「比類ない発見」 金属探知機を駆使する英アマチュア、ローマ時代の金の指輪を発掘

(CNN) 英イングランド南西部サマセットの野原で、金属探知機を駆使するアマチュアの愛好家が、ローマ時代にさかのぼる「見事な」金の指輪を発掘した。
発見者は元軍人のトラック運転手、ケビン・ミントさん(68)。イルミンスター近郊の土地を探索中、驚くべき発見に出会った。
指輪は現在、地元の文化財保護団体「サウスウェスト・ヘリテージトラスト」の手に渡っており、将来的にはサマセット博物館で展示される予定だ。
指輪は異例なほど大きく美しいつくりで、重さは48グラム。中心に配された宝石には、2頭立ての戦闘用馬車に乗った勝利の女神が刻まれている。
2018年に指輪を発見したミントさんはCNNに対し、「発見の実感がわくまで少し時間がかかった」と振り返った。1年前にも同じ野原でローマ時代に埋蔵された硬貨を発見しており、ミントさんは金属探知機で調査を行う退役軍人グループの一員として、何度かこの地域に戻っていたという。
「埋蔵品を見つけるのは、金属探知機を使う愛好家なら誰もが夢見ること」とミントさん。これは最初に発見した硬貨についてのコメントだが、その後、ミントさんは同じ地域で鉛に裏打ちされた棺(ひつぎ)を見つけ、最終的に見事な指輪の発見に至った。
英国の法律では、金属探知機を使って発見した「宝物」は地元の担当者に報告する法的義務があり、その後、検視官が審問を行うことになっている。
国や地方の博物館は、公共の利益のために遺物の取得を申請することができる。この手続きは大英博物館が統括しており、取得が成立すると、通常は発見者と土地所有者の間で「報酬」、つまり売却益が分割される。
今回の指輪と硬貨のケースでも同じ流れになった。ミントさんは報酬の半分を「宝探し仲間」と山分けしたが、それでも1万9500ポンド(約420万円)あまりが手元に残り、住宅ローンの完済に十分な額だった。
「少し信じられないような気分」とミントさん。「大英博物館に行って、すべての所蔵品が硬貨と一緒に並んでいるのを目にするまで、実感がわかなかった」「これは英国にとって唯一無二の比類ない指輪だ」
サウスウェスト・ヘリテージトラストの上級学芸員、アマル・クレイシェ氏は声明で、今回の発見は「サウスサマセットのローマ系住民が、西暦286年から296年にかけての動乱期をどのように生き抜いたかに光を当てるものだ」と説明した。
指輪については「見事なもの」と評し、「硬貨や鉛製品、陶器類を含む埋蔵品の一部として、直後の297年に埋められた可能性が高い」との見方を示した。
