2万円以下のSIMフリースマホ「ASUS Zenfone 5」は低価格スマホにあるまじき完成度

世界第2位のコンピュータ総合見本市「COMPUTEX TAIPEI 2014」で実物に触れて以来、この価格でこの質感はあり得ない、ぜひとも使ってみたい!と思っていたのがASUSのスマートフォン「Zenfoneシリーズ」。中でも「Zenfone 5」は、5インチの大画面ディスプレイにサクサクした動作&約1万4000円からという激安価格にあり得ないレベルの高級感と、その出来の良さに大きな衝撃を受けたのでした。そんなZenfone 5に2014年7月8日、待望の4G(LTE)モデルが発売されたと知り、居ても立ってもいられず気付けば本場台湾までZenfone 5を探しにひとっ飛び。念願かなって手に入れたZenfone 5を、台湾滞在中に使い倒してみました。
http://www.asus.com/Phones/ASUS_ZenFone_5/
◆外観チェック
これが2014年7月8日に発売されたZenfone 5のLTEバージョン(A500KL)。なお、LTEは下り最大150Mbpsの高速通信に対応しています。台湾での価格は16GBモデルが6990台湾ドル(約2万4000円)。

サイドには4G(LTE)・Bluetooth4.0などの機能を示すアイコン。

箱をスライドさせるとZenfone 5(LTE)が登場。

前面がブラックで背面がレッドのツートンカラー。サイズは縦14.82センチ×横7.28センチ×厚さ1.034センチで重さは145g。ディスプレイ解像度は1280×720でゴリラガラス3を採用。

Nexus 5(右)と比べると横幅はほぼ同じで、縦は少しだけ長め。

背面はラバー素材で非常に肌触りが良く、エッジの処理やボタンの加工精度などから品質の高さは一目瞭然。はっきり言って、よくある低価格スマートフォンとはレベルが違う仕上がり。

箱の中にはZenfone 5(LTE)本体・ACアダプター・Micro-USBケーブル・説明書・保証書・カナル型イヤホン・交換用インナーが入っていました。コストを切り詰めているとはいえ、充電アダプターは別売りなどということはなし。

一方こちらはLTE非対応の 3GモデルZenfone 5(A500CG)・ブラック。LTEの表記の有無を除けばLTE版と同じです。台湾での価格は16GBモデルが4990台湾ドル(約1万7000円)。

3G版(左)とLTE版(右)を2台並べるとこんな感じ。サイズ・素材・重さまでまったく同じ。

フロント上部にはスピーカーと200万画素・F値2.8のフロントカメラ。

天面にはマイクとイヤホンジャック。

底面にはマイクとMicro-USB端子。

左サイドはボタン類はなし。右サイドは電源ボタンと音量ボタン。

背面にはリアカメラとLEDフラッシュ。リアカメラは800万画素・F値2.0の5層レンズにソニー製センサーを採用。

背面下にもスピーカー。Zenfone 5(LTE)は、SoCにSnapdragon 400(1.2GHzクアッドコア)を採用し、メモリは2GBでストレージは16GB/32GBの2モデルあり。OSはAndroid 4.4(KitKat)

背面カバーを取り外すとこんな感じ。なお、この背面カバーはものすごく取り外しにくいのでドライバーなど専用工具は必須。

中央部にSIMカードスロット。カードサイズはマイクロSIMに対応。

下部にスピーカー。

イヤホンジャック下にmicroSDカードスロット。背面カバーは非常に取り外しにくいので、microSDがカバー下にあるのは非常に残念。

なお、バッテリーはこのままの状態では取り外しできず、交換するには右上の封印を破ってネジを外し保証を放棄して分解するしか手はありません。

右サイドのボタンはカバーに取り付けられているので、本体ボタンはこんな感じ。


Zenfone 5(3G)はSoCにIntel Atom Z2580(2.0GHzデュアルコア)を搭載し、OSはAndroid 4.3(JellyBean)を採用。なぜかブラックにはZenfoneやIntelのロゴはなし。

こちらはZenfone 5(3G)レッド。しっかりZenfone・Intelのロゴが入っています。

なお、Zenfone 5(3G)にはSIMカードスロットが2つあり、2枚のSIMを使い分けることが可能。複数の国にまたがるような旅行には非常に便利です。

◆使ってみた
わずか3日間ですが、Zenfone 5(LTE/3G)を使ってみて感じたのは「これはイケる!」ということ。低価格スマートフォンにありがちな動作にもたつくということはまったくなし。Zenfone 5は低価格ではあるものの、ミドルレンジ以上のクラスのスマートフォンとして扱われるべき性能を有しています。
これはZenfone 5をPCにストレージモードで接続した様子。16GBモデルで約12GB分を利用できます。

これがZenfone 5のホーム画面。ASUS独自のZen UIはシンプルさをウリにしており、Android LのMaterial Designと同じ流れ。

アプリをまとめたフォルダはタップすると拡大します。

プリインアプリ多数。

英語キーボードでもフリック入力可能とのこと。チュートリアルの日本語も正確な記述です。

英字のソフトウェアキーボード(左)には数字もあり。ただし、日本語(右)ではフリック入力が使えずこれは致命的と感じました。そのため台湾滞在中は、Google日本語入力をインストールしてしのぐことに。この部分は改善を期待したいところです。

3DMarkを使ってベンチマーク試験を行ってみました。まずはZenfone 5(LTE)。Ice Storm Unlimitedのスコアは4686とかなり低め。

一方、Zenfone 5(3G)は7236。LTE版はSnapdragon 400(1.2GHzクアッドコア)で3G版はIntel Atom Z2580(2.0GHzデュアルコア)とSoCが違うとは言え、これほど大差がつくのは意外です。

参考までにSnapdragon 800を搭載するNexus 5は1万3485。しかし、体感速度はといえば、3モデルともそれほど大きな違いはないため、ベンチマーク結果は実用レベルでは問題にならないと言えそう。

カメラアプリは色々なフィルターを完備。カメラも800万画素と控えめながらソニー製センサーのおかげで非常に発色の良い写真が撮れます。

◆まとめ
3日間ほど使ったZenfone 5の印象は、4990台湾ドル(約1万7000円)とは信じられないほどの満足感を得られるスマートフォンだと言うこと。普段使っているNexus 5と比較しても操作性などのサクサク感は大差なし。タッチパネルの精度に関してはNexus 5を上回っているとさえ感じました。台湾の3G通信は日本よりもはるかにつながりやすく安定して速度が出るので、ブラウジングに関しても超快適。そのためLTE版と3G版で体感できる違いは感じられないのが少々残念でした。LTE回線を使うとよりZenfone 5(LTE)の方が快適なのかもしれませんが、少なくともZenfone 5(3G)でのブラウジング速度にはまったく不満はなし。Wi-Fi環境下での使用であればまったく差は感じられないはず。
また、ASUS独自の「GloveTouchテクノロジー」採用で、手袋の上からタッチパネルを操作できるという優れもの。実際にTシャツのそでを使ってディスプレイを操作することに成功。冬場には大きな威力を発揮してくれそうな、かゆい所に手が届いている点もポイントが高めです。
唯一の弱点は、バッテリー消費が早い点。これはLTE版の方がより顕著で、Nexus 5>Zenfone 5(3G)>Zenfone 5(LTE)とはっきり違いを感じることができました。もっともテザリングでもガンガンに酷使しまくるという使い方だったので、通常のスマートフォン単体での利用ではバッテリーが1日持たないということはほとんどなさそうで、実用上致命的な欠点とは言えません。

以上の通り、Nexus 5と比べても見劣りのする点はバッテリーの持ちの1点のみ。快適さでは遜色なく、質感に関してはむしろ上回っているのではないかというのが率直な感想。しかし値段を比べると、同じ16GBでNexus 5が3万9800円に対してZenfone 5(LTE)は6990台湾ドル(約2万4000円)と40%安く、Zenfone 5(3G)に至っては4990台湾ドル(約1万7000円)と半額以下という圧倒的な低価格。さらに1GBメモリ・8GBストレージの最下位モデル(A501CG)の価格は驚異の3990台湾ドル(約1万4000円)。もちろんメモリ・ストレージ容量以外は高級感あるハードウェアです。
Nexus 5もビックリのZenfone 5のコストパフォーマンスはもはや驚愕すべき領域。日本のメーカーは論外にしても、韓国・中国の低価格スマートフォンメーカーですら太刀打ちできないのでは?というレベルに達しています。
また「SIMロックをかける」などという小細工はされていないため、他の国での使用に関してもバンドさえ対応していれば問題なくモバイル通信を楽しむことができ、1台持っていれば海外旅行の大きな味方になることは間違いなし。残念なのは、ASUS JAPANがZenfoneシリーズを日本で発売するのかについて沈黙を守っているところ。MVNOを利用した低価格スマートフォン市場が立ち上がろうとしている今、Zenfoneを出せば必ずやヒットすると思われるだけに、何とか日本でも発売して欲しいと感じずにはいられません。
COMPUTEX TAIPEI 2014で触ったときに、「スマートフォンの低価格競争に火をつけるのではないか?」と予感させるほど出来の良さを感じたZenfone 5は、3日間という短い時間使っただけでも、「あの予感は正しかった」と実感させられるほどのコストパフォーマンスに優れたスマートフォンでした。
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