛り上がっていたら、突然Tくんから『実は僕も漫画家を目指していて…』と告白され、最近描いたという16ページの短編漫画を読ませてくれたんですよ」

 それは一昨年に亡くなってしまったTくんの母親との思い出を描いた作品でした。

「つたないところはありましたが、素直な気持ちが伝わってくるお話で正直感動してしまったんですよ」

 しかも、海鮮居酒屋の料金を払ってくれたTくん。

「私が年上だしオゴるよって言ってるのに『実はここ、知り合いのお店で、安くしてもらえるから気にしないで』とはにかむTくんに思わずキュンとしてしまいましたね」

 その日からぐっと距離の縮まった二人はお付き合いをするようになり…。

◆彼を自宅に住まわせ食事もさせてあげたら…

「Tくんの住んでる部屋が、美大に通っていた時のままで郊外にあり、事務所まで片道50分位かかるので『私の部屋に引っ越してくれば?』と誘いました。そうしたら漫画を描く時間も増えていいかなと思って」

 少しでもTくんが漫画家になれるように役に立てればと、食事の用意や身の回りの事をしてあげた真奈美さん。

「するとだんだんそれが当たり前みたいになってきちゃって、最初は半額払うと言っていた家賃も払ったり払わなかったりになって…もちろん食費や光熱費も私持ちで」

 しかもTくんの態度も横柄(おうへい)になってきて、漫画賞に応募するための作品を描くからと言って、バイトの日数を減らし、一日中真奈美さんの部屋でダラダラ過ごす事が多くなってきました。

「Tくんは『スランプだ…ネームが描けない』といっぱしの漫画家気取りで、テレビを見てばかり。ずっと部屋にいるくせに掃除も洗濯もしないのでだんだんムカついてきてしまって」

◆コンビニでプリン代の負担を拒否された

 その頃から喧嘩が絶えなくなり、事あるごとに「漫画賞で大賞をとれば賞金100万円もらえるから」と根拠のない自信から絵空事を言ってくるTくんに嫌気がさしてきたそう。

「そんな時、コンビニに一緒に行ったら私がお財布を忘れてきてしまいプリン2個分のお金が払えなかったんですよ。で、Tくんに『これ買ってよ』と頼んだら…『嫌だよ』と言われたんです! はぁ?って感じですよね」

 今まで、家賃や光熱費に食費にデート代などもろもろ払ってあげているのに、プリン代も気持ち良く払ってくれないなんてと、ついに二人の仲に限界を感じた真奈美さん。

「しかも、1個は自分のプリンなんですよ? 信じられます?? その時急に…もう無理だ、こんなヤツとは一緒に居られないし、もう一銭もお金を払いたくないと思いました」

◆5万円貸したら連絡が取れなくなった

 真奈美さんはTくんに別れを告げ「出て行ってくれ」と頼みました。

「すると『お金が無いから無理』と言われて、仕方がなく5万円貸しました。もちろんバイト代が入る度に1万円ずつ返してねと約束してです」

 その後、無理矢理Tくんを追い出し、職場で会っても何事もなかった素振りをしてしていたのですが…。

「しばらくしたらTくんは無断欠勤したまま連絡が取れなくなってしまいました。もちろん5万円も返してもらえないままです」

 結局、彼がオゴってくれたのは最初の居酒屋代だけでしたね…と遠い目をする真奈美さんなのでした。

<文&イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。