改名、活動休止を経て…28歳俳優がたどり着いた“現在地”とは。「全裸カット」から「脱力した素顔」へ
1st写真集『G 健太郎』には、身も心も丸裸にした大胆なカットが含まれていたが、今回の写真集は落ち着いた趣で、28歳の素の表情を捉えている。
写真集タイトルにあるように、伊藤健太郎の過去と現在が交差する作品でもある。“イケメン研究家”加賀谷健が解説する。
発売ほやほや、伊藤健太郎3rd写真集『JUNCTION』を10頁ほどめくってみた。緑が多い。ジャングルといってもいいような、樹木の中を進む後ろ姿、振り返る姿が頼もしい。読者を力強く、自信満々に導いている。
美しい青色もある。伊藤本人のリクエストが叶った沖縄の海。彼が心から楽しめるサーフィン。サーフボードを抱える姿を真横から捉えた印象的な一枚があり、雄々しい血管が浮き出ている足元。
裸足に付着する、砂粒すら愛おしい。写真集という作品世界に素足で踏み入れたような、ページのあちこちで伊藤健太郎の風が吹いている。
巻末にはインタビューがあり、この写真集がいかに自分の素に近いものかを強調している。1st写真集『G 健太郎』では素っ裸になったのだからどんとこい。今回は裸足と素足だけでも十分。28歳の現在地は気負わず、開示できる脱力感が魅力なのだ。
◆伊藤健太郎のターニングポイントとは?
巻末インタビューでは、ターニングポイントとなった出演作として、賀来賢人主演ドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系、2018年)を挙げている。同作は転校初日からツッパリデビューする三橋貴志を主人公として、彼の相棒となる伊藤真司を伊藤が演じた。
貴志の金髪パーマに対して、真司は紫ウニのトゲトゲに似たヘアースタイル。実写化作品ならではのビジュアルからしてインパクトは絶大だった。伊藤は、この作品に出演したことをきっかけに、知名度がぐんと上がったことを実感したという。
伊藤という役名が同名であったことも、思い入れのある作品に繋がった。同作撮影期間中の2018年6月30日、21歳の誕生日を迎えた伊藤は、「健太郎」から現在の「伊藤健太郎」に改名した。伊藤健太郎のターニングポイントとは、俳優としての足場を固めた改名作だった。
◆過去と現在が交差する作品
2020年には、『今日から俺は!!劇場版』が公開され、興行収入50億円を突破する大ヒット作になった。少女漫画を実写化するラブコメ映画ブームに沸いていた2010年代、あくまで新人俳優クラスの過渡期にあった伊藤が、ちょうど2020年公開の実写化映画で存在感を示したのだ。
同作公開は2020年7月。1997年6月生まれの伊藤は23歳になっていた。改名後の変化は目まぐるしい。2025年放送の『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)出演時には、占い師から「24歳のときにものすごく強いプレッシャー」と指摘された。
伊藤が沈黙する間、当時の記憶を手繰り寄せる彼にカメラが一瞬ズーム。伊藤は「一年お休みさせていただいてた時期」だったと振り返った。
今回の3rd写真集タイトルが「交差点」を意味するように、伊藤健太郎の過去と現在が交差する。この作品もまた、未来の伊藤健太郎にとってのターニングポイントになるのだろう。
<文/加賀谷健>
【加賀谷健】
イケメン研究家 / (株)KKミュージック取締役
“イケメン研究家”として大学時代からイケメン俳優に関するコラムを多くの媒体で執筆。アーティストマネジメント、ダイナマイトボートレース等のCM作品やコンサートでのクラシック音楽監修、大手ディベロッパーの映像キャスティング・演出、アジア映画宣伝プロデュースを手掛ける。他に、LDHアーティストのオフィシャルレポート担当や特典映像の聞き手など。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。
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