沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)に上陸した香港の民間団体「保釣行動委員会」とはどんな組織か。「メンバーの高齢化が進み、資金もない」――。中国共産党機関紙・人民日報のニュースサイト、人民網は17日、団体幹部のこんな嘆きを伝えた。

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 沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)に上陸した香港の民間団体「保釣行動委員会」とはどんな組織か。「メンバーの高齢化が進み、資金もない」――。中国共産党機関紙・人民日報のニュースサイト、人民網は17日、団体幹部のこんな嘆きを伝えた。

 人民日報系のタブロイド紙、環球時報の記者は16日、香港・尖沙嘴のふ頭で、今回の尖閣上陸の“陸上総指揮”を務めた「保釣行動委員会」の陳裕南氏にインタビューした。

 陳氏によると、香港の「保釣運動」(尖閣諸島の“領土返還”運動)が始まったのは1970年代。「香港保釣行動委員会」は71年2月、香港の教師と学生によって組織された。2011年1月には中国、マカオ、台湾、米国、カナダの華人民間団体と「世界華人保釣連盟」を結成した。

 香港の活動家が魚釣島に初上陸したのは1996年10月。その後は日本側に阻まれて島に近づくことができず、近年では香港の「保釣運動」は下火になっていた。今回の「思いがけない上陸成功」は、香港の運動としては16年ぶりの“快挙”だ。

 しかし近年は積極的に運動に参加する若者が減り、「保釣行動委員会」のメンバーも高齢化が進んだ。陳氏は「世代間の伝承の危機を迎えている」と嘆く。現在メンバーはわずか50―60人で、みな別に職を持っている。「ほとんどが現場の人間だ。私は運転手」

 資金不足も悩み。同委員会の抗議船「啓豊二号」には年間20万香港ドル(約205万円)の維持費がかかる。資金はおもに街頭募金でまかなっているが、1回に1万―2万香港ドル(約10万―20万円)程度しか集まらないという。

 陳氏は、「今回の事件は良い愛国教育になるだろう。今後は政府の資金援助を得て、学校で保釣運動を宣伝したい」と意気込む。

 陳氏によると、「保釣行動委員会」は釣魚島問題のほか、従軍慰安婦、731部隊、南京大虐殺、香港占領など第二次世界大戦の歴史問題にも関わっている。(編集担当:阪本佳代)